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文章友だちへの手紙

ここで立ち止まり読んでいると、
たくさんのいろんなガラス瓶が
ただよっているように見えます。

ガラス瓶に入った手紙。

それをひろって、読んでいる。
読ませてもらって
いるのだなあ、と。

そうやって、見つけた
あるひとがいました。

私はあなたの文章が好きでした。

でもこの海に、あなたはもういない。
別の海に行ったけれど、そこにもいない。
あの時、教えてくれてありがとう。
お返事くれて、ありがとう。
元気にしていますか。

あなたの書く言葉、写真。
モノを大事にしているところ。
仕事や子どもや自分自身、
いろんなことに対する向き合い方。
映画が好きで大事にしているところ。
なんでか、本当に。
分からないけれど。
好きでした。

不思議と、読み終えた時に、
私の感情が整う感覚がありました。
さーて、私もやることやろう、と。
自分の中から力がわいてくるのが
本当に不思議でした。

好きだ!と言われて、
こまったかもしれませんね。

ある日の「辟易」という言葉。
「なにか嘘くさい」と言った言葉。
それは、私に
言っているわけではない、
と言ったけれど。
そうかもしれない、と思って。

それがずっと引っかかって。
魚の口に引っかかったままの
針があるわけで。
うーんと思いながら。
でも、この言葉は
自分自身を問うために、
大事にしたい、と思っています。

きっと、
あなたの世界を今日も
大事にしていることと思います。

小説は少し読むようになりました。
小説って読もうと思えば、
読めるものだと知りました。
魚住直子さんの作品がおもしろくて、
最近読んでいます。
児童書ではあるのですけど、
忘れていたあの頃の気持ちに
ふれられるようで、好きです。

もうこの海に、
ふらりと遊びに来ることは
ないかもしれませんね。

でも。ふっと思い出して、
来ることがあったならば。
そう願って、書いています。

9月うまれのあなたへ。
お誕生日はいつなのか、
分からないけれど。
9月になったら、
「おめでとう」を伝えたい、
ずっと思っていました。

お誕生日おめでとう。
9月うまれの文章友だちへ。
あの時の言葉を、
読ませてくれてありがとう。
これはずっと変わらずに
思っています。