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なぜビジネスでストーリーが重要視される時代になったのか解説します

マーケティングの話になります。
いかに物やサービスを売るかという話で、特に作ったものを知ってもらう部分の話になります。

商業である以上、誰のための物作りかというと、それは消費者のためです。
消費者が欲している物やサービスを生産代行するのか企業の存在意義です。
そこで働く社員はそれを実現するために日々、仕事をするわけです。
そうするとどのような消費者がいて、消費者はどのような物やサービスを欲しているのかということを見つけ出すことが至上命題になります。

その見つけ出すための考え方や手法については、色々と書いてきてますので、下記のマガジンからご覧頂ければ幸いです!

近年、ストーリーブランディングとかストーリーマーケティングという形で物語の重要性が語られるようになりましたが、それは何故かというと、現代では商品の機能、品質、材料、価格に大きな差がなくなってきたからです。
特に大量生産、販売される消費材ではそれは顕著です。

逆に高級ブランド品でも同じようにその価値担保の一角をどのようなバックグラウンドストーリーを持って作られたかということが重要になっています。

どう言う思いでなぜこの製品が作られたのか、どのような苦労や苦難を乗り越えて作られたのかという部分はプロジェクトの数だけ、関わった人たちの数だけ物語が必ずあります。
それは決して同じになることはないので、差別化され、また苦難を乗り越えた物語に人は共感したり、共鳴したりします。

エモーションを刺激されると、事物も脚色され美化されて捉えられたり、記憶されたりしていきますし、人々の間で語られる際にも人を惹きつける力を持つからです。

こちらのダニエル・ピンク氏が書いた「ハイコンセプト」という本で私はストーリーの大切さを知りました。
今から15年も前です!
読んだ頃はまだまだ重要性は知られておらず、衝撃を受けました。
この本の中での例としては、アメリカの中古住宅の事例が書かれていて値段と場所と広さといったことだけが書かれたチラシでは、問い合わせもほとんどなく売れなかったのが、その住宅に暮らしていたのは老夫婦で、子育ても終えて介護施設で余生をゆっくり送るために、大切にメンテナンスしながら住んできた家を売ることにして販売しているといったことを載せたところ、たくさんの問い合わせがきてアッという間に売れたということが書かれていました。
詳しくは書籍を購入して読んで頂ければと思います。
いつも思うのですが、本当に価値のある本というのはお値段以上だということです。
自分では気づかないような素晴らしい知見をたった数千円で知ることができるからです。

もちろん、知ったからといって身につけることができたり、実行できたりするわけではありませんが、知ることはできるようになるための第一歩なので重要なターニングポイントになるのは間違いありません。
私もそうやっていくつものことを知り、身につけてきました。

ちなみにこのストーリーブランディングの手法はテイルズオブヴェスペリアのプロデューサーをした際に存分に実践しました。
ビジネスプロデューサーの私と、制作プロデューサーとでファンミーティングの場へ幾度となく足を運んで、直接自分たちの言葉で製品に対しての想いを語りましたし、営業しか行かない大口小売向けの商談会にも赴き、私自らが商品について説明し、思いも語りました。
そして受けられるだけの取材を大量に受けました。
当時は会社としては前例のなかった開発ブログを説得して、開設して日々、直接に開発状況について発信をしました。
ファン、お客様になるであろう可能性がある方と接点が持てると、日本全国にある数多の大学、専門学校で特別講義も行ったりして、そこでもテイルズオブヴェスペリアについての話をしました。
その結果、発売日当日から前例のない驚異的な売上を記録することができました。

このように実践した上でもその効果の程を体感できたので、今は一つの基本形としてこの取り組みを武器の一つとして持っています。
その後のプロデュース作品でも実践をして、成果に繋がったものもあります。
是非、みなさんのビジネスでも役に立つと良いなと思い、紹介させて頂きました。

今回も最後まで読んで頂きましてありがとうございました!

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