見出し画像

「譲歩」の奥深さを極めると人生が好転する。


しゅんしゅしゅんです。

事前の準備で交渉の9割以上は決まる。

交渉における「準備」の大切さに絞った本書には、考えさせられることが多い。

交渉の準備はシンプルで、要望を「絶対に譲れない要望」と「譲ってもいい要望」にわけて優先順位をつけるだけだ。そして「譲ってもいい要望」を最悪の場合捨てる=譲歩するという覚悟を決めるだけ。

自分にとっては「譲ってもいい要望」だが相手にとっては利益になることを譲歩するかわりに、自分にとっては「絶対に譲れない要望」だが相手にとっては「譲ってもいい要望」を譲歩してもらう。

交渉は押し引きではなく、お互いの要望さえ明確になっていればスムーズに進むのだと。目の前の交渉以外にもやらなければいけないことはたくさんある。まとまる交渉は早くまとめて、他の仕事に取り掛かった方がいい。絶対に譲れない要望を獲得できたらスパっと交渉を終わらせるべきなのだと。

以上のように、交渉の極意を文字にしてみるととても簡単。

でも、「全ての交渉の前にこのような準備をしていますか?」と問われると、僕は怪しい。

さらにいうと、「絶対に譲れない要望」は守り切ったのに「譲ってもいい要望」を譲れば譲るほど、なんだが交渉に負けたような気がして自己嫌悪に陥ることがある。

さらに、さらにいうと、「譲ってもいい要望」を譲れば譲るほど、部下や社内の人から批判されたり、バカにされたり、反発されたり、がっかりされたりするかもしれない。それが怖い。

そんな想いを抱くからこそ、自分に言い聞かせたい。

譲歩なき交渉は交渉ではない。難案件であればあるほど譲歩なく合意できることはない。誰からも批判をうけないような、誰からも反発されないような事案であれば誰だってできる。

やれといったことを誰からも反発されずに100%実行してくれる社内環境なら苦労はしない。相手先がこちらの要望を100%受け入れてくれるくらい自社が王者の立場であれば苦労しない。でもそんな環境・立場であることなんてない。

「絶対に譲れない要望」を死守できたなら「譲ってもいい要望」を犠牲にしたとしてもその交渉は成功だ。何も譲歩しない100点の交渉を長い時間かけてまとめてくるより、譲歩しつつも短期間で多くの交渉をまとめてくる方がいい。

自己嫌悪や反発を覚悟しながら膨大な交渉事項について冷静に優先順位をつけ、交渉を進め、物事を前に進捗させていく人。これがタフネゴシエーターであり仕事ができる人なのだと思う。

つまりやっぱり、「譲歩」の「準備」が大切なのだ。

複雑に思える交渉も、うまく譲歩していくだけのゲームと考えるとシンプル。プライベートでも仕事でも、人生は交渉の連続。譲歩を極めれば、交渉がうまくいき、人生がうまくいくはず。

交渉術の本を読むと、大小さまざまな交渉術が出てくる。けれど、全ての技を意識しながら交渉を進めることは難しい。同時に多くのことはできないから、交渉の本質である「譲歩」にフォーカスするのがよい。

譲歩術については備忘録的にnoteにまとめていくけど、交渉や譲歩に興味を持たれた方は、今日紹介した橋本徹さんの「交渉力」に加えて、こちらのnoteでおススメしている本をぜひ。


この記事が参加している募集

推薦図書

最後まで読んでくださりありがとうございます!面白かったらスキ!超おもしろければサポートいただけると嬉しいです!これからもがんばります。