我慢しない、でも押し付けない~研修講師の生きる知恵
我が家の年末の大掃除の話です。
私たちは新築マンションに住んで1年9か月が経ちました。
「最初が肝心!」という思いから、去年の8月頃から
黒いものが見え隠れし始めた浴槽のエプロンの中を掃除したいと考え始めました。
しかし、私たち夫婦は共働きで、4歳のおしゃべり好きな娘もいます。
ようするに時間がない…!
そのため、浴槽のエプロンの掃除は、自分の時間と労力を割くよりも、費用がかかってもプロに任せたいと思っていました。
そしてまず、夫に相談。
「浴槽のエプロン部分を掃除したいの。
今少しずつ見え隠れしている黒い物体…
きっと中はすごいことになっている。
せっかく新築に住んでいるんだから、なるべくこの状態を維持したい。
でもエプロン部分は取り外さなきゃいけないから時間もかかるし…
だから業者に頼みたいんだ…!」と
そうすると夫は
「俺がやるよ、エプロン部分を取り外すから説明書だけ用意しといて」と。
本当にやってくれるのか半信半疑でしたが、説明書を用意しました。
その後、定期的に掃除の必要性を伝え、やらないと大変なことになると
説明しましたが、説明書が開かれることはありませんでした…
年末の大掃除前にも、もう一度「やってほしい!やらないなら業者に頼みたい!」と同じことを伝えました。
12月30日、買い物から帰ってくると
夫がエプロン部分を開けて
「こんなに真っ黒だよー!見てみなよー!」と意気揚々に
掃除をしていました。
ついに掃除をした!
しかも自分から、楽しそうに!
私が言いだしてから4カ月後のことです。
これは私が忍耐強かったから待てたのではありません!
主体的に動いてもらうためには
【理念浸透】→【権限委譲】の順番が必要だと知っていたからです。
ここでいう【理念浸透】とは、「湯舟のエプロンを分解して掃除をしたい」と考えを共有すること
【権限委譲】とは「タイミングややり方は夫に任せる」です。
相手に何度も理念を伝えて(掃除してほしいんだ!)、
そして相手に任せたからこそ
お互い気持ちよく年始を迎えられました。
(ここまでくるまで長かったですが…)
以前はなんですぐ動かないんだ!とすぐキリキリしていましたが
これを知ったおかげで心穏やかに過ごすことが少しずつ増えてきました。