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第23話 :「人目クリーム」

以前勤めていた生命保険会社でのこと。
入社して半年くらいが経った頃、朝礼で部長がこう言いました。
「年代問わず、いつも輝いていられるとびきりのクリームがあるんだけど知ってるか?
これを持っていると30代は30代なりに、40代は40代なりに、50代は50代なりに輝き続けるんだ。そんなクリームは欲しくないか?」
その言葉に、私はもちろん、そこにいた60人が一斉に目を輝かせました。
そんな私たちを前に彼は続けました。
「ただなぁ、残念ながらこれはどんなにお金をだしても買えないんだなぁ」
・・・一瞬空気が止まり、私たちは一抹の寂しさに包まれました。
部長は黙ったままみんなを見回し、くるりと背中を向けてホワイトボードに大きな字を書きました。
『人目クリーム』

私の現在の仕事のスタイルは、大きく分けて2つ。人前に立つ講師の仕事と、自宅にて電話でセッションをするコーチの仕事。比率はその月によって様々です。
この2月は、企業にお勤めの方から学校のPTAの方々まで、幅広い方たちの前に立つ機会がありました。
人前での講師スタイルは、自分なりに形作られてきたものの、やはり初めてお会いする方たちの前では、少なからず緊張します。その緊張は、時によって心地よかったりそうでなかったり。
先日も、別々の研修を行った2日間で、両方の緊張を味わいました。
自分が「いい感じで終えられた」と感じるとき、それは私も参加者も最後に笑顔がこぼれるときです。

先日の心地よい緊張感で始まった研修では、終わってから担当の方からうれしい一言をいただきました。
「鈴木さん 自己紹介でおっしゃってた数を計算するともしかして40代半ばになられるんですか?
 びっくりです。僕より若いかと思っていました。」
単純な私は思わずにんまり。

「人目クリーム」の威力はやっぱりすごい。
もれなく自分の「いい感じ」がついてくる。
自分がいい感じでいられる瞬間は心が豊かになります。
そして心が豊かな自分は、自分にも人にも優しくなれるのです。

あくせくして「人目クリーム」を捜すつもりはありません。
ただ、もし「足りないな」と感じたときは、迷わず手に入れようと思います。
大切なのは、今何が足りていないかを知っているかどうか、なのかもしれません。


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2002年から国際コーチ連盟(ICF)認定プロコーチ&講師として活動中。最近では歌を作ってみたり、ファミリーバンドで音楽ライブをしてみたり。またちょいとユニークな自分の昭和物語を書いたりおしゃべりしたりもしている。https://www.gokigen.cc/

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