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ボンボローネ大食いデイズ


ボンボローネと聞いて皆様は何を思い浮かべるのでしょうか・・・
Bombolone
大型液体ガスボンベ…という意味と、
中にクリームが入ったドーナッツの事を指します。

普段はめったに甘いものをわざわざ買ったりはしないんですけど
ある日、駅から家に戻る時になんとな〜くどこかで何か美味しいものを
買って行って家でお茶がしたくなったので、
何軒かのバールやお菓子屋さんを巡ってみました。

オリーブオイルがたっぷりかかってサクッとしたスキャッチャータの美味しいパン屋Cを
覗くと、なんだか乾いたビスケット系のお菓子しかなくてトキめかず、
さらに久しぶりのパン屋さんSを覗くと、いかにも残り物しかないといった風で、
甘いブリオッシュの美味しい教会前のバールGを覗くとカッフェを飲む人たちで溢れすぎていて、
最後に、店主が変わったと噂だったお菓子屋兼バールに寄ってみました。

そしたら

16:00
BOMBOLONE CALDO

と黒板が出ていて、そのとき丁度16:00過ぎだったので
意気揚々と入っていくと大きな大きな揚げドーナッツがいっぱい並んでいました。
この時間帯に小学校が終わるので子供が熱々を食べられるようにしているんですね。

「これ、亡くなった義母のシモネッタが大好きだったな〜〜
2個買おう!」と決めて注文すると、

「アモーレ、ちょっと待っててね!」と私よりも年上っぽい
お姉さんが常連客のおばあさんとベラベラ話しながら、
なんと丁寧に箱に入れてくれた♡


お値段ふたつで2.20ユーロ。
安い〜ずっしり〜嬉しい〜〜!!!

電話で確認した時には「私は太るから止めておくわ・・・」などと言っていたムスメだったけど、
まだあったかい箱を触らせたら一瞬で「食べるわ」と意見を変えていた(笑)

まずは味見をしようじゃないかとナイフで切ると中はクリームたっぷり〜〜⭐︎
ずっしりしてるわけだよ・・・

義母のシモネッタが調子を崩す前に「熱々の美味しいボンボローネが食べたい〜!」
と言っていた時にそこの店で買ってきた時に
喜んで食べてくれたのを懐かしく思い出した。

家にあるコーヒーはインスタントでしかもHUGというカフェインのないタイプのものだったけど、
大衆的な味のボンボローネにぴったりで、身体に染み込んでゆくようでした・・・。

ムスメと一つづつ美味しく食べて心に決めたのは
「明日も出来たてを買いに行こう!」
でした。

次の日は雨だったにも関わらず、張り切って16:00に合わせて出ていくと、
その前の日に対応してくれたお姉さんはいなくて、
顔色の悪い細いお姉さんがひとりでバリスタ・店番全てをやっていて、
本人も焦っていて、お客もそのペースに流されていて、
なんだか昨日とはぜんぜん違う空間だなぁと嫌な予感がした。

え?
ボンボローネの大きさが全然違うよ・・・・

しかし、今日もすでに頭の中がボンボローネだし、
ムスメも心待ちにしているし、
お爺にもモシモシ買ってあげたいし、
きっと義母のシモネッタも喜んでくれるだろうと(完全なる言い訳!(笑)
注文数をお姉さん告げたら、顰めっ面のまま私が頼んだものじゃないやつを
ガサガサ袋に詰め出して、焦って「それじゃないけど!」
と言うと「あんたの前に受けてた注文なの!」とキレられたー。

そして、もちろん我々のボンボロー二も袋に乱暴に放り込まれ・・・

ほんわりあったかかったものの、昨日のあの重さと全然違う・・・(涙)

抗議する気にもならなくて(口がボンボローネだったし!)
お金を払って走って家に帰ってきて、まずはナイフで半分に切ってみたけど・・・
やはり昨日とは別物だった・・・

焦げてるし、昨日の半分も入ってないし、なんでクリームの味までちゃうね〜〜〜ん!!!!!

ムスメはその様子を見て、

お爺さんのぶんを持っていくと、
「あぁ、なぜ昨日のあのボンボローネを持ってきてあげなかったのだろう」
と胸が締め付けられたものの、大層喜んでくれました。

よかった。よかった・・・。

きっと義母シモネッタが
「このまま美味しいやつにはまったらこの子毎日通うからやばい!」と察して
全力で阻止してくれたんだわ・・・

と、自分勝手なメッセージを受け取りながら、
少し切ない気持ちになりながら砂糖にまぶされた小さめボンボローネを頂きました・・・。

恐らくこれからも甘いものが食べたくなったりした時に、
あの優しいお姉さんがいる時に大きいBOMBOLONE CALDOが
並んでいるかどうかを覗きに行くんだろうなぁ・・・。

あぁ、ミスタードーナツのポンデリングが食べたい・・・。


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