もし食べるの大好き管理栄養士が1カ月間ヴィーガン食をやったら30〜アレルギー
30日目 11/24(火) 最終日
鶏肉と卵黄にアレルギーのある友人と一緒に食事をする機会がありました。最終日に相応しく(?)ヴィーガン食のあり方を考えるよいきっかけになったと思います。
今日の食事
【朝】
押麦ごはん
納豆
キャベツにんじん炒め
豆乳ヨーグルト
汁物を作る時間がなく昨日の残り野菜のみを副菜としました。普段は特に意識していなかったのですが、汁物なしで納豆を食べるのってこんなに難しかっただろうか? と思いました。
納豆はあの粘りも含めておいしいけれど、他のものをたべるときには口内をさらっとさせておきたいものです。ごはん・みそ汁・納豆という組み合わせがいかに完成されたものか気づきました。
【昼】
ベジミート牛丼風
高校時代の友人と久しぶりに会いました。
1年ほど前から鶏肉と卵黄にアレルギーを発症してしまい、20年以上続けた食生活が大転換を迫られているとのこと。安心して食べられる食事を考える過程で最近ヴィーガン食に関心を持っているらしく、偶然の符合に驚きながらヴィーガンランチをしました。
自由が丘のT'sレストランというお店のテイクアウトです。
私が食べたのは、大豆たんぱくで作ったソイミートの牛丼風ごはん。
食感と見た目の肉っぽさにまず驚きです。さすがに牛肉のガツンとしたうまみを再現するのは難しいと見えかなりさっぱり味でしたが、しょうがの風味が効いてごはんによく合っていました。
友人が食べたのはソイミートの油淋鶏風。
これは見た目・食感・味のどれをとってもかなり再現度が高く、友人曰く「途中から完全に唐揚げを食べてる気分になった」とのこと。衣で覆われていることと、揚げ油で油分が補われたことで「しっとりジューシー」という肉らしさがアップしたのだと思われます。
これを購入したお店には、他にもティラミスやフォンダンショコラ、ムースといったヴィーガンスイーツも販売しているらしく(残念ながら今回は売り切れでしたが)、友人は「ティラミスってみて涙出そうだった!」と言っていました。
代替食品の意味を感じた瞬間でした。
私は自分の意思でヴィーガン食の生活を始め、1カ月経って今日ひとまず終えようとしています。また私が今まで言及してきた「ヴィーガンの方」というのも、基本的に自分の意志に基づいてそれを選んでいるという想定でした。
しかし例えばアレルギーや宗教上の理由でもともと食品選択が制限がある場合を考えると、今まで選択の幅が狭いと思っていたヴィーガン食が逆に多くの人と共有できる「最大公約数」的な存在なのではないかと感じました。
【夜】
押麦ごはん
みそ汁(大根・ねぎ)
キャベツと豆腐の塩麹炒め
茎わかめサラダ
ブロッコリーの胡麻和え
ひとまずこのヴィーガン生活最後の食事です。
味付けに発酵のうまみを活かす、磯の香る茎わかめやこうばしい胡麻など風味のよいものをアクセントにする、みそ汁は昆布でだしをとるなど、この1カ月で次第に増えていった定番の工夫が図らずも集結した形になりました。
おいしく満足、お腹いっぱいです。
身体の様子
体重:48.7kg 体脂肪率:17.2% 筋肉量:38.2kg
最後まで、これといった体調変化はありませんでした。
1カ月間全く問題なく元気というのは、ヴィーガン食生活の賜物でしょうか? 唯一肌荒れは治らなかったので、ヴィーガン食をやめたら治るのかを経過観察したいと思います。
数値の変化は別記事で一覧とグラフとしてまとめます。
30日目のひとこと
最終日まできて感じたのは、
「思ったより辛くなかった」
ということです。もちろん食べたい動物性食品を挙げればキリがありませんし、期限付き故にもてた心の余裕があるとも思います。
しかしそれを差し引いても、シンプルに世の中にはおいしいものがたくさんありました。
利便性は圧倒的に下がりましたが、漫然と食べることがなくなったぶん自分の食に向き合っているという満足感は上がりました。
栄養素の面からいうと、たんぱく質やエネルギーといった大きな面では思ったほど影響がなさそうであった一方、微量栄養素のうち鉄、カルシウム、ビタミンB群などいくつかでは無視できない不足があるだろうという状況です。
これら最後の所感とデータは、もう1本別の記事としてまとめることとします。併せてお読みいただければ幸いです。
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