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WAIS-Ⅳを受験した結果

WAIS−Ⅳを受けた結果について改めて書こうと思いつつ、なかなか筆が進まなかった。
やっと気持ちが決まったので、公開することにする。

WAIS-Ⅳを受けた当日の話はこちらに書いた。

まずは数字のみ。

【結果概要(数値)】


全体IQ:92
言語理解:100
知覚推理:91
ワーキングメモリー:91
処理速度:90
トータルだと平均〜平均の下という判定だった。(説明してくれた方は極めて平均と強調してくださってたけど)

分野は以下の通り

結果の報告書には、単に数値だけでなく、テスト前後の面談の中身も踏まえて、コメントが記載されている。
報告書を踏まえ、一つずつ説明していただいた。

【結果の概要】


・語彙力や抽象的思考は年相応であり、知識を習得する力は強い
・人の質問や言葉の意図を理解する事が苦手
(言語理解の結果から考えると、語彙力の問題ではない)
・全体を細分化して再統合することが苦手
・処理速度を測るテストでは処理が遅く、誤りもあった

下位検査の内訳まで見る事ができるケースがあるけれど、私の検査結果には記載がなかった。
その代わり、全体的な結果を踏まえた傾向と、今後工夫できると良い事が記載されていた。

【強調されたこと】


・人には、必ず得意不得意はあり、それ自体が良い・悪いというものではない
 報告書の冒頭に書かれていた話。実際に各分野で数値にばらつきがあることが普通であり、高い低いで単純に測れる話ではない。

・数値が高くても問題が起こることもある
 例えば、言語理解の能力高い人でも、コミュニケーションの問題が起こるということもあるらしい。

・あくまでも知能検査は、判断材料の一つであり、その結果単体で発達障害か否かは判定できない
発達障害か否かに関しては、問診や他の心理検査などを踏まえて、医者により、総合判定されるのだそう。

【仕事と関連しそうなこと】


検査受験時のヒアリングでは、現在の仕事、またこれまでの仕事の話をした。
検査結果を鑑みて、改めて仕事のことで気になったことはあるか、という
話題になった際に以下の話をした。

前職時代はやるべきことの段取りが決まっていて、かつ相談できる関係性があり、ストレスを感じても、改善見込みが立てられたので、メンタルを崩さずに済んだということ。
現職はルールが不明確だったりして、非常にストレスを感じること。

そのことを話したところ、診断結果と各職場の状況から判断すると、前職では自分の特質と環境のミスマッチは少ない。
一方で現職では、自分の特質とのミスマッチが起きているのかも、という指摘もあった。
確かに今の仕事の方が、なんだか得体の知れないストレスが増えている。

【個人的な感想】


ワーキングメモリーはもう少し低いと思っていたので、意外と悪くなかったというのが正直な感想。

意外だったのは、発達障害に見られる、能力のバラツキがそこまで大きくはなかったこと。全体で10に収まっている。
ただし、結果の概要にある「人の質問や言葉の意図を理解する事が苦手」ということを考えると、発達障害じゃないと言い切るのは難しいとのこと。
(逆に能力のバラつきが多くても、発達障害と判断できないケースもあるらしい)

そういえば、検査の最初の方で、検査の説明文の意図が分からず、頓珍漢な回答をしてしまった。
その後意図が分かってから正答率が上がった話になった際に、「ひょっとしたらスロースターターなのかもしれませんね」と言われた。
あ〜確かにとも思って思わず笑ってしまった。

【最後に】


個人的には、受けてよかった。
自分の特性を知るということは自分の攻略本を作ることにも繋がるし、工夫すべきこともわかってくる。
ただし、今自分が仕事上で抱えている問題が、自分の特性に起因することを実感することが多いため、結果を受け入れることが苦しくなってしまった。筆が進まなかった理由もここにある。

自分の場合は平均値に近い値だったたけど、IQが高い人、いわゆるギフテッドと言われる人達でも、発達障害と診断されるケースもあるらしい。

その人の振る舞いや、心理テストだけで、安易に発達障害と判定するのは、非常に危険だということも実感した。

自分の知能が高いか、低いのか。
自分が得意なこと、苦手なことはなんなのか。

そしてそれらのことが、自分を幸せにするのか、不幸にするのか。

これらは、知能結果の数値だけでは分からないことだと思う。

40代になってから初めて読んだ「アルジャーノンに花束を」には、
「高い知能を持つより大切なことがあるのよ」という趣旨のセリフがある。

また「ピーナッツ」では、スヌーピーがこんなことを言っている。
「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ」

配られたカードがなんなのか、どう活かしていくのか。

長けているところ、欠けているところのどちらにもバランスよく目を向けないといけない。

そんなことに気づかされたWAIS-Ⅳ検査だった。


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