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ご飯を愉しむように、金融商品を買うこと、持つことを愉しむ

その日暮らしのカメラマン出身、そもそも金融リテラシー、ほぼゼロからのスタート。
雑誌立ち上げのために調べ始めはしたが、金融用語に馴染めず、身銭を切ってカラダで覚えることにした。
当時の同僚がなぜかファイナンシャル・プランナーの資格を取得、彼の指導よろしくまずは投資信託を、日本と海外それぞれ10万円買ってみた。日本株式対応にはさわかみファンド、日本を除く国際株式には世界最大の資産運用会社バンガードが提供する三井住友・バンガード海外株式ファンドを薦められ、なにも考えず購入。これが金融商品とのまさに僥倖の出会いとなるとは、ほんと人生とは分からないものだ。正直に言う。俺、浪費家。飲んだり食べたり、洋服、家電をさして吟味をせずに買うタイプ。こだわらない性格が災いして、失敗しても懲りない。これまでお金を突っ込んだ対象は、買えば消える、もしくはその瞬間から商品としての価値は毀損するものばかり。それがだ、金融商品は違う。まじ、驚いたのが、

・金融商品はその価値、価格が上にも下にも継続して変化する

ことだった。10万円で買ったものが、明日には9万円になり、1週間後に逆に値上がって11万円になっていたり。これ、劣化で価格が押し下げられる商品とはまったく違う。これにやられた。面白い!そしてはまった。

・金融商品を買って保有するって愉しい

シーズンごとにウエアを買えば、クローゼットが満杯、古いものから処分もしなくてはならない。が、金融商品はいくら買っても箪笥の肥やしにはならない。証券会社の口座の中で、きれいに管理ができる。しかも、たまに覗くと、減ってるやつもいるが、うまく繁殖しているカワイイ子もいたして。ああ、これが世に言う、

・お金に働いてもらう

ことなのか。この体感、50歳にして始めて。投資開始年齢としてはめちゃ奥手であるが、やっとそれができるライフステージに辿り着いたともいえる。始めることに迷っていいたら、以下が教訓だ。

・資産運用開始に遅すぎも早すぎもない。始めたときが始めどき

実は、包丁も持てない俺が和食修行を始めたのは、資産運用開始とほぼ同時。半世紀生きてきて、これまでのキャリアの延長線を惰性で進むより、ここは別のレールも並行して敷いてみようという、なというか理屈ではい、面白半分の試み。そのどちらもカメラマン、デザイナー、エディタとは重なることがない新たなキャリのスタートとなった。金融商品を買う愉しみと同様、和食の料理修行は、

・旬の食材を献立に仕上げる愉しみ

を、教えてくれた。提供された料理をガツガツとむさぼる俺が、その献立を作ることを経験することで、眼の前にある料理の前さばきまでも愉しめるようになったのだ。その料理を要(かなめ)に扇が左右に開き、いままで隠れていたステキな絵柄がでてきたような感覚。
お店でも料理を供してくれる大将に、うまいというばかりではなく、素材の扱い方などの話しを振ればカウンター越しに話しも弾み、その一品がより味わい深いものになる。
実は金融商品も同じ。日本株式を対象にした投資信託ならば、その値動きを追っていれば、おおざっばにではあるけれど、世間の大筋の流れが見えてきたりする。また、今のようにコロナで経済的ダメージがあろうと、日経平均株価が上がるというのはどういうことかと、世の中を観察するきっかけを作ってくれたり。そう、ぼっと生きている頭にたまにキックをくれて、シャキッとさせてくれるわけだね。
料理で体感したと同じく、金融商品が要になって、世間の扇が広がる、というとかっこよすぎか。資産分散のためのポートフォリオはすぐにはできない。でもね、その一歩を踏み出すのはカンタン。金融商品を買う愉しみから、まずは始めてみてはどうだろうか。

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