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【開催報告】第10回オンライン語ろう会(マルチ2世向け)

昨日は第10回オンライン語ろう会でした。
今年3月より開始して隔週1回ベースではありますが、少しずつ開催しています。

昨日は親がマルチ商法会員向け、私も運営側でありながら、当事者として参加しています。

参加者

全部で4名の参加でした。

・運営側2名:ライガーさん、ライオ
・2世:1名+ライオ
・耳だけ参加:1名

会の様子①ウィンメディックス被害者親族

各自の今の気持ちや立場を参加者全員から簡単に話をし(チェックイン)、当事者であるマルチ2世の困りごとを1人ずつ語り、最後に参加者全員から話を聞いてどう思ったかを話して終了です(チェックアウト)。

お一人の方は、がん患者向けの治療薬開発に向けた未公開株をマルチ商法の手法を使って広げているウィンメディックスに親御さまがハマられた方でした。

ウィンメディックスに関してはその手法が大変問題視され、藤森克美弁護士と被害者親族が中心になり集団訴訟を起こしています。その他詳細についてはこちらの被害事例も参考にされてください。

まだまだ被害に気づいていない方が多いとのこと。今回参加された方もご自身は集団訴訟の動きを知って弁護士の先生の話を聞いて被害に気づいたものの、親御さまはまだ半信半疑とのことでした。もっと集団訴訟の動きを広く知ってもらいたい、と話されていました。

様々な違反で再逮捕されながらも事業を続ける状況に対しては、もっと罰則を強化するなどの検討が必要だと思います。

会の様子②大手A社被害者親族

と言いつつ私の事例です。
最近アエラドットの記者の方にマルチ2世特集を組んでいただきました。

Yahooニュースなどにも転載され、多くの方の目にも留まったようで、少し複雑な気持ちです。恥ずかしい思いと、自分が最も大切にしたい今の家族のためになっているのか、苦しい事例ってなかなか広がりづらい気もしていて、本当にこうした活動を続けていって良いのか、いつも葛藤しています。
悩むよりは行動、と思い引き続きやっていきます。

会の中では、最近の私の母親との関係についても話しました。河川などの水の中から発がん性があるとされるPFASの濃度が国の基準を超えたとされるニュースが最近も共有されています。

PFAS汚染の情報①
PFAS汚染の情報②
A社浄水器の除去率アピール

マルチ商法の中ではこうした会員の不安を煽る、マルチ商法会社の商品を使う必要性を説くような情報が度々会員の間で共有されます。この記事を共有することで、母はマルチ会社の浄水器を使うことの必要性を説いてきます。

最近でこそ浄水器買って、と直接は言わなくなりましたが、私はこうした健康意識を高く保ってきている、そうした私を認めてほしい、という気持ちが非常に強いのだろうと思います。

こうした記事を共有されるとき、私はいつも反応に困ります。危ないね、と反応するとどんどん情報が共有される。別にこうした1つ1つの記事が嘘だとか、水道水は安全だとか、そんなことを私は論点にしていません。
いつも違和感を持つのは、「・・・の不安や懸念がある、だからA社のこの製品を使うと良い」とマルチ会社A社の製品1択に持っていく論理に納得がいかないためです。
勧誘の場に参加した際にも似たことを思いました。
A社の浄水器は単純に場所も取るしホースの取り替え、ランプ交換、色々面倒。定期的に本体の買い替えを求められるのも嫌いです。

説明会でもよく言われますが、貯蓄などでは金利も低い、お金に働かせよう。などと、色々な社会情勢や経済状況を理解することは重要です。一方でだからMLM、だからA社、という論理には全く納得性がありません。同じA社製品が、調味料だろうが鍋だろうが空気清浄機だろうが洗剤であろうが、いずれの分野でも優れた商品を作り、適切な価格で売ることは至難の業です。製造業において各会社ごとに強みはあり、いずれも強いということはあり得ない。それが、A社製品だから、とおススメしてくるのは、どう考えても思考が停止している、あるいはMLMのビジネス形態により収入が入ってくる仕組みが前提になっていることが明らかです。選択の自由度を認めていない、いつもそこが私の最大の違和感です。

当然そんな正論を伝えても「あなたはいつも色々と考えている、ありがとう」と感謝の言葉を使って強制的にシャットアウトしてくるのが母のスタンスなので、コミュニケーションの取り方が難しいなといつも思います。

そんな話をしていた際、ライガーさんは水の話が出た際にとある教授にメールで話を聞いたことがあると話されていました。水の安全性について確認されたそうです。1つの情報をもらった時の行動や反応は1人1人異なるなと改めて感じました。私も同じような動きをしてみようかな。
ただし、事実として確認ができる「安全」と、その情報をもとに感じる主観的な「安心」の間にはギャップがあり、水の安全に対して様々な論理展開をしようが、安心できるかどうか、最後の主観的な部分で意見は分かれるのだろうと思います。
だからこそ、主観が人によって分かれることを受け入れてもらいたいなと思います。

おわりに

チェックアウト時に、「マルチという言葉を聞くと拒絶反応がある、商品や考え方を盲信しているがそれがマルチと結びつかずに周りからの声もシャットアウトしてしまう」といったお話をされている方がいました。

マルチ商法という言葉が毛嫌いされすぎて、本人が認めたくないようになっている方も一定いらっしゃることを私も感じます。
その一方で、私の母はマルチであることを理解していて、それによって家庭が崩壊したことからは目を背けている。そんな色々な家庭・個人の事情を改めて感じました。

久しぶりの長文でした。

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