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好きな町で暮らし、働く。 ワーケーションを実践中のゲストに聞く京都での生活

はじめまして!京都の東山区で2003年から宿泊業を営む五条ゲストハウスです。

noteでの記念すべき初めての記事は、場所にとらわれない働き方を実践する大阪出身の阪口さんの紹介です。阪口さんは一度は住んでみたかったという京都に、先月末よりワーケーションをしながら住まわれています。


バケーションの合間に仕事をするという働き方

このインタビューをさせてもらう際にはじめてワーケーションという言葉を聞いたのですが、これは”ワーク”と”バケーション”を組み合わせた造語、2000年代のアメリカで生まれた言葉だそうです。以前からノマドワーカー的な働き方がありますが、コロナ禍でのZoomなどを使ったリモートワークの促進により、場所にとらわれず働ける仕組みが一般にも浸透してきました。

ワーケーションは、好きな土地でバケーションを過ごしながら合間に仕事もするというスタイル。働き方の多様化がここ日本でも徐々に進んでいます。好きな場所で働けるって自由な響きがして魅力的ですが、実際の生活や仕事の様子、京都へ来た理由などその辺りの話しを聞いてきました。

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<松原橋から望む鴨川の風景>


気軽に試してみる。試試看のマインド

フレンドリーでオープンマインドな阪口さんは、今までに中国での日本語教師や、世界放浪、台湾でのワーキングホリデーなど様々な経験をされています。京都に来る前は、地元大阪でフリーランスでのオンライン日本語レッスン、大阪ローカルツアー(Airbnbの体験ホスト)、言語交流会の企画などをしていました。しかし、今年に入ってからのコロナ禍でAirbnbやイベントの仕事が激減。

世界の変化を受け入れて、今できること・やってみたかったことをひとつずつ試していこうと頭を切り替えました。Airbnbの仕事がなくなったため必ずしも大阪にいる必要もなくなり、前からやってみたかった京都暮らしをはじめたのが7月末のこと。アイデアの引き出しをひとつづつ開けて、試している最中です。

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<最近はそうめんをよく作っているとのこと。食後にラウンジでのんびり>


この出来ることから”とりあえずやってみる”というマインドは、ワーキングホリデーで訪れた台湾で学んだそうです。台湾では”ちょっと試してみる”ことを「試試看(シー・シー・カン)」と言い、これは阪口さんの座右の銘でもあります。新しい物事を始める前は計画や準備、そしてお金のことなどいろいろ考えて、ときに失敗を恐れるあまりなかなか行動に移せなくなってしまうことがあります。それならば実際に動いて、問題が出てきたら具体的な対処法を考えようという柔軟な取り組み方。結果としてうまく行かなくても、また次のやりたかったことを試してみる。台湾の人たちのおおらかな気質が伝わってくるような言葉です。

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<仕事中の様子。お部屋はツインルームの一人利用なので広々>


そんな阪口さんは現在、五条ゲストハウス別館での月貸しプランを利用し、パソコンを使ってオンラインで日本語レッスンや翻訳の仕事をしながら京都での観光や生活を楽しんでおられます。


古いものが好きで、宿泊費が格安だった

五条ゲストハウス別館は歴史的な街並みが色濃く残る東山にある築80年の一軒家。まるでおばあちゃんの家にでもいるようなゆったりとした時間が流れており、自分のペースで過ごすのに最適な落ち着いた空間です。夕陽が眺められる屋上や小さなお庭、大きめの共用キッチンもあり、自炊も楽しめます。ゲストハウス周辺には昔ながらのお店も多く、地元の人たちの暮らしぶりが垣間見れて、のんびり滞在するには楽しいエリアです。

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<八坂の塔や清水寺、建仁寺へも歩いて行けるロケーション>


京都での滞在先を探していた際に、友人から教えてもらった別館の長期割引き。阪口さんは元々古いものが好きで、建物や部屋の感じが好みだったため、問い合わせをしてくれました。

実際に住んでみて、料金が格安で、お寺が程よく近いロケーション、シェアハウスのように掃除を当番制で担当しなくてよいこと、家庭的で必要なものが揃っているキッチン、他のゲストとの交流などゲストハウスに住む良さを教えてくれました。気になる点は、日本家屋なので声や音に気を使うことと、座椅子があったら嬉しいという所。お気に入りの場所は屋上、京都の町並みが一望出来るスポットです。


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<畳に布団のミニマルな空間。和室シングルルーム>

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<屋上から望む京都の町並み>



ワーケーション、一日の過ごしかた

日本語の授業が入っているときは、お部屋でオンラインレッスン。午前中から夜まで世界中の日本語を学びたい生徒さんに教えています。レッスンの空き時間には、近所を散歩したり、買い物を楽しんだり、カフェで本を読んだり、友人と会って過ごされているとのこと。1日の間にワークもバケーションもあって自由な過ごし方ですね。

食事は外で食べることが多いけれど、朝はヨーグルトとトースト・卵・ベーコン、昼や夜は麺類など簡単なものを作っているそうです。休日はハウスメイトとのんびりお喋りしたり、京都観光やクラフトビールめぐりを楽しんでいます。

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<別館の家庭的なキッチン。必要なものはだいたい揃っています>

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<本館併設の五条カフェにもクラフトビールあります。この日は京都醸造の「春夏秋冬」>


実際に住んでみて感じたこと、これからのこと

京都に住んでみて感じたことは、古いものを大切にしながら新しいものを上手に取り入れていて、街と自然と人が上手に調和していること。また日常の中にお寺や神社があるのが新鮮で、京都らしいと教えてくれました。喫茶店やクラフトビールのお店が多いのも特徴のひとつです。いろいろなお店を巡った中でも、ブルーボトルコーヒー京都カフェは日本家屋をリノベーションした空間とお庭で楽しむクラフトビール(8/31までの限定イベント)が印象的で、BEFORE9はビールの種類の豊富さと食事の充実度が特に良かったとのこと。

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<京都5大花街のひとつ宮川町は歩いて5分ほど>

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<夕暮れの鴨川。自然を感じられる市民憩いのスポットです>

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<BEFORE9の系列店、Hachi Record Shop and Barにて>

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<歩いてすぐの六道珍皇寺。「六道さん」の名で親しまれています>


将来コロナが落ち着いたときには、日本と世界を旅しながら時々仕事をする生活を送りたいとおっしゃっていました。阪口さんなら「試試看」で、楽しく生活している姿が思い浮かびます。

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最後に、阪口さんの # 大阪人がびっくりする京都あるある をご紹介して終わりたいと思います。

・バスが夜中までやってる
・タクシーが細い路地でも割と猛スピード
・京都にも串カツあるやん (衣は薄め)
・ドラッグストア閉まるの早い
・いい感じのカフェめっちゃ多い (そして朝早くから開いてる)
・語尾の「はる」の自然な使いこなし方
※個人調べです

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ゆ~こ@旅する日本語教師(HP / Twitter / Instagram / facebook / airbnb


京都での長期滞在を検討中なら

五条ゲストハウス別館
清水寺、祇園すぐ。築八〇余年の元旅館を用いたゲストハウス。

[料金/1ヶ月]
シングル:45,000円 <洋室・和室>
ツイン :60,000円 /52,000円(1名利用) <和室>
トリプル:70,000円 /60,000円(2名利用) <和室>
*全室個室(バスルーム共用)

お問い合わせ:stay@gojo-guest-house.com

文・写真:麻田景太 (@coqurage) / フィルム写真(#5/6/7/11/12/14):kaji


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