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【レストランレビュー】Kontrast

ミシュラン2021で一つ星を獲得しているモダンスカンジナビアのレストラン、Kontrastへディナーに行ってきました。
旬の食材と、ローカルな材料にこだわったアペリティフ4品+メインコースが10品で、モリモリな内容でした。
5月に訪れた為、春〜初夏のメニューのレビューです。

KONTRAST
住所: Maridalsveien 15A, 0175 Oslo
営業時間:水〜土 17:30-24:00
HP:https://www.restaurant-kontrast.no/

Kontrastへの行き方

Kontrastはオスロのグルメマーケット、Mathallenに隣接している建物内にあります。おしゃれで個性的なお店が連なるGrünerløkka地区からも徒歩5分程の距離なので、観光後に立ち寄るにも便利な立地です。

ウェルカムスペースとメインスペースが分かれた店内

到着するとまずはウェルカムスペースに案内され、こちらのソファでアペリティフ4品が提供されます。

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その後、メインスペース(といってもすぐ隣)のテーブル席に移動します。
オープンキッチンになっているので、中の様子も見ることができます。
ミシュランの星付きレストランの割には、かなりカジュアルな内装でした。中にはスニーカーで来ているゲストもいたので、ドレスコードもほぼない様子。

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海の幸が充実した4品+10品

さて、まずはウェルカムスペースにてシャンパンで乾杯。ここからアペリティフがスタートです。

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アペリティフ1品目 蒸し牡蠣のサワークリームがけ
ふわっと口の中に薫る磯の香りが豊かな一品。

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アペリティフ2品目 キャビアとグリンピースのソルベ
しっかりと冷やされたキャビアの缶を開けると、ソルベに包まれたキャビアが登場。濃厚なグリンピースのソルベは、それだけで食べたいくらい美味しく、キャビアとこんなに合うんだ!という新しい発見でした。

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アペリティフ3品目 チーズクリームのクリスプ包み(右)
豚の血で作られたクリスプに、チーズクリームとジュレが乗ったもの。ウェイターさんも1番好きな料理と言っているだけあって、美味しい。
アペリティフ4品目 鴨の胸肉とレバー(左)
こちらは鴨に鴨が乗った鴨づくしの一品。

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さて、ここからがテーブル席に移動して、コースメニューの始まりです。今回はドリンクのペアリングも一緒に注文しました。

1品目 Raw shrimps with beetroots from Korsvold Farm Buttermilk and horseradish 
甘エビがねっとり甘く、素晴らしく美味しかったです。甘エビはベルゲン近郊で獲れたものだそう。売っていたら買いたい・・・。
Korsvold Farmのビーツも甘くて、エビとの相性抜群です。

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2品目 Mackerel in tomato
グリルされた鯖とトマトの甘味、酸味がバランスの良い一品。

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サワードゥ&バター
レストランがオープンしてから約8年間、コロナでお店が閉まっていた際も(!)ずっと生き続けてきたスターターで毎日焼いているパン。
もっちもちで美味しい。バターはノルウェーのRøros産。

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3品目 Scallop from Sotra Salted unripe plums and saue of saffron and elderflower 

お皿が出てきた瞬間から、すごくいいバターソースと帆立の香りで、これだけでお酒が飲めます。海藻のような形状のクラッカーはイカ墨でできています。

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4品目 Roasted white asparagus from Hvasser Chawanmushi and rowan
春が旬のアスパラガスが主役のお皿。ローストされたアスパラが美味しくて感激。キノコのような旨味を感じました。自家製味噌も使われています。
アスパラガスの下にあるのは、Chawanmushi(茶碗蒸し)とありますが、私に言わせれば、茶碗蒸しではないですね。笑 ペアリングの日本酒にはすごく合っていましたが。
あたためられた石のお皿がまた素敵です。

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5品目 Atlantic redfish Grilled salad and rocket butter
深海に生息するAtlantic redfish はお刺身のような、おそらくミキュイ(半生)で頂きます。
魚の骨とルッコラのソースが程よく苦い。

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6品目 Grilled cusk with Summer cabbage Sauce of roasted fish bones, miso and bread vinegar
こちらのCusk(和名はアツカワダラ)は魚のブロスに塩がききすぎかなと思いましたが、キャベツの甘さでバランスが取れてます。
タイムの香りがフレッシュです。

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7品目 Salt baked chicken breast from Hovelsrud Farm Spring garlic and wild herbs 
こちらは低温調理された、Hovelsrud Farmのチキン。今まで食べた鶏胸肉の中で1番?くらいにしっとりと仕上がっています。そしてガーリックのうまみがすごい。
ハーブは毎週火曜日に自分たちで採りに行っているそうです。

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8品目 Shio-koji marinated chicken thigh from Holelsrud Farm Green asparagus and ramson 
お次は鶏もも肉。ノルウェーのレストランで鶏もも肉が提供されるのは非常に珍しいので嬉しいサプライズ。塩麹で漬け込まれているので、ほんのり上品な甘さ。そしてアスパラも甘い!こちらのレストラン、野菜の甘さを生かすのがとってもお上手。ソースの味噌も手作りだそう。

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9品目 Kraftkar from Tingvollost Ovidised sunflower seeds with birch sap from Vik in Saltdalen
デザート1品目はノルウェー西部の町で作られているKraftkarというブルーチーズのソルベ。上に乗っているのは白樺のシロップで作られたもの。
ワインペアリングはもちろんデザートワイン。エルダリーフラワーの香りが芳醇なワインでした。

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10品目 Pear from Ekeberg Elderflower and salted caramel 
こちらは梨のムースの塩キャラメルがけ。梨とキャラメルってなんでこんなに合うんでしょう?果物はオスロ市内のEkebergで採れたものです。
さっぱりと酸味の効いた微発泡ワインとまた合います。

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マドレーヌ&チョコレートソルベ
最後はマドレーヌでフィニッシュ。カカオが効いた苦味の強いソルベで、さっぱりと食べられます。

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最後に本日のメニュー表を頂いておしまいです。誕生日ディナーだと伝えていたためか、ポラロイドカメラで写真を撮って渡してくれました。

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レビュー総括

わざわざここで日本食材・料理使わなくても・・・と思うお皿が何品かあったのと、お肉が鶏のみだったのがやや残念でしたが、さすがのミシュラン店、全体的にはとてもよかったです。

特にアペリティフのグリーンピースソルベ、1品目の甘エビ、4品目のホワイトアスパラガス、9品目と10品目のデザートが個人的にはもう一度食べたい!と思うプレートでした。

ローカルな食材を多用していることもあり、ノルウェー国外から友人が来てくれた際に訪れるのにいいお店かなと思います。

お値段は、コース(1,950kr)とドリンクのペアリング(1,595kr)で1人3,545krです。ペアリングのワインは、量は少ないですが1品につき1杯でてきます。なにせ料理の品数も多いので、お酒は単品でもよいかもしれません。

中々気軽に来れるお店ではないですが、また違う季節にぜひ訪れたいなと思います。



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