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【RIZIN】川尻達也「誰よりも燃える相手」vs 北岡悟「『やれんのか!』と問われるなら『やります』」、渡辺華奈「穴の無い状態になっている」vs 杉山しずか「この1年、あの悔しさを持っていた」=12.31『平成最後のやれんのか!』

12月10日、都内ホテルにて『Cygames presents RIZIN 平成最後のやれんのか!』(12月31日・さいたまスーパーアリーナ)の記者会見が行われた。

会見では、大晦日午後3時開始の「RIZIN.14」の前、同日の午前9時から12時まで開催予定の「平成最後のやれんのか!」の第1弾決定カード、4試合が発表された。

「メインイベント」として、70kg契約で川尻達也(T-BLOOD)vs 北岡悟(ロータス世田谷/パンクラスイズム横浜)が決定。また、再戦の2カード、61kg契約でムン・ジェフン(韓国)vs 朝倉海(トライフォース赤坂)、57.5kg契約で渡辺華奈(FIGHTER'S FLOW)vs 杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)も決定した。

さらに、キックボクシングルールでは、92kg契約で内田雄大(Team Aerts)vs 小西拓慎(クロスポイント吉祥寺)も発表されている。

川尻は2016年にデニス・バミューデス、カブ・スワンソンに敗れ、UFCを離脱。RIZINでは16年大晦日に65.8kg契約でクロン・グレイシーに一本負け後、17年4月にアンソニー・バーチャックに判定勝利。その後、バンタム級での堀口恭司戦を目標に、17年10月に63kgに減量してガブリエル・オリベイラと対戦したが、2RKO負けを喫している。

対する北岡は、2016年年末にダロン・クルックシャンクに一本勝ち後、RIZINで矢地祐介、ストラッサー起一(75kg契約)に敗れ、18年4月にPANCRASEでタラス・サパに一本勝ち。その後、7月にディエゴ・ブランダオンにKO負け、10月にDEEPライト級タイトルマッチで武田光司に判定負けし、王座陥落した。

両者ともにここ5試合は1勝4敗と負け越しているが、それぞれのやりかたで挑戦を続けており、今回はライト級で初めて日本総合格闘技界の重鎮の2人が対戦することになる。

プロデビューはともに2000年。「誰よりも燃える相手、これまで交わりそうで交わらなかった」と熱く語った川尻に対し、「きっとうまく喋れると思うけど、この場でどうこう言いたくありません」と相手についての言及を避けた北岡。20年選手ながら“レジェンド”とは異なる“現在進行形”のベテランの両者の試合が「平成最後のやれんのか!」のメインを託される形となった。

ムン・ジェフンvs朝倉海は2017年6月「ROAD FC」以来の再戦(※写真=ROAD FC)。前回は右ストレートを当て続けたジェフンが左フックで朝倉を3R KOに降している。その後、ジェフンはケビン・ペッシにスプリット判定負け、アンソニー・バーチャックにスプリット判定勝ち、元谷友貴に2R TKO負けで1勝2敗。朝倉海は才賀紀左衛門に2R TKO勝利後、マネル・ケイプ、トップノイ・タイガームエタイにいずれも判定勝利しており、3連勝でリヴェンジマッチを迎える。上京し練習環境も変えて格闘技に取り組んだ1年半の進化を見せたいところだ。

渡辺華奈と杉山しずかは2017年12月29日のRIZIN以来、1年ぶりの参戦。前回は渡辺が判定勝ちしている。当時はMMA2戦目ゆえに「前回戦った時は1つか2つしかできることが無く、それが通用しなければ負ける」という戦い方がハマり、渡辺が金星を挙げた。「今回はいろんなことを想定して、穴の無い状態になっている」と自信をのぞかせるが、対する杉山は「選択肢が増えると攻めづらくなるのが私にとって有利」と語った。

内田雄大vs小西拓慎はヒジありのキックルール。92kg契約の体重がどう影響するか。2015年年末のRIZINではMMAデビュー戦で辛酸をなめた伝統派空手出身の内田雄大は、チーム・アーツ所属として、オランダA1での勝利に続き立ち技でRIZINでの再出発を図る。

「平成最後のやれんのか!」は、全席指定で一律5千円。特製Tシャツ2万枚が先着でプレゼントされる。朝9時開始で12時終了予定。全6試合から7試合を予定している。サブアリーナでは「格闘技EXPO」も開催が決定しており、「RIZIN.14」も含め、格闘技三昧の大晦日となりそうだ。

また、会見後の榊原実行委員長の囲み取材で、8日のK-1大阪大会で那須川天心戦を求める観客の声に武尊が「実現させる」とマイクで語ったことについて、榊原委員長は「放送局や各団体と選手の契約など、いろいろな問題はあると思います。一気に決めようという簡単なものではないですが、K-1さんサイドと建設的にコミュニケーションを取って、K-1なのかRIZINなのか第三者の舞台なのか、実現の可能性の糸口を持てたらいいと思います」とコメントした。

▼メインイベント 70kg 5分3R RIZIN MMAルール(ヒジあり)
川尻達也(T-BLOOD)
北岡 悟(ロータス世田谷/パンクラスイズム横浜)

◆川尻達也「僕たちが生き抜いてきた時代を感じてほしい」

「『やれんのか!』と言われたら『やる』に決まっているでしょ。平成最後の大晦日、格闘技始めて20年経って、僕もだいぶ長老というか、始めた当時は総合格闘技で強くなる体系がなくて、全力で殴って全力で極めるという感じでした。総合の中心が日本になって、それ(中心)になりたくてやってきて、いつの間にかMMAと言われるようになって、中心が日本からアメリカに移って、僕もいろいろな悔しい思いをしてきました。そこで生き抜いてきた、最前線で戦ってきたという自負もあります。

そういうときに横には北岡悟という選手がいて、同じ時代を同じように生きてきた特別な存在で、誰よりも気になるし、誰よりも敬意を持っていて、だからこそ負けたくないし潰したいです。大晦日、最高の北岡悟が待っていると思うので、最高の川尻達也を持っていきます。

(北岡戦が決まって)7月の大会で1回話があって、僕の肩の調子が悪くて断ったんで待たせてしまいました。誰よりも燃える相手ですし、これまで交わりそうで交わらない相手でした。いよいよ来たなって、ものすごくやる気が漲りましたね。

(40歳になりコンディションは?)40歳こえて身体が敏感になっています。若いときは気にしないことも、いまはいい意味でも悪い意味でも敏感で、自分に丁寧になりました。コンディションは、支えてくれる人も多く、とてもいい状態です。フェザー級では減量が結構キツくて、試合前のこの時期だと1日1食ぐらいでまともな食事を食えなかったですけど、今は3食食べながら自然に体重を落とせていてベストな形で臨めると思います。

(試合の意味合いや現在の立ち位置について)正直、北岡悟と戦うのに先のことは考えられないですけど、いまは若くて才能がある子がいて、いいトレーニング方法も出てきて、素晴らしいことですけど、僕だからこそ見せたいことややりたいこと、伝えたいことがあります。僕たちが生き抜いてきた時代を、この試合を通じて、いまの子たちにも感じてほしいです」

◆北岡 悟「必要とされればやるだけ」

「自分はファイターとしては口は相当うまいと思うんですけど、今の自分に発言権は無いと思います。ですが、この場に必要とされて、『やれんのか!』と問われるならば、『やります』と答えます。よろしくお願いします。

(川尻戦が決まった時の心境)誰が相手でも必要とされればやるだけなので、相手によって何かというのはないです。

(最近の川尻をどう見ていた?)きっとうまく喋れると思うんですけど、この場でどうこう言いたくありません。

(今回の試合の意味合いや今の立ち位置についてどう思っている?)立ち位置なんて、この場で語る気はしないでしょ」

▼57.5kg 5分3R RIZIN女子MMAルール(ヒジあり)
渡辺華奈(FIGHTER'S FLOW)
杉山しずか(リバーサルジム新宿Me,We)

◆渡辺華奈「この1年で私も強くなっている」

「1年ぶりにRIZINに帰って来れるのを嬉しく思います。杉山選手とのリマッチですが、去年勝ったのは過去のこと。挑戦者のつもりで挑んでいきます。前回は格闘技を始めて数か月で、あまり格闘技のことを知らずに試合に出ていたので、あれからの成長を見せられる試合にしたい。『RIZIN.14』に負けない熱い試合を作っていきます。(1年前と違うことは?)前回戦った時は、1つか2つしかできることが無くて、それだけやると決めていたものが通用しなければ負けるという状態でした。今回はいろんなことを想定して、穴の無い状態になっているので、しっかり総合格闘技の試合を見せられるかと思います。(杉山は)前回から自分も見方が変わってきて、トータルでレベルが高くスキルも高い選手だと思います。でも、この1年で私も強くなっているので、さらに強い姿で大晦日は立ちたいと思います」

◆杉山しずか「再び会うのはRIZINのリングと決めていました」

「(2007年の)『やれんのか!』をファンとして見ていて、その同じ舞台に出られるのは感動的なことです。今回も『試合、やれる?』とずっと聞かれていて、『やります』と答えていました。大会にこの名前がついて、いつも渡辺選手にリヴェンジしたい気持ちを持っていて良かったです。

これまでテレビ番組で他局にも出ていて(杉山は『超人女子』に出演。渡辺は『KUNOICHI』に出演)、華奈さんとの共演を打診されたこともありましたが、再び会うのはRIZINのリングと決めていました。この場を作っていただき、私は持っているなと思いました。心して待っていてください。頑張ります。

7月の大会では一度も相手(中井りん)を見ない状態で終わってしまい(病気欠場)、いったい何と戦っていたのかと。得体のしれない中井りん選手との試合が中止になって、精神的に強くなれた、少し落ち着いてできると思います。

前回は渡辺選手の資料が少ない中で戦いました。私にとってこの1年の彼女の試合は資料になりますし、いろんなことを知って、持つものが増えると選択肢が増えることで、逆に攻めて来づらくなると思うので、私が有利かなと思います。

キツい試合を経験してきたこともありますし、格闘技の怖さも知って、勝った方が強いわけですけど、この1年、あの悔しさを持っていたのは私なので、勝つのは私です」

▼61.0kg 5分3R RIZIN MMAルール(ヒジあり)
ムン・ジェフン(韓国)
朝倉 海(トライフォース赤坂)

◆朝倉 海「あのときとは覚悟が違う」

「今年も年末にRIZINで試合ができて嬉しいです。1年半前に(ジェフンと)対戦し、プロ唯一の負けをつけられた相手でリヴェンジしないといけないという気持ちはありました。このタイミングで組まれて気合いが入っています。ジェフン選手に負けた後から本気で格闘技に向き合うために上京し、一気に強くなったと思いますし、あのときとは覚悟が違います。何が何でも倒します。ジェフン選手はRIZINで何試合かして、強い選手にも勝っていて実力がある選手。当然強くなっていると思いますが、それ以上に僕が強くなっている自信があります」

◆ムン・ジェフン「朝倉との試合は私にメリットはひとつもない」(※コメント代読)

「再びRIZINのリングに戻ってこられることは嬉しいが、対戦相手が朝倉海と聞き、残念な気持ちの方が上回っている。なぜなら彼は昨年6月のROAD FCで俺のパンチでマットに沈んだばかりではないか。確かに私に敗れてからはRIZINで少しは活躍して、少しは有名になったことは認めよう。でもこの試合は私に少しもメリットはひとつもないじゃないか。でも、ファンがROAD FCとRIZINとの激突を望むのであれば、プロとして受けたいと思う。朝倉海よ、ボッコボコに返り討ちになった姿を日本中にさらすことになることだけは、大いに覚悟しておけよ」

▼92kg 3分3R RIZINキックボクシングルール(ヒジあり)
内田雄大(Team Aerts)
小西拓慎(クロスポイント吉祥寺)

◆小西拓慎「内田選手の心の火を消しにいく」

「やっとこの席に座れます。なかなか呼んでもらえなかったので(笑)。僕は大阪で18歳から26歳まで消防士をしていたので、格闘技一筋の人生ではなかったです。でも消防士で培った覚悟があります。1秒先が分からないような、いろんな災害を経験して、東日本大震災のときも災害地に行きました。悔しい災害で、自分の未来を考えたときに自分の好きなことをやろうとムエタイをいちから学び、いまは東京で練習させていただいています。

自分は前に前に出て一歩も退かない戦いをします。今回もいい試合になると思いますが、内田選手の心の火を消しにいこうと思います。午前中の試合が面白すぎて、午後から思わず初もうでに行ってしまうような試合をしたいです。内田選手の資料はありませんが、自分の戦い方をすれば、彼はきっと闘争心が消えると思います。

(92kg契約は)ベストは75kgなのでちょっと重いです。ベスト体重で試合を組んでもらえるよう、圧倒的な試合をして次のオファーを待ちたいです」

◆内田雄大(※コメント代読)

「日本の大晦日でまた試合ができる事をはとても嬉しく思います。試合へ向けて抜かりなく、しっかりと準備していきます。試合が楽しみです」


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