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第8話 :「親と子と子」

今年のお正月、母と私と娘という親子3代で食事をともにしました。
遠くに住んでいるわけでもなく、たまにしか会わないというわけでもないのですが、同じ血の流れる女性3人がお正月に顔を合わせるということは、ちょっとしたイベントかなと思いました。

膝を痛めている母があまり歩かないで済むよう、 駅の近くで食事をしました。
その食事の間、私は密かにあるプランを練っていました。
実は、私たち夫婦は今年でちょうど結婚15年になります。
節目の年ということもあって、この機会に私たちが結婚した場所を娘に見せたいと思っていました。 もちろん母と一緒に。
食事が終ってくつろいでいる2人に、この提案をしました。
そして母と娘の「賛成!」の声に後押しされ、タクシーで式場に向かいました。

訪れたのは結婚式以来です。
当時の記憶が鮮明なところとそうでないところがあって、 私は懐かしさと新鮮さを交互に感じていました。
チャペルを見ると、ドアは開いていました。あのときのドアです。
中を覗いてみました。父とバージンロードを歩くことが叶わず母の手をと って歩いた道が、 当時と変わらないまま、 長くまっすぐにのびていました。

あれから15年。

母は、外に出て庭を眺めていました。 身じろぎもせずただじっと、庭にある樹齢150年の木々を眺めていました。
娘はシャボン玉を作りだす機械に興味深々のようで、 目がくぎづけになっていました。
チャペルをバックに娘を写真におさめようとカメラを構えたとき、式場の職員の方が気をきかせてシャボン玉の機械を動かしてくれました。
すると、たくさんのシャボン玉が空を飛んでいきました。陽の光に当たって七色に輝きながら、いくつものシャボン玉が娘の上で舞っていました。

光の中ではしゃぐ娘を見ながら、あと何年で彼女は私たちのもとを巣立っていくのだろうと、ぼんやり考えていました。
ふと振り返ると、視線の先にはそんな私を見つめている母が立っていました。

帰り際、母に「年末に障子の張替えはしたの?」と聞いてみました。
「もちろんよ。」
「足は?」
「大丈夫よ、それくらい。」

今年の暮れは、娘と一緒に親子3代で障子の張替えをしようかなと思っています。

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2002年から国際コーチ連盟(ICF)認定プロコーチ&講師として活動中。最近では歌を作ってみたり、ファミリーバンドで音楽ライブをしてみたり。またちょいとユニークな自分の昭和物語を書いたりおしゃべりしたりもしている。https://www.gokigen.cc/

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コメント (2)
やったあ、タイトル画がやっと完成(笑)!
和也さんありがとうございます! 色も雰囲気もとってもいい感じです(^^)
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