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考えたくなる仕事がいいかも

人工知能が自動でプログラムを作ってくれるようになって、
1年ぐらいは経ったでしょうか。

いまのところ、それ以上の進歩は特に聞きません。

それは
「現在発展中で、目立ってアピールできる進化にはまだ至っていない」のか、
「仕事を奪われたくない人類の抵抗で隠密されている」のか
どちらかは分かりませんが、

少なくとも自分の耳には、もはや手を動かすだけの人間は不要だよといえるほど成長したとは聞こえてきません。

ただ、私はいずれその時が来ると思っています。

いずれ、1カ月40万円だの50万円だのを払わないと働かない人間より、
月に20万か30万かかけたら動くロボットのほうが有能な時が来ると思っています。

より単価が安く、より有能なものがあるなら、そっちを使わない手はないでしょう。
そして「より単価が高く、より無能」とみなされた物体は、お役御免でしょう。


おそらく、プログラマーのような仕事は、近いうちに消えると思っています。

すなわち、機械の機嫌を取る仕事。

人間を相手にする仕事よりも余命は短いと思っています。

接客業や弁護士や医師・看護師、
プログラム業界でいけば企画や設計などの上流工程。
これらはまだしばらく猶予があるんじゃないかなと。

じゃあプログラマーはどうすればいいのか。

私は、考えたらいいと思います。

そこに設計書があるので
設計書のとおりに作りました

そこにテスト仕様書があるので
仕様書のとおりテストをして、エビデンスをつけました

それは、何も考えなくてもできる仕事です。
バカでもできます。
知性がないコンピューターでもできます。
人工知能で知性が入ってきたら、そりゃもう当然できるでしょう。

そうじゃなく、考える仕事がいいんじゃないかと思います。

さきほど人間を相手にする仕事で「設計」職を挙げましたが、
設計というのは、
つまり企画を、実現可能なレベルで機械に寄せる仕事です。

企画が崩壊していないか?人間が喜ぶか?を常に考えながら、
機械に寄り添う仕事。
これは、最終的に人間に商品を売る以上、現時点では人間にしかできないと思っています。
(ウォーターフォールでいう基本設計の話。詳細設計ではないです。)

なにも考えずにただ設計書を見てプログラムを書いている人は、
一度設計書を作る経験をしてみてはどうでしょう?
あるいは、それよりももっと上、企画や要件定義など。
最終的に売る相手である人間は、どうしたら喜ぶか?を考える仕事。
これらは、まだこの先しばらくは戦えると思います。

人工知能が人間の代わりになる世の中でなくても、
そういう職種のほうが給料も高いですからね。


もしもいま、プログラマーをしていて、

「いや、特に考える必要ないからこの仕事してるのに…」って人は、

もしかしたら将来、仕事がなくなるかもしれません。
仕事があっても、相当な買いたたきに遭うかもしれません。

思い切って視点を変えてみるのもアリかもしれません。

実はプログラマーよりも、雑誌の編集者のほうが向いているかもしれません。
実はプログラマーよりも、コンビニのレジ横のポップを書くほうが向いているかもしれません。
実はプログラマーよりも、チェーン店の厨房のほうが向いているかもしれません。

より「考える」という行動をとれる仕事があるなら、そっちのほうがいいと思います。


人間は考える葦である。

私の大好きな言葉です。
パスカルの考察書である「パンセ」の冒頭の言葉ですね。

この部分をもうちょっと正確に翻訳すると、こうなるそうです。

人間は一本の葦、すなわち自然の中で最も弱いものでしかない。
しかし、それは考える葦である。

フランス語原文でパスカル『パンセ』を読む - 北鎌フランス語講座 - 読解編

考えることを放棄すると、一本の葦、すなわち自然の中で最も弱いものになります。
現代では、機械にすら劣る可能性すらあるぐらいには。

しかし、機械にもまだ抗えます。
人間は、考える葦なのだから。

考えられる場所が、いい場所です。

以上、ポエムでした。

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