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障害支援区分認定審査のノウハウ2019

障害者支援区分の認定審査(二次判定)は、コツさえつかめば妥当性のある区分をサクッと付ける事ができます。

まず下記を確認します。

1.新規か更新か

2.障害区分(精神・知的・身体 のどれか?)

3.前回の区分 と 認定有効期間

4.一次判定の結果(どの区分が何%合致か)

5.区分の一致率(%)で迷うときは
  認定調査票のコメントを確認し区分決定

更新申請 区分の判定スコアが前回と一致していれば、
一瞬で議論を終わらせるべきです。

みなさん忙しい中 集まっていることを忘れずに。

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司会の進め方

0.前回と同じ判定かどうか を 確認して 宣言する

1.年齢・性別・疾患名

2.療育手帳・年金・生活保護

3.介護者の有無

司会はドクターがやることが多いです。

初回からドクターが司会をするので、お医者さんなら初めてでよくわからなくてもキチンと準備しないといけません。



前回の区分と違うとき、なぜ違うかを考える

・前回が、急性疾患の経過中の判定だった可能性

・骨折が良くなった

・気分にむらがある

・市の調査員のバラつき

・家族不在の時の判定
(=支援者のコメント不足)


有効期間の設定(地域差あり)

新規申請 → 認定期間は 最長12か月
      (最短3か月)

更新申請 → 認定期間は 最長36か月
      (変更した場合は 12か月 が妥当)


*地域差があります

これだけで審査会(二次判定)は 無難に乗り切れます。




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下記は さらに深掘りした内容になります。
「へぇ~」って思う内容です。

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主治医意見書のウェイトは低い

・主治医意見書 は、市の調査員の報告よりもウェイトは低い

重要度
(低)
 ↓  主治医意見書
 ↓  調査員調査
(一次判定)
 ↓  審査会の決定
(二次判定)
(高)

ドクターからすると、市の調査員の調査結果(一次判定)の方が、主治医意見書よりも上位というのが意外ではないでしょうか。

主治医意見書を参考にしながら、
市の調査員が調査をして(一次判定)、
その結果を審査会で議論する(二次判定)、
という流れです。

一次判定の後に、主治医意見書に戻って議論しないルールになっているので、主治医意見書のウェイトは自然と低いものになる、というわけです。



そもそも妥当性のある一次判定結果か?

障害者支援区分 を 二次判定(審査会)で決める前提として、

その一次判定がちゃんと行われた調査かどうか を、

審査員全員で確認します。

なぜなら、
市役所職員の調査による一次判定により、
一次判定(区分)が決まります

そして、この調査員の一次判定は、主事意見書よりも重要度が高いです。

つまり 主治医意見書の記載から一次判定をくつがえしてはいけないのです。


一次判定の区分はどうやって決まる?

調査員の調査結果

「一次判定ロジック」という組み合わせに当てはめると、

区分の合致率(%)が決まる

一次判定は、調査票の点数の組み合わせ を、過去216パターンから近いものに当てはめて、区分の合致率(%)を算出しています。

一次判定ロジックは、過去の216パターンの組み合わせ を言います。

過去216パターンは、平成21年度から平成23年度までの3年間のデータバンク(約14000症例)から作成されたものです。


「生活が大変だから」という理由で
 区分を議論してはいけない

心証で区分を議論してはいけません。

あくまでも一次調査のコメントを引用する形で議論を進めます。


二軸評価ってなに?

二軸とは、

・精神症状

・能力障害
(=知的障害により元々できない内容)


の事を言います。

*二軸評価は、精神科の主治医意見書に書いてあります。


二軸評価は6段階と5段階

・精神症状・・・6段階 :1が軽症、6が重症
・能力障害・・・5段階 :1が軽症、5が重症

覚えやすいのは、精神症状6→自殺未遂。能力障害4→引きこもり です。

・精神症状6 → 自殺未遂
・能力障害4 → 引きこもり


障害支援区分の審査員は5人

障害支援区分の審査会は、5人で行います。

医師 と コメディカル の合計5人です。

コメディカルの職種は、ほとんどが介護施設の施設長です。

審査員は合計5人

 ・医師 1人
 ・介護施設の施設長 4人


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あとがき

いかがでしたか?

障害者支援区分の審査員は初めてやる時は、
慣れてない作業が多く、
ストレスが多いかもしれません。

人間が作ったルールですから、複雑な事はありません。
ノウハウさえつかめば効率化できます。

日常業務に差し支えがないように、
効率よく粛々と審査していきましょう。


おしまいです。
読んで頂いて嬉しいです。励みになります。
次回は障害手帳の審査のノウハウを書いていきますね!

前回 書いた 介護保険審査のノウハウ も参考にしてみてください!

ブログ http://clinickaigyou.com/ ツイッターもやってます。 ブログは表面的な事を書いて、有料note では深掘りした実際的な内容を書いてます。