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「新しい知識が得られなかった」みたいな酷評レビューに気をつけよう。それは自分の甘さと内省力不足を露呈する恥ずかしいレビューかもしれないから。

しゅんしゅしゅんです。

Amazonのビジネス書の書評(カスタマーレビュー)に物申したいことがある。

「研究、探究のレベルが低い」
「どこかで聞いたことがあるような内容の羅列」
「全くもって新しい知識がみにつかなかった」

などの酷評レビューは、結構ある。

星がひとつふたつの酷評レビューの内容は往々にしてそんな感じだ。

今日はこのようなレビューに物申す。別に物申す義理はないのだけれど。

そもそもビジネス書なんてものは大体、原理原則の焼き直しに過ぎない。そんなもんだ。全くもって新しい知見なんてそうそうお目にかかれない。新しいアイディアは既存のアイディアの組み合わせなんだから。

だからこそ毎日何冊も出版されるビジネス書は、素材は一緒だし作ろうとする料理も一緒なんだけど、作る料理人が違って、少しずつアレンジしているようなもん。

例えばラーメンもさ、いろんな店でいろんなラーメン食い続けてこそ、ラーメンに一過言あるラーメンブロガーとか、ラーメン王とか、ラーメン評論家になるんだよね。

ビジネス書も似たようなもんです。たとえ詳しい分野だとしても、少しだけ角度を変えてアプローチしてくるビジネス書たちを読んで、その違いを楽しんでこそ、その分野の本質や原理原則にさらに詳しくなっていく。

もしくは、その分野における最先端の潮流を把握しておくことで、その分野に詳しくなっていく。料理名は一緒だけど、トレンドの味付けだけを把握しておくみたいな。

①はじめてラーメンを食べて知る
②毎日食べてラーメンを極める
③新しいラーメン食べてトレンド知る


ビジネス書の読書目的はどれかしかない。

となった時によ。

冒頭のような酷評レビューってまずくない?って感じ。

一体何を求めてビジネス書を読んでいるのだろう?

誰も知らないこの世の真理がそこに隠されているとでも?インディジョーンズの秘宝みたいに手に入れるまでに苦労するわけじゃないんだからさ。

本屋に行ったら1000円そこそこで誰でも買えるものにそう簡単に秘宝が隠されているわけがない。宝をインプットして、自分なりに解釈して、アウトプットを繰り返していく中で、その宝はいつのまにか秘宝になっていたりする。

ビジネス書の世界はそんな世界だと思うのだが、「新しい知識がなかった」とか「どこかで見聞きした内容の羅列」でレビューが終わるなら、ありもしない目的を胸に、本を読んでいるってことかもしれない。

そして解釈にもなっていない解釈で、本をこきおろし、誰の役にも立たないレビューを垂れながす。

どこかで秘宝にぶつかるために本を読みあさっているとしたら読書に費やしている時間は無駄だ。だいぶと生産性が悪い。

自分が詳しい分野において新刊をよんで分析が甘いとか、考えが甘いとかと優越感に浸る。意識高い自分を保つために読書をする。そんな明確な目的意識があるなら、それはそれで乙だと思う。

はじめて勉強する分野でもない限り、まったく目新しい知見なんぞない。

ビジネス書の読書の醍醐味は内省にある。もっている知識とその本に書かれている知識と自身の経験と今おかれている精神状態が紡ぐアイデアフラッシュだ。

小説を読んで小説の世界にトリップすることは比較的簡単だと思う。しかし、ビジネス書を読んで内省世界にトリップすることはなかなかに難しい。

ビジネス書を多読する人は、

・内省世界へのトリップを楽しめる人か
・インプットを続けないと不安になるインプット中毒者か
・酷評により自分の優越性を保つ精神弱者エセ知識人か

どれかだと思う。後半二つは結構まずいと思う。


ちなみに僕は全てにあてはまる。
エンペラータイム。

では。

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