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「永遠のおでかけ」を読んで

図書館で、大好きな益田ミリさんのエッセイを読んだ。
「永遠のおでかけ」

お父さんの死を、20シーンのエッセイで語っている。どのシーンも益田ミリさん本人の話だからか、自分自身の人生とも重ね合わせて読んだ。

お父さんはガンで余命6か月と宣告されたそう。

普段は一緒に住んでいない。帰省した時、病弱なお父さんとコンビニにいっておでんを買ってもらったシーンがあった。
「これが父に買ってもらえる最後かもしれない」
このフレーズに目が潤んだ。
自分の両親のことが、即座に頭に浮かんだ。僕も一緒には住んでいない。1時間もあれば、会いにいくことはできる距離に住んでいる。1か月に一度程度は帰省するが、これからずっと同じように元気なのかはわからない。

明日、会いにいってみよう。

すぐそう思った。何気ない会話を大事にしよう。一日一日を、もっと大切に生きよう。そう思わせてくれた。

永遠のおでかけ。
この本は、娘である益田ミリさんが、お父さんの事を書いている内容。
僕自身に照らし合わせると、子として親を思うことと、親の立場として子がどう思うのか、どちらの立場でも考えることがあった。

親として、子に何が残せるのか?
まだまだ若いという年でもない。41歳。何が起こるかわからない。病気、けが、事故、何が起こるかわからない。
何かを買ってあげるのか。
いや、それも大事だけど、普段の生活や会話を大切にしたいと思った。
そして、直接伝えられることは、伝えておきたいし、伝えたいことは、記録しておきたいとも思った。

この本を読んで、何度か目が潤んだ。感情移入ではなく、同じ立場で考えたから。

経験を教えてもらった、貴重な本。日々を大事に生きなきゃと思った本でした。



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