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一年のはじまり

新しい年になった。2020年になった。

この文章を書きはじめたのは、1月1日の昼過ぎだ。なのに、どうもまだ年が変わったという実感がわかない。元日と言われてもピンとこない。けれど元日はすでに半分以上終わっている。

でも、年の始まりってきっとそういうものなんだと思う。ひょっとすると新年に限らず、なにかの節目とか、本当に何かが変わりだす瞬間というのは、実感なんてすぐには湧かないのかもしれない。

すべてが終わってから、もしくは起こり始めてからずっと長い時間が経って、ようやくその一つ一つの出来事の意味を噛みしめるようになったり、「実感」というものが湧いてくるのだと思っている。

だとすれば、年が明けたといっても、変にカッコつけたりかしこまる必要なんてないのだ。いつもどおりでいい。

いつもどおり淡々と、しかし楽しく過ごしていれば、いつかきっと「あの時なにかが変わった」と思えるようになっているんじゃないかな。僕はそういう一年の始まりにしたいと思っている。

大晦日は、友人たちとお風呂にいったり、鍋を作ったり、蕎麦を食べたり、新年のカウントダウンをしたりして過ごした。楽しい一日だった。

ひょっとすると今まで、大晦日をこういうふうに、イベントづくしでにぎやかに過ごしたことはなかったかもしれない。

なにひとつ豪華で派手なことはしていないけれど、自分が楽しいと思える人たちと一緒に、一年を締めくくり、新しい年をむかえる準備ができたことは、とても素晴らしいと思う。

きっと何をしたかではなく、誰といたかが大切なのだ。そうに違いない。

この年越しのことは、これからもずっと思い出すと思うなぁ。

日付が変わってから初詣に行った。大きなお寺だったせいか、夜中でも大勢の人がお参りしに来ていた。みんなで並びながら甘酒を飲んだり、おしゃべりをしたり、お参りをした後はおみくじを引いたりした。

参拝の列に並びながら、手元のスマホでふとインスタを見てみると、大勢の人でごった返す渋谷駅前のカウントダウンの様子が流れてくる。

自分は人混みが苦手なので、ああいう場所には行けそうにもないんだけど、とても賑やかそうだった。

きっとこの瞬間もいろんなところで、いろんな形のお正月があるんだろうなと思う。年越しもお正月も、その過ごし方は人それぞれでいい。

僕の場合はごく普通のありふれた年越しだったかもしれない。けど、一緒にいた人たちのおかげで、とても楽しい時間だった。


新年の抱負とかを書くつもりはないけど、今年一年はいろんなことに挑戦する、勝負の年にしたいと思っている。

でも、やっぱり勝負の年って書くとなんか身構えちゃうよね。もうちょっと気楽な書き方にした方ががいいのかな。

そうは言っても、また1年経っていろんなことを振り返ったとき、この2020年のはじまりという瞬間が、自分にとってすごく楽しくて、新しいことが始まる希望に満ちた瞬間だったのだ、と振りかえれるようになればそれでいい。

大事なのはこれからだ。そういい聞かせよう。

みなさま、あけましておめでとうございます。

2020年がよい一年になりますように。いや、一緒によい一年にしましょう。

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