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いまSDGsにマーケティングが必要な理由

2020年、企業や生活者はSDGsの必要性をこれまで以上に感じて盛り上がっている。
……という予測でした。

実際、ニュースとしてはたくさん情報がでています。
新聞や雑誌でも数多く特集が組まれ、企業の取り組みも進んでいますが、私たちの生活や買い物はまだ変化が見えません。
スーパーではビニール袋が有料化されはじめて「マイバッグを持たなきゃ」と思う機会も多くなりましたが(それも大きな一歩だと言えますが)、「マイバッグが推進されているスーパーで買いたい」と思うほどではありません。

事業会社のマーケティング支援を行うトライバルメディアハウス(以下、トライバル)は、そんな状況を少しでも変えていくために、SDGs事業やSDGs自体のマーケティングを専門とするチーム「Good Tide(グッド タイド)」を立ち上げました。

今回はその所信表明として、いまSDGsに取り組むうえでの課題とGood Tideの活動内容についてまとめました。

SDGsの盛り上がり

2019年は「SDGs経営元年」と呼ばれました。

2015年に制定された「Sustainable Development Goals(SDGs:持続可能な開発目標)」の理解が進み課題としてみんなを巻き込んで取り組んでいくぞ」と気を引き締めた年です。

2020年はその目標のもと、SDGsの達成に向けた活動が本格化する年になるはずでした。

ソーシャルメディアにおける「SDGs」を含むクチコミを調べてみると、2019年の年末頃から急激に増え、年明けはさらに増えました。ところがその後、2月に入ってから、「SDGs」に関するクチコミ数は2019年の年末より少し多い程度で、年始の勢いを失っています。

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(出所:ブームリサーチ)
※ソーシャルメディア上で「SDGs」というキーワードを含むクチコミ数を調査(2019/11/01~2020/2/29)

もちろん新型コロナウィルス感染症とそれに不随する経済やオリンピック関係のニュースなど、他に話題になることが多くあったからということもありますが、生活者目線で話題にすることがないから、というのもまた事実だと思います。

ここに、SDGsをマーケティングしていくことの難しさがあります。
SDGsは敷居が高く、日常感や親しみやすさというのは欠けています。
実際に、先ほどご紹介したクチコミ推移の年末~年始について調べると、その理由は以下の2つでした。

■2019年12月12日:
小池都知事が、オフピーク通勤やマイバッグでの購買などSDGs活動を行った人を対象に、経済的価値あるポイントとして「東京ユアコイン」を付与することを発表

■2020年1月11日:
若年層にSDGsの重要性を普及する「SDGs推進 TGC しずおか 2020 by TOKYO GIRLS COLLECTION」が開催

「普及」といった言葉が示すとおり、SDGsはまだまだ公共事業的な「公式感」があり、なんだか特別で気軽さがありません。
だから毎日の生活にはまだ浸透せず、企業としても腰を据えて取り組まなければいけない使命のようなものになっています。SDGsの達成を目指す2030年はもうすぐそこに来ているのに。

トライバルがSDGsマーケティングに取り組む理由

ここからは、なぜトライバルがSDGsのマーケティングに取り組むのか、ご説明します。

欧米諸国では、SDGsを達成するためにみんなで取り組むという意識が、10~20代に広く浸透しています。商品を買おうとする際に、企業の社会に対する姿勢や社会課題解決のための取り組みを購入の判断材料にしているのです。

つまり、SDGsやエシカルといった概念が出てきたことによって、現代の買い物は単に「消費する」というものではなく、「企業を応援する・姿勢を支持する」という意味が含まれるようになっていきました。

そして、購入意向を高めるキーワードは「共感」となり、買い物はこれまでよりももっとエネルギッシュでエモーショナルなものになりました。
トライバルが2015年から提唱している「熱狂ブランドマーケティング」でも、「共感」が1つのキーワードとなっています。

企業や事業の理念、ストーリーを大切にして、それをファンに伝えていくことでブランドに対する共感をより高めていく。ファンの周囲の人にブランドの良さを伝播させて、ブランドを支持する仲間を増やしていく。
こうしたコミュニケーションの流れは、SDGsマーケティングにも共通します。

トライバルは、数多くの企業やブランドを支援するなかで蓄積した知見をもとに、敷居が高いイメージのあるSDGsのマーケティングに取り組んでいきます。
SDGsの達成に向けて取り組む企業やブランドとともに生活者が共感できるようなストーリーを探し、それをベースにコミュニケーション活動を組み立てていく。

そして、SDGsの達成を目指す2030年までの10年間で、生活者とコミュニケーションを取りながら一緒に達成していきたいと思っています。

Good Tideのゴール

今回立ち上げたSDGsマーケティングチームの名前、「Good Tide(グットタイド)」は「良い流れ(潮流)」という意味を持ちます。

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産官学だけでなく消費生活者もSDGsという課題に目を向け、その解決に向けて生活や社会の仕組みを変えていく。そういったいまの流れは「良い流れ」であり、それにもっと勢いをつけていきたい、私たちがその潮流を生み出したい、という想いを込めています。

Good Tideの活動内容は、この2つに設定しました。

1. SDGsアクションは「ちょっと敷居が高い」と感じている生活者により参加しやすく「やってみたい」と思ってもらえるようなメッセージや施策を考える
2. 「SDGsって難しい」と感じている企業に対して、既存の資産(商品や歴史、社員など)をベースに、その企業がSDGsに取り組む姿勢として表現できるものを発見し、目に見える形にして人々に知ってもらう・巻き込んでいく取り組みを設計する

SDGsにまつわるコミュニケーションをデザインして、SDGsアクションの敷居を低くしていく。また、企業の取り組みに生活者が参加したいと思う、あるいは生活者の意志に企業が応えていく。そんなよい流れ(= Good Tide)を生み出して、SDGsの達成に近づけていきたいと思っています。

そして、3年後までには欧米諸国の若年層のように、商品購入の判断軸に「企業が社会課題にアクションを取っているかどうか」が含まれていて、生活のなかに「SDGsアクション」が取り入れられている(敷居の低いものとなる)状態を、Good Tideの活動を通して目指していきたいと思っています。

Good Tideの支援領域

上記のような流れをつくる中心にあるのは、やはり企業や政府や自治体の活動です。
Good Tideではそういった活動に対して、トライバルが得意とする、デジタルプロモーションや熱狂ブランド戦略に基づいたイベント・PRのノウハウを活かし、SDGsに関わるコミュニケーション戦略の策定から施策の設計、実行まで、一貫して支援していきます。

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Good Tideのメンバーについて

Good Tideのメンバーはマーケティングの経験はもちろん、SDGsというテーマに関する活動をしてきたという経歴を持つスタッフで構成されています。
詳しくは下記のnoteをご覧ください。


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