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オーディオのお話(6)所有しているカートリッジを紹介します

前回、レコードプレーヤーの「カートリッジ」について書きました。

これからレコードを聴いてみようかな、と考える初心者の方にとって、レコードプレーヤー選びは迷うと思います。値段はピンキリで、安価なものの中には、スピーカー内蔵型のものまであります。

レコードから「音が出た」こと自体を「楽しい」と感じる方はそれ良いと思いいますが、しかし、デジタル音源からは味わうことのできないレコードらしいの音をことが目的であれば、個人的には、「カートリッジ交換ができる」レコードプレーヤーをお勧めします。

今回は、私の所有している「カートリッジ」について書こうと思います。前回の記事にも書きましたが、私は、庶民派オーディオ好きなので、MC(ムービング・コイル)型のカートリッジは所有していません。以下に挙げるカートリッジは、すべてMM(ムービング・マグネット)型です。

1.ACOS M-6
ネットオークションで購入したようく知らないブランドのカートリッジです。丸針。落札価格は4,000円くらいでした。

2.オーディオテクニカ AT-VM95C
オーディオテクニカは、ヘッドホン・イヤホンでお馴染みの国内メーカーですが、カートリッジ製造の歴史も古いです。かつて、MM型はある海外メーカーが特許を持っていたため、同社は独自に「VM型」カートリッジを開発し、以来これを踏襲しています。AT-VM95Cは現行ラインナップの中で最も安価なモデルで丸針ですが、上位モデルとの違いは針先だけなので、そこだけ交換すると、音質のアップグレードができる仕組みになっています。メーカー希望小売価格は6,050円。

3.ナガオカ MP-110
ナガオカもレコード針のメーカーの老舗です。同社のMP(ムービング・パーマロイ)型カートリッジは、オーディオ・テクニカのVM型と同様に、MM型と使い勝手は変わりません。MP-110は楕円針で、MPシリーズの中の売れ筋モデルでしょう。単体は定価15,400円、ヘッドシェル付きが定価19,250円です。

4.GRADO Prestige Green3
グラドは、ニューヨークのブルックリンに拠点のあるヘッドホンとカートリッジを手がけるメーカーです。プレステージシリーズは同社の中で、ベーシックなモデルで、Greenは最も安価なBlackのワンランク上にあたります。代理店の希望小売価格は22,000円。

それぞれの比較試聴レビューをしたいと思います。

1.ACOS M-6
安価なモデルですが、個人的には気に入っています。なかなか音がしっかりしています。低音低音・高音の帯域を欲張らず、中音域ががまろやかなのが好印象。昭和歌謡などハマります。高音がキツいと感じたら、アンプのTREBLEを下げて補正しています。

2.オーディオテクニカ AT-VM95C
初めて購入するカートリッジにはピッタリだと思います。確かに、上位機種のような精緻な音ではありませんが、このカートリッジ特有の音の雑味がありますが、それが独特の味になっているとも言えます。おそらく上位モデルはこうした雑味が無くなり、スッキリとした音調になると思われます。

音に潤いはありませんが、この価格帯で多くを望んではいけません。それよりも、この価格で商品を提供してくれているメーカーに感謝すべきでしょう。

3.ナガオカ MP-110
個人的に、最も信頼のおけるカートリッジです。世界的に支持されているのも頷けます。

上記の2機種に比べて、音の輪郭がハッキリし、静けさも感じます。音色としては「やや暗め」で、鮮明なモノクロ写真のようで、アナログらしい温かみも感じるモデルです。良いオーディオ機器は、ジャンルを選ばないものですが、このカートリッジにも同じことが言えると思います。

4.GRADO Prestige Green3
MP-110よりもさらに、余計な音が消え、解像度が高くなります。かけた音盤によっては、ゾクッとするような音を出します。逆に、質の悪い盤は、そのアラも目立たせるので、向き不向きがはっきりします。

MP-110に比べて、さらに引き締まった感じとなり、ハマった時の音のキレがいい。ピアノやヴァイオリンの高音などは、上記1や2では、絶対に出せない音ですし、ジャズのハイハットやドラムスの音が気持ちが良いです。

繊細な作りなので、針先を折ってしまいやすいため、慎重に扱わなければなりません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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