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ふりかえってから前へ進もう (ふりかえりのフレームワークK・F・C・Cのお話)

「ふりかえり」とは

弊社では、複数のプロジェクトを抱え、日々プロジェクト単位の活動が主体となっています。そのような状況下ではどうしても、プロジェクト内外の情報共有が適切に行われないといった「会社あるある」が発生してしまいます。

弊社では、ハード面の解決方法として
・議事録、Confluenceでの言語化徹底
・SlackのDM禁止、オープンチャネルでのやりとりを推奨
・Bad News Fastチャンネル(ミスや問題を即報告する)
などを設けています。※参考記事

その他、大事にしているのが、リリース時・ローンチ後・イベント事後の「ふりかえり」です。
「ふりかえり」によって、
これまで実施してきたことを見つめ、今後に活かしていくプロセス
を極力、フリーハンドではなく、フレームワークを使って実施するようにしています。

「ふりかえり」の大事さ

単なるミーティングでの振り返り
単にミーティングなどで盲目的に意見を出し合うスタイルでは、声の大きい人の意見しか届かず、またその意見は「問題点の指摘」に終始する傾向があります。

フレームワークを使った振り返り
フレームワークを使ってフラットに意見を出し合う「場」をつくり、
プロジェクトのなかでおこなった各自の「挑戦」「がんばったこと」を見つめることで、各自のスキルを再確認することができます。
また、「失敗したこと」「改善していきたいこと」を客観的な指摘ではなく主体的に吐露することで、責任追求よりも「次、みんなでどうしていくか?」という前向きな取り組みにすることができます。

この「ふりかえり」は、プロジェクト終了時に社外のかたと合同ですることも最近は増えてきました。総じて好評を頂いております。(ふりかえり会だけのファシリテートのご用命も承っております)

「ふりかえり」の一般的なフレームワーク集

・KPT
Alistair Cockburn氏が「Reflection Workshop」の中で提唱した
「The Keep/Try Reflection」を基にしたKPTが有名です。
業務の成果に重点を置いて、3つの要素に分けて現状分析を行うものです。

K:keep = 良かったこと(今後も続けること)
P:problem= 悪かったこと(今後はやめること)
T:try = 次に挑戦すること

・YWT
「学び」や「学習」に重点を置いて活用されることが多いです。

やったこと(Y
分かったこと(W
次にやること(T

弊社でおこなうK・F・C・C+バタフライテスト

弊社では、K・F・C・C を導入しています。

KPTを実施する中での欠点として
・Problemばかりにフォーカスが当たってしまう→責任追及型
・良かった・悪かったが客観的指摘になってしまう→他責指向
が見えてきたためです。
お客様と実施すると、対決姿勢で険悪にもなりかねません。

そこで、これらの欠点を改善するK・F・C・Cとしました。
下記がポイントです。
・主語を「自分」にできるワードにした→責任追及の回避
・ProblemでなくFailure →自分ごと化、他責指向の回避
・Celebrateで「ほめる」→対決でなく協働

K…Keep  (継続したいこと)
F…Failure  (上手くできなかったこと)
C…Challenge  (挑戦したいこと)
C…Celebrate  (メンバーの褒めたいところ)

KFCCの項目を各自に挙げてもらい、それらにバタフライテストで重み付けを行って深堀りできます。他人の吐露を聞いて、共感や発見が促されます
そうすることで、プロジェクトの一体感、前向き感が醸成されていきます。
これ、おすすめです。

流れ

以下に、私たちが行うふりかえりの一般的な流れをご紹介します。

基本的に1グループを4名前後として複数グループを作成しておきます。

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アイスブレイク
24時間以内にあった「よかったこと」「新しい発見」を
付箋に書き出して貼ってもらっておきます。
オンラインの場合は、ソフトウェアへの慣れとマイク・スピーカーのテストを兼ねて、ツールの使い方を説明しながら、習熟してもらいます。

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KFCCのワーク
K…Keep (継続したいこと)
F…Failure (上手くできなかったこと)
C…Challenge (挑戦したいこと)
C…Celebrate (メンバーの褒めたいところ)
をそれぞれ順番に付箋に書きながら、ボードに貼り出してもらいます。
書き終わったらグループ内で順番に、自分の書いた付箋の内容について、発言してもらい、そのあと自由に質疑してもらいます。

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バタフライテスト
先程貼って質疑した付箋をもう一度眺め、
「共感」「気づき」「詳しく」の観点で、個人的に深堀りしたい付箋に印をつけていってもらいます。
印がおおかったものを、深堀りしてまた会話していきます。


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リフレクション
もう一度全体をながめ、一人ずつ「ふりかえりの感想」「次にむけての思い」などを発表してもらう。


オンラインでも

この流れは、コラボレーション用ソフトウェアを使ってオンラインでも実施できます。

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