ある生徒からのひとこと

28歳で中学校教員デビュー。3月に教育委員会に呼ばれて、学校を紹介

された。委員会の方から「元気のいい学校だから」と言われた。着任し

て、その意味が分かった。元気のいいとは、こういう事かと。私は一年

生と二年生の授業を担当。二年生の中に数人なかなかの生徒が4人いま

した。彼らからよく「てめーうるせーんだよ」と。

まあ、そういう事が日常茶飯事。ある生徒とは、授業開始時に取っ組み合い。

彼との一悶着が一段落すると、他の生徒は慣れていて、何事もなかった

ように授業が始められた。そんな事が２年間続き、彼らのうちの1人が

三年生の12月頃いつものように注意したら、なぜか今日は反抗しな

かった。いつもの「うるせえ」がない。すると、いつも呼び捨てで言わ

れていたが、なぜかその日はさんがついた。「○○さん、いつも体の心

配してくれてありがとう」と言われた。思わずびっくり‼️今日はどう

したんだ。

それは、私は話が出来る時は「体だけは大事にしろよ」とよく言ってい

た。どうやらその事に対するお礼だったようだ。別に彼だけに言ってい

た訳ではなく、他の生徒にも言っていた。あとでふと思った。いつも怒

られてばかりの彼らにとって、心配される言葉が嬉しかったのかなと。