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アートからプログラミングをはじめてみる。図工教育の造形遊びから始めるプログラミング教育

こんにちは。まゆそです。
わたしは今、1月からプログラミング(クリエイティブコーディング)をしています。

わたしは、愛知教育大学(教員養成大学)の図工、美術の専修で6年間教育について学び、愛知県の工業高校にてデザインの教員をしていました。

在学中には、幼、小、中学校全ての科目を網羅的に2年生までに学ぶのですが、プログラミングの授業はありませんでした。(在学期間:2008~2012年、基礎科目でワードエクセルは学びました。図工、美術の専修だけが簡単ではありましたが、AdobePhotoshopとIllustratorを学びます。)

同級生は幼稚園、小学校や中学校で活躍しています。

2020年からプログラミング教育必修化とのことで、不安を抱える教員の方々は多いと思います。
今回は、同級生の顔を思い浮かべながら、教員の方のその不安を取り除けるnoteにしたいなと思っています。

プログラミングの導入は、アートが入りやすことは図工から学ことができる

アートには発想を自由にしたり、ツールを楽しく用いたりすることができる力があります。図工科目の学習指導要領では「造形遊び」と言われる概念になります。昭和52年より「造形遊び」は図画工作の教科書に取り入れられています。参考

「造形遊び」とは、表現の具現化やツールを扱う技術の評価だけでなく、その材料・道具で遊ぶプロセスや造形する姿勢を重視し、目的から材料・道具を扱うのではなく、材料・道具・姿勢から自身の表現を見つける教育手法です。参考

実はプログラミングは「造形遊び」ができます。おそらく、現在の学習指導要領の算数科目、理科科目、総合的な学習科目に用いられたプログラミングは図工科目のでいうのならば「絵や立体、工作に表す」になります。
(また、中学校での学習指導要領では、プログラミングは技術、家庭科で用いられるようです。高校では情報1という科目がありますが、高校ではすでに行われている科目です。)

図工・美術の視点の「造形遊び」からみるともっと自由にプログラミングを捉えることが本当はできるのです。

プログラミングの造形遊びとは

プログラミングの造形遊びとは、processing(プロセッシング)やp5js(ピーファイブジェイエス)という環境を使って「ラクガキ」を描くことです。

ここであえて絵と言わずに「ラクガキ」と言っています。それは、幼児がクレヨン等柔らかい絵具を持ち、紙に向かって(紙でなくても床・壁でもいいのかもしれません)まずは腕を動かせた、次は肘も一緒に動かせた、次には腕も肘も手首も一緒に動かせた、最後には指もコントロールできた、といった「ラクガキ」がイメージを描く絵を描く前に必要な発達プロセスだからです。参考

イメージを明確にあえてせずにプログラミングがかけてしまうのがprocessingやp5jsです。(もちろん技術があれば、鉛筆、水彩画と一緒でイメージをその人らしく、描くことができます)

「プログラミングラクガキ=造形遊び」とわたしは捉えてもいいのではないか。と捉えています。

processing(プロセッシング)やp5js(ピーファイブジェイエス)とはなんぞや?

なんか、英語の表記が出てくると一気に難しくみえてきますよね。
わたしも始める前はとても怖かったです。以下が理由です。

1) 教えられるか心配
・英語
・専門用語
・数字、記号(;()[]%*)が多い(数学が好きではない)
・エクセルでの挫折が頭をよぎる(エラーがこわい)

2)表現が制限されそう
・ルールに従うのがイヤ(自由が好き)
・融通が効かなさそう(自分はアナログ人間だ)

でも、大丈夫です。それは以下に理由からです。

1) の対処法
・受験英語の英単語の量に比べると断然単語数が少ない
・分かりやすい英単語が多い
・google翻訳すればよい
・難しいことをする必要はない
・コードをコピーするのでもよい
・子どもたちが自発的に興味が出てくれば、自分で調べることができる

2)の対処法
・processing,p5jsだけを用いる必要はない。絵や工作も一緒に取り入れればよい
・融通は確かに効かないので、コンピューターの気持ちになりきる

特に、2)の対処法に関しては図工科目が得意とするところではないでしょうか?紙や鉛筆、ハサミ、木材、ノコギリどうたら壊れるか、ケガするかなど、その道具の気持ち(特性)を把握し、コントロールするのが、醍醐味ですよね。

プログラミングは難しい、なんでも最初は難しい

プログラミングは難しいです。でも、最初はなんでも難しいです。
どんなに好きなことで今でも続けることがあっても最初は苦労したはずです。鉛筆であっても、折り紙、粘土であっても。
なんとなくできた最初の作品は、目的なく作れるからこそ、できるし、面白いし、ステキだ。そんなプログラミング経験を「造形遊び」から最初にしてほしい。

もちろん、プログラミングはいいことだらけではありません。プログラミングを始めて、続けていくなかでいくつかの苦難がありました。それは、以下です。

・イメージがあっても呪文(単語(function))が出てこない
・長いコード、取り組んだことのない呪文(単語(function))が理解できない

だからこそ、造形遊びで、まずプログラミングを始めるのは大切だと思います。

大学の図工、美術専修で学ぶなかで、先生から教わったこと、それは「ものづくりや想像が得意な子どもを育てる必要はない、それらが好きな子どもを増やす」ということ。
わたしは大学の先生から「先生ができることは「面白そう」「楽しそう」の入り口を作ってあげること」だと学びました。
大学の先生はその道のアートのプロフェッショナルでしたが、技術・表現はやりこめば、やりこむほど出てくるのを知っている方々でした。

役に立つ、立たないはそこ子がやりこむなかで、決めればいい。もちろん役に立つスキルのレールに乗る、子どもたちに乗せる覚悟は教員にあるでしょう。(わたしは今それを探しています。)

プログラミングを始めるならば、造形遊びから始めよう

以上で、図工科目の造形遊びとプログラミングラクガキの関係をお伝えできたかと思います。
おつきあい頂き、ありがとうございました。





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