オレ流クソ主観素人お笑い論23「題材の決め方」

ネタの作り方は人それぞれであるとはよく聞く。

漫才なら設定から考えるコンビ、ボケを先に考えるコンビ、ツッコミから先に考えてボケを当てはめていくコンビ。

ピンネタならコントでいくか、漫談でいくか、大道芸でいくか、フリップでいくか、ラップでいくか。

プロの方々はネタはいくつも作らなければならないが、アマチュアの方だと、例えばM-1グランプリやR-1グランプリに出るためにネタを作る、お笑いライブのオーディションに出るためにネタを作るなどプロの方ほどネタを作る機会が多くない人もいる。

その中で題材をどうしよう、と悩む人もいるだろう。

オレはネタを作ることくらいならできるので、題材をどう決めているかを自分なりに綴ってみる。


まずはピンネタから。

オレがやったことがあるのはあるあるネタと、商品をいじるネタ、ラップネタ、ブチギレネタ、ジャグリング道具を使ったネタ、フリップネタなどである。

漫談と1人コントも披露したことはないものの、ネタを作ったことならある。

オレの場合は、何をいじりたいのかから先に決める。

その上でいじる手段として、漫談なのか、コントなのか、フリップなのか、それ以外なのかを決める。

例えば桃太郎をいじるとしたら、漫談なら、「桃が川から流れてきました、いやそんなワケあるかー!どういう状況じゃー!切ったら人が出てくるかー!」などツッコミを入れたり喋りだけでコントを展開させる落語形式にするのか、それともお客さんに語りかけるスタイルにするのか。

1人コントなら工作で桃や鬼のお面を作ったりして1人何役もやりながらストーリーにツッコミを入れていくスタイルにするとか。

世の中の何をいじりたいのか、言葉遊びがしたいのか、あるあるネタをやりたいのか、そこから決めた方がオレはやりやすい。

言葉遊びをする場合は、いじりたい言葉を思い付いたらメモをとり、そこから広げていく。

2015年R-1グランプリファイナリストの厚切りジェイソンの場合は漢字にツッコミを入れるネタをやっていたが、その場合もアメリカ人として何の漢字をいじるのかを考えたときに、最初は簡単な漢数字からいじって、だんだん漢字の難易度をあげていくネタの組み立て方をされていた。

街中で漢字を見かけた際に、この漢字は何でこういう形をしてるんだ、そしてそれにどうツッコミを入れるか、思い付いたら空いた時間にメモを取るなりしていたと聞く。

よって、何をいじりたいのかを決めると作りやすいと考える。


しかし漫才の場合は違ってくる。

なぜなら漫才は相方がいるからだ。

自分がいじりたい事象、やりたい題材があっても、相方と応相談となる。

互いのキャラクターや趣味等も考慮しなければならない。

例えば相方がハゲていればハゲをいじるネタ、太っていればデブをいじるネタをやれば説得力が増すが、相方がそれをやりたいかどうかにもよる。

やった方がインパクトは残せるが、ハゲやデブをいじることに対して個性が出せるかどうか。

なぜならハゲネタ、デブネタは無数にある。

いじるならば個性を出す必要がある。

しゃべくりでいくならいじる題材、コント漫才にするなら「○○をやってみたい」と始まるようにすれば良いが、いずれにしても個性を出す必要はありそうだが最終的には、

自分たちにとっていじりやすい事柄を相談して決めて、互いに納得する題材にするのがベスト。

と、オレは思う。

上述した、ボケからツッコミから先に考える、ワードから先に考えるというのは、多分だけどプロの芸人さんの高等な技術だと思うので、素人がいきなりそこから入るのはオレ個人的にはお勧めしない。


あとはその題材が、誰を敵に回してしまうのかを一応考えた方が良いかもしれない。

あまり敵に回すことを心配しすぎてもネタは作れなくなるが、全く心配しないのも問題である。

例えばコロナをネタにする場合、内容によってはコロナで親戚等が亡くなった方は敵に回してしまうと思われるし、コロナでストレスが溜まってる方々からも嫌われる可能性がある。

上述したハゲネタなら、内容次第でハゲた人を悩ませるかもしれない。

そこは少しは気にしながら題材を考えた方が良い。

大多数の人を敵に回すようなネタは残念ながら笑いにはならない。

少数は敵に回してしまうのは仕方ない、何かはネタにしなければならないから。


こんなとこだろうか。

題材を決める段階で悩んでいる方に少しは参考になれば幸いかな。

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