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新人介護士の苦悩と成長:そして見つけた克服のカギ

職場のストレスは、利用者やスタッフ同士の人間関係に関連するものが最も大きいですが、自分の介護がうまくいかない時や、利用者の役に立てない時のストレスも非常に大きいものです。
特に、食事介助など、利用者とのコミュニケーションが取れていなかったり、慣れていなかったりすると、なかなかうまくいかないことが多いです。

もう20年以上前の話になりますが、私自身もヘルパー2級の現場実習で、食事介助を一人で任され、うまくいかず、時間内に食べてもらうことができなかったという経験があります。
結果として、他の職員に迷惑をかけてしまい、その時の気まずさは昨日のことのように覚えています。
「使えない奴だなぁ」と直接言われることはありませんでしたが、フォローに来てくれた職員は無口で苛立った態度が伝わってきて、非常に辛い経験をしました。でも、まったくの初心者に対して「この方に食べさせてあげて」という指示だけでは難しいものですよね。

私の場合は現場実習だったので、周囲から冷たくされても2~3日我慢すれば何とか乗り切れましたが、利用者にとっては、初心者に任され続けるのは大変な負担です。もしこれが就職だったとして、いつまでも食事介助がうまくできなかったら、利用者に迷惑をかけ続け、さらに先輩職員から冷たい態度を取られ続けていたらと考えると、ゾッとします。

ある報道番組で、高卒の新人職員とベテラン職員との食事介助の違いについて、様々な測定機器を使用して科学的視点から分析することで、改善すべきポイントが明確になるという様子が紹介されていました。
解明されたコツは、「話す」「見る」「触れる」に費やした時間と行動の違いにありました。
特に利用者の目をしっかり見てアイコンタクトをとること!
新人職員はその分析動画を確認し、改めてベテラン職員の助言を受けただけで何度やってもうまくいかなかった利用者に対して完食するまで支援できるようになったのです。
新人職員の嬉しそうな笑顔と共に「私もできる」という自信が画面を通して伝わってきました。こんなふうに利用者の役に立つことができ、小さな自信を積み重ねていければ、この若い職員さんも介護のやりがいを感じ、仕事を続けてくれることでしょう。この事例から学べることは多いですよ。

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