見出し画像

【書評(再読)】金持ち父さん、貧乏父さん

書店で見かけて懐かしくて手にとった。20年前に一度読んだことのある本だが、あらためて読み返してみた。

以前読んだときに
・すでに感銘を受けた部分
もあれば、
・当時はまだ実感してなく今振り返ると「たしかにそうだ」と膝を打つ部分
もある(後述)。

内容としてちょっと自己啓発じみたところがあるのは仕方ないので、読み飛ばしてはいるが、重要なエッセンスは多くある本であり、やはりベストセラーとして優れている本だなという感想。
若い人たちにも読んでみてほしいと思う。

個人的には、子世代に対して「お金についての恐怖と無知」をなくすように教えていくつもりであり、この今の世界のルールであるお金について、わざわざ子供たちにハードルを課したり落とし穴をつくったり「自力で這い上がれ、俺がそうだったから」みたいに突き放すことはしないでおこうと思う

資本主義そのものには階層の流動性が担保されているが、そういう無知と恐怖への向き合い方が流動性を阻害するのだと考えている。

憶えていた有名なフレーズ

・金持ちと貧乏人を分ける2つのルールがある
・金持ちは資産を買う。中流以下の人たちは負債を手に入れ資産と思い込む
・資産と負債の違いを知れ。損益計算書と貸借対照表を読めるようになれ
・自分のビジネスをつくれ、会社をつくって節税しろ
・お金のためではなく、学ぶために働け

再読して、あらためて重要だと感じた箇所

ふたりの父さんの考え方の違い p.29
・金持ちはお金に困っている人を助けるためにもっと税金を払うべきだ
 税金は生産する者を罰し、生産しない者に褒美をやるためのものだ
・一生懸命勉強しろ、そうすればいい会社に入れる
 一生懸命勉強しろ、そうすればいい会社を買える
・私にお金がないのは子供がいるせいだ
 私が金持ちなのは子供がいるからだ
他責思考が貧しさを生むたとえ1 p.51
「あなたは嘘をついた。僕はあなたのために働いたのに、あなたは約束を守らなかった。何もぼくに教えてくれなかった」
「教えるっていうのは話したり、授業をしたりすることなのかい?」

他責思考が貧しさを生むたとえ2 p.52

「もし人生から教訓をまなぶことができれば、きみは成功する。もし学べなければ、人生につつきまわされるばかりだ。人間には二種類ある。一つは、人生につつきまわされても、ただそのままにしておく人たち。もう一つは怒ってつつき返す人だ。でも多くの人は、つつき返すときに相手を間違える。上司や仕事そのもの、あるいは旦那さんや奥さんにむかってつつき返すんだ。みんな人生が自分をつついてるとは知らない」

他責思考が貧しさを生むたとえ3 p.53
「きみはものの見方を変えなくちゃだめだよ。つまり問題なのは私だといって私を責めるのをやめるんだ。私が問題なんだと思っていたら、私を変えなければそれは解決しない。もし自分自身が問題なんだと気づけば、自分のことなら変えられるし、何かを学んでより賢くなることもできる。ほかのだれを変えることより、自分自身を変えることのほうがずっと簡単なんだ。」

ファイナンシャルインテリジェンスの重要性1 p.57
「ほんとうに何かを学ぶやめには、たくさんのエネルギー、情熱、どうしても知りたいという欲望がないとだめなんだ。
お金のこととなると、大抵の人は安全そうなことだけやって安心していたいと思う。つまり、そこに情熱はない。そういう人は恐怖に動かされているんだ。」

ファイナンシャルインテリジェンスの重要性2 p.71
「お金がなくてもいいと考えるのは、お金にとらわれているのと同じくらい異常なことだ。…「お金なんか興味ない」というひとは大勢いるが、そう言いながら一日8時間せっせと働いている。本当にお金に興味がないのなら、なぜ働いているんだ?こういう考え方の人は、お金を溜め込んでいる人よりももっと異常といえるかもしれない。」

ファイナンシャルインテリジェンスの重要性3 p.74
「貧乏や金詰りの一番の原因は国の経済や政府、金持ち連中のせいなんかではなく、恐怖と無知だ。罠にかけるのは自分から招いた恐怖と無知なんだ。」

ファイナンシャルインテリジェンスの重要性4 p.116
「実際は投資そのものが人を危険にさらすことはない。人を危険に晒すのはお金に対する知性の不足だ。」
お金の価値とは1 p.82
本当は、馬の鼻先にぶらさげられた人参のほうがお金よりももっと価値がある

お金の価値とは2 p.90
どれだけのお金を稼げるかではなく、どれだけのお金を持ちつづけることができるか、子供や孫など、何世代先までそれを残すことができるかだ
ビジネスに対する正しい理解 p.121
レイ・クロック マクドナルドファウンダー「私のビジネスはハンバーガーを売ることじゃない、不動産業だよ」

現在マクドナルド社は一つの会社としては世界最大の不動産を所有している。その総面積は世界中のカトリック教会をあわせたものより大きい。同社はそれに加え、アメリカをはじめとする世界各国で、もっとも地価相場の高い交差点の土地を複数所有している
資産に対する正しい理解 p.128
本当の資産とは
1.自分がその場にいなくても収入を生み出すビジネス
2.株
3.債権
4.投資信託
5.収入を生む不動産
6.手形・借用証書
7.音楽・書籍などの著作権、特許権
8.その他、価値あるもの、収入を生み出すもの、市場価値のある物品など

資産に対する正しい理解2 p.135
金持ちと中流以下の人間を分け、金持ちをはるかに有利な地位に立たせているのは、会社という法的な組織が持つ力についての知識だ。

資産に対する正しい理解3 p.138
税制にはほかにも節税の道が残されている。その方策のほとんどが、金持ち・貧乏人に関わりなく利用できるものだ。だが、それを見つけ出し、利用するのはたいてい金持ちだ。なぜかというと、金持ちはつねに自分のビジネスのことを第一に考えているからだ。

資産に対する正しい理解4 p.152
三百年前には土地が財産だった。次に工場や製品が土地にとって代わり、アメリカは経済大国に成長した。いまは情報が資産だ。

投資に対する正しい理解 p.179
投資は「買う」ことではない。「知っている」ことのほうが大きな役割を果たす。
知識は財産である1 p.180
あなたにとって最大の財産はあなたの知識、「知っていること」だ。反対に最大のリスクは「知らないでいること」だ。

知識は財産である2 p.190
『いくら稼げるか』ではなく、『何を学べるか』で仕事を探しなさい

知識は財産である3 p.195
才能にあふれたたくさんの人が貧乏のままでいる理由は、彼らがおいしいハンバーガーを作ることに専念するばかりで、ビジネス戦略についてはまったく無知のままだからだ。
世の中には、才能があるのに貧乏な人たちが溢れている。彼らが貧乏だったり、経済的に苦しんでいたり、才能に見合わない収入しか得られない原因は、彼らが持っている知識、才能にあるのではなく、彼らが「知らないこと」にある

知識は財産である4 p.230
自分に対する支払いを先にすれば、お金に関して自分が強くなる。…反対に自分に対する支払いを最後にすると自分が弱くなる。…それもこれも、お金に関してよい習慣を身に付けていないというだけの理由なんですね

知識は財産である5 p.230
「知識が私にお金を儲けさせてくれる。無知はお金を失わせる。傲慢さが頭をもたげてくると、いつも私は損をする。なぜなら、傲慢な気持ちでいるときは、自分が知らないでいることは大して重要じゃないと本気で信じてるからだ。」

知識は財産である6 p.231
あることについて自分は知らないと気づいたら、その分野の専門家を探すか、それについての本を見つけるかして自分で自分を教育し始めることが大切だ。
スタートを切るための十のステップ p.233-p.265
※ ⑥以降は、情報商材セミナーみたいになる。①〜⑤を重視
①強い目的意識を持つ ー 精神の力
②毎日自分で道を選ぶ ー 選択の力
③友人を慎重に選ぶ ー 協力の力
④新しいやり方を次々と仕入れる ー 速習の力
⑤自分に対する支払いをまずすませる ー 自制の力
⑥ブローカーにたっぷり払う ー 忠告の力
⑦もとはかならず取り戻す ー ただでなにかを手に入れる力
⑧贅沢品は資産に買わせる ー 焦点を絞ることの力
⑨ヒーローを持つ ー 神話の力
⑩教えることで得る ー 与えることの力




よろしければサポートお願いします!