見出し画像

[日本一のいりこが獲れる、伊吹島に潜入(2)]伊吹島のイワシ漁は、ワイルドスピード!?

案内人である男性の船に乗り、

次の目的地はイワシ(大羽)漁の漁場です。
※大羽とは、にぼしの中で1番大きい分類のもの

実際に獲っているところを見学に行く予定で
漁場まで、船で約40分。

向かう道中、男性が言った。

「なんで伊吹いりこが日本一なんか教えたるわ」

なんだかんだ東京にいたときから
食べていたものなので、興味津々で話を聞いた。

まず、環境が素晴らしいとのこと。

伊吹島は海底火山の溶岩の島。
だから周りの海には多くの火山灰が
積もっていて、海底が泥状になっているという。

これが、泥を好むカタクチイワシにとって
最高の環境となっているそう。

そこにプランクトンの多い
伊吹島環流が流れていて、
よりイワシが育つ環境として適しているらしい。

イワシにとって、いたれり尽せりだなぁ。

漁のやり方にも秘訣があるそうで。

網で獲ったイワシを船に引き上げるには
労力的にも楽なのでクレーンを使うのが一般的。

でも、伊吹いりこの場合は、手で引き上げている。

そうすることで、
イワシの鱗が剥がれずに
良い状態で水揚げすることができるらしい。

加工にも秘密があるそうで、
とにかく獲ってからボイルするまでがはやい。

むちゃくちゃはやいんです。

獲ってから20~30分後にはもうボイルされている。

なぜそんなにはやいのか。
まず、漁場と加工場がめちゃくちゃ近いことがあります。

漁に出る船の編成で網を張る網船と、
運搬する運搬船に分けられていて、

運搬船は、獲ったイワシを受け取ると
とんでもないスピードで加工場に向かう。

そのために、なんと
国から制限速度を解除してもらっているそうで。

それによって、抜群の鮮度を保っている。

海水の恩恵もあります。

伊吹島周辺の海水は綺麗なため、
イワシの水洗い、ボイルの際に
海水を使用することができる。

そうすると、うまみを逃がさずに
美味しく仕上げることができると、
語ってくれた。

伊吹島のいりこは、偶然日本一になったんじゃなくて、
恵まれた環境と、伊吹いりこに関わる人の努力によって
”必然的に”日本一になっているんだなぁ。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?