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沖縄県座間味村を踏破 その4<日本全市町村踏破(制覇)>

2018年5月1日、ゴールデンウィーク沖縄未踏市町村集中踏破四日目、第四村、座間味村。

阿嘉島から原付で、橋を渡って慶留間島の高良家を見学、再び原付に乗ろうとしたところ、スマートフォン(Android)で後にも先にも見た事のないが異常が発生したのは前回書いた通り。

iPhoneの前の日から1%以上充電不能になっており、思わぬところでインターネットが利用不能になったが、とりあえず旅そのものに支障はない為、続行する。

慶留間島から慶留間橋を渡り外地島(ふかじしま)へ。北から南へ阿嘉島、慶留間橋、外地島が連なっており、橋で結ばれていて一体になっている。

外地島にあるのは、今は定期便の就航がない慶良間空港くらいだ。他に、展望台があるので、そこへ登ろうと、原付を停め、前カゴのリュックを取り出した。

前カゴには、先程異常が発生したAndroidも一緒に突っ込んであった。リュックを取り出した際、そのAndroidが、リュックに引っ掛かって、一緒に飛び出て来た。

飛び出たAndroidは、縦向きに、落ちて行った、日本中どこでもよく見る、道路の側溝の、細長い六角形の、あの穴へ。その光景は、スローモーションでも見るように、今でもありありと思い出せる。

「………………………………………………………………………………………………………………。」

声が出なかった。数秒ほど、口を開き目も見開いたまま、固まってしまった。こんなことが起こり得るなんて、信じられない。悪い意味での奇跡だ。(なお上の側溝の写真は渡嘉敷島のもの)

しかし、放心していても仕方ない。とにかく、側溝を持ちあげてみる。あのコンクリートの分厚く思い蓋である。ビクともしない。いや重量的には持ち上げられるものだとは思うが、隙間に砂やほこりがびっしりと詰まって、動かくなっている。

穴から側溝の中を覗いてみる。穴の真下にはない。角度を変えてみると、少し奥に、Androidの存在を確認出来た。

穴に手を突っ込んでみたが、腕がつかえて、とてもAndroidのある位置までは届かない。何か棒でもあれば届きそうだが、そんなものはない。

途方にくれかけたところで、空港の建物が目に入った。定期便は来ないが、扉は開くし、人のいる気配はある。奥に事務所があって、呼び掛けてみたら、係員が出て来た。

事情を話すと、困った顔をされたが、一度事務所に戻って、「これでやってみては」と、壊れたハンガーのような針金を持って来てくれた。

しかし、それでは多分無理だろう、と思いながら穴に差し入れてみたが、やはりまるで無理だった。

事務所の係員に返しつつ、藁にもすがる思いで、「駐在さんとか来てもらえませんでしょうか」と言ってみた。

「この島にはいないけど、こんな用事で船に乗っては来てくれないだろうねえ……」との返事。座間味村役場があるのは座間味島だ。駐在所もそちらにあるのだろう。

これはもうダメか、紛失という事で携帯キャリアに停止を依頼して諦めるか、もう一つのスマホ、iPhoneも充電出来ないから、ネット端末がなくなるけど、仕方あるまい。

そう自分に言い聞かせていたら、係員が言う。「重機とか持ってる人がいるから、ちょっと聞いてみるよ」と。

係員がその人に電話で聞いたところ、その人が来るのが昼頃になるから、午後1時くらいに来てくれということだった。

現在午前11時過ぎ。一体どうなるか分からないが、こうしてここにいても仕方がない。外地島には営業していないと言っていい空港と展望台しかないのだ。微妙な気分ではあったが、再び原付に乗り込み、外地島を後にした。

これが慶良間諸島滞在時に起きた、四番目にして、最大の不可思議な出来事である。後に先にも経験した事のない携帯電話のトラブルが、次々に発生し、後から思い返しても、実に不思議だ。

市町村踏破数は前回投稿から変わらず。
沖縄県全41市町村のうち、33市町村踏破、残り8市町村、達成率80.5%。
九州・沖縄全274市町村のうち、265市町村踏破、残り9市町村、達成率96.7%。
日本全国1741市町村のうち、1725市町村踏破、残り16市町村、達成率99.1%。
(2018年5月1日当時の状況)

サポート頂けると、全市町村踏破の旅行資金になります!また、旅先のどこかの神社で、サポート頂いた方に幸多からんことをお祈り致します!