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今年卒業する皆さんへ

暖かくなったなぁと思ったら次の日は寒くなったり、ほんとこれって三寒四温ってやつなのかなぁなんて思う今日この頃ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。

仕事で車を走らせていると、ちょくちょく梅の花を見かけるようになってきました。日の入りもどんどん遅くなり、春は着実に近づいているのを実感します。

世間は卒業シーズン。大人になり卒業などを控える年でもなくなった今でも、この時期になるとメランコリックな気持ちになってしまうのはなぜでしょうか。

そういやぁ自分が卒業する立場の時ってどんな気持ちだったのかなぁ。一番印象に残っている卒業っていつですか。小学校?中学校?高校?大学?それとも大学院?専門学校?

ふと自分に問いかけてみると私の場合、何となく高校の卒業が一番心に残っているかなぁなんて思いました。(大学の卒業も、ついに学生の終焉ということで寂しさと不安で印象的でしたが・・・)

◇◇◇

私の高校は3年生になるともう3学期は自由登校のような感じで、授業は2学期で終了だったように記憶しています。

1月中旬のセンター試験を皮切りに、入試の波が押し寄せます。毎日毎日重苦しい気分だったことを昨日のことのように覚えています。

センター試験はクラスメイトのほとんどみんなが受けたので、出来たや出来なかったや言いながら試験を終えたのですが、それ以降、友だちと会うこともなく、各々志望校の試験を受けます。

私が受験生の頃は携帯電話も持っていなかったため、そこからは友だちの状況なども分からず孤独な戦いが始まります。(ちまたでは普及し始めていましたが、私を含め、周りの友達は流行に最先端な高校生だったため誰一人持っていませんでした。)

◇◇◇

そんな受験シーズンの終盤(確か2月の終わりころ)に開かれた高校の卒業式。(確か前日か前々日辺りに登校日があり卒業式のリハーサルのようなものがったのですが、私は2次試験のため参加できなかったので本当に久しぶりの登校でした。)

久しぶりに入る教室。そして久しぶりに聞く友だちの声。今まで当たり前のようにあった光景が目の前に広がっているのを見て、涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。

『おぉ~久しぶり!大学決まったかぁ!』
『○○は○○大学受かったって!!』
『俺は4月から駿〇大学やぁ(笑)』
(駿〇予備校への入学・・・つまり浪人を意味します)
『私は新幹線で隣の県まで通学することになった!!』などなど

久しぶりに会ったクラスメイトはみんなそれぞれに近況報告をしあいます。私はというとまだこの時点では結果待ちの状態で、春以降の進路に対して気持ちが宙ぶらりんだったので、すっきりした感じも、また来年1年頑張るぜ!!みたいな吹っ切れた感じもなくモヤモヤしていたのですが、久しぶりにみんなと会って話をしてとっても楽しいひと時を過ごしました。

◇◇◇

そして行われた卒業式。クラスメイトの女の子たちが涙ぐみのを横目に、私は涙ぐむこともなく粛々と式は進みます。とはいえ寂しくなかったわけではなく、心の中で”この高校とも今日でお別れかぁ”みたいな哀愁をじっくり、そしてゆっくり味わっていたような気がします。

式も終わり、教室に戻って最後のホームルーム。担任の先生の話があって、卒業証書と卒業アルバムなどを先生から一人ずつ手渡しされて終了です。

その後みんなで卒業アルバムに寄せ書きをしたり、写真を撮りあったりしてたっぷり時間を過ごしました。高校時代はまだカメラ付き携帯などもなく、またデジカメもあまり普及したおらず、写真を撮るといえば使い捨てカメラ。

写ルンですを片手にもっていろんな友だちをいっぱい写真を撮りました。地方の大学へ行く仲間も多く、本当に今日でお別れ何だなぁなんて思いながら撮ったことを覚えています。

◇◇◇

それから時が経ち、地方の大学へ進学し、地方で就職しその地で家族を作り地盤を築いた仲間。地元の大学を卒業し、地元で就職した仲間。大学卒業後は全国各地を飛び回る仲間。再就職を経て地元へ戻ってきた仲間。などなど、あの時同じクラスで同じ時間を過ごした仲間ですが、その後の歴史はそれぞれです。

だけど卒業からウン十年経った今でも、電話1本、メール1本で
『よう!!○○元気かぁ?最近どうしてる?』
『あの頃、みんなでワイワイしてたなぁ。』
『○○先生どうしてるかなぁ!』
なんて言い会える仲間です。
(世の中が今のような状況でなかった2019年までは毎年、年末年始やゴールデンウィーク、お盆などはみんなで集まって昔話に花を咲かせていました。ほんとまた以前のように安心してみんなと集まれる世の中になってほしいです。)

ひょんなことで同じ高校に入学し、同じクラスになったという、いわば偶然のいたずらで集まった仲間だったはずなのに、勉強に、進路に、そして恋にと悩みの多い多感な時期を、共に本気で、共に無我夢中に過ごしたことで一生に仲間となりました。

◇◇◇

これから卒業する皆さんへ。
これから小学生は中学生に、中学生は高校生に、高校生は大学生に、大学生は社会人になど、新しい世界へと飛び込んでいく毎に、新しい出会い、新しい仲間がどんどん増えていきます。

新しい仲間が増えることってとっても素晴らしいことで、とっても素敵なことです。同時に、今現在いる友だちもとっても素敵な仲間です。きっかけはクラスが一緒だったからとか、同じ部活動に入っていたからとか、ひょんなことからだけど、意外とそんなひょんなきっかけで出来た友だちが末永くお付き合いすることになる仲間かもしれません。

逆に学生時代はずっと一緒につるんでいたのに、時が経つにつれて自然とお付き合いが薄くなる仲間もいるかもしれません。仲間ってしがみ付くものでも、どんどん更新していくものでもありません。ただ大切にゆっくりと優しく共に歩調を合わせて育てていくものなような気がします。

どんな友だちも形は違えどあなたと同じ時を過ごした、あなたの歴史であり、いつまでも輝く宝物。古くからの仲間が一番でも、新しくできた仲間が一番でもありません。どちらの同じように大切で宝物です。

そんな宝物はいつまでも大切にしてくださいね。そしてこれから偶然の重なりが届けてくれる新しい宝物との出会いにも勇気を持って楽しみながら飛び込んでみてください。

きっとゆっくりと優しく共に育てることであなたにとって時には支えとなり、時には癒しになり、時には刺激してくれるでしょう。

今年卒業される皆さん。ご卒業おめでとうございます。これから新しいフィールドへ飛び出す皆さんに幸あれ!!

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