Part3 [オープンカジュアル面談] 0→1に特化した独自の新規事業プロセス・フレームワークとは? 〜スタートアップスタジオ"SEREAL"代表安達誠寛さん〜
こんにちは、フリーランスでプロダクトマネージャーをしている@go-go-pdmです。(@go-go-pdm / 自己紹介ページ)
今回の内容は、前回の続き、Part3「0→1に特化した独自の新規事業プロセス・フレームワークとは?」となります。
Part1「みなさんは『スタートアップスタジオ』をご存知ですか?」
https://note.com/go_go_career/n/n99e0789bc69c
Part2「こんなことまでやっている?!SEREALの意外な4つの事業」
https://note.com/go_go_career/n/n9da9a2318ae5
Part4「SEREAL:プロダクトマネージャーなどの業務内容・待遇は?」
https://note.com/go_go_career/n/nb9f041c67131
今回オープンカジュアル面談のインタビューをさせていただいたのは、
スタートアップスタジオ" SEREAL"代表取締役の安達 誠寛さん
です。
https://sereal.jp/
インタビュー @Fukuoka Growth Next(福岡県)in 2024/7
SEREAL代表取締役 安達 誠寛さん
SEREALのアセット・強み:0→1に特化した独自の新規事業プロセス・フレームワークとは?
PMFまでのプロセスを独自に編み出し、ナレッジ化
Gota: 事業内容について、面白くていっぱい聞きすぎてしました。
SEREALがもっているアセットや強みの話をもう少し教えていただけますか?
安達: 0からPMFするところまでに限定して、本当にこだわって、PMFまでのプロセス・必要な人材・ナレッジなどを最適化できていることがアセットであり強みです。
0→1フェーズのビジネスは、不確実性が高かったり、抽象度が高いプロジェクトが多いのですが、そういった状況でも事業を前に進めていくのは本当に大変で難しいことなんです。
でも、それを実現するために重要なのはスキル・ナレッジとマインドだと思っています。
新規事業の進め方というのは間違いをいかに直せるか、早く直せるか。
そのスキル・ナレッジとマインドということです。
例えば、UIデザインについてもとりあえず形にして、パートナーやユーザーからフィードバックもらう。
でも大体は間違っているのでそれをどんどん直す。
事業スピードに合わせてやらなければいけないので直すのもいかに早くできるか、というイメージになります。
Gota: なるほど。
安達: 何回も何回も失敗するんですよ。
これ違うねというのを何度も繰り返す。
それに耐えれるマインドが必要です。
そのマインドは元々持ってるのかみたいな話もあるかもしれませんが、でもそのマインドも作っていく、そういったところにすごくこだわってやってます。
Gota: MVP検証みたいなことをきちんと本来の理想的なやり方でしっかりやるということですよね。
スキル・ナレッジだけでなくマインドも含めて。
安達: そうです。
だからこそ、抽象的で何も決まっていない状態でもちゃんとアウトプット出すといういうスキル・ナレッジの高さが大切。
でもそのアウトプットは大体外れている。
それが外れてたとしても素早く直す。直そうと思えるマインド。
これらが非常に大切です。
Gota: 新規事業というのは見事に大体外れるというか、失敗確率の方が圧倒的に高いですからね。
安達: 数十回挑戦して、1個当たればいいかなみたいな感じではないでしょうか。
SEREAL独自のプロセス、フレームワーク
Gota: あと、プロセスやフレームワークのお話しも伺ってみたいです。
会社概要資料を拝見して面白いなと思いました。
安達: そうですか?逆に面白かったポイントを聞いてみたいです。
僕らはもうこれらのプロセスが当たり前すぎて、具体的にみなさんに何を説明したらいいかよくわからなくなってしまっているところもありまして(笑)
Gota: 本当ですか?(笑)
会社概要資料上に、プロセスやフレームワークがいっぱい書かれているのですが、見たことのないプロセスやフレームワークが並んでいて驚きました。
僕もプロダクトマネージャーを長くやっているので、それなりにいろんな本とか海外の記事も見てはいるのですが、そんな私でもあまり見たことのないワードを安達さんは繰り出していて面白いと思っていました。
例えば、プロブレムフィットというワードはよく聞きますが、
「バリューフィット」や「エクスペリエンスフィット」というのは、初めて聞きました。
でも、確かにこれらのフェーズは新規事業をやっていると存在するなと思えて、安達さんはこの辺りを本当にセンスよく作ってると思っています。
安達: 「⚪︎⚪︎⚪︎ジャーニー」や「⚪︎⚪︎⚪︎フィット」という言葉は最近ではかなり浸透してきました。
他にも、バリュープロポジションとか、ビジネスモデルキャンバスとか。
もちろんそういうのは僕も理解しているのですが、やはり実践で使ってみると、なんだか使いにくいとか、不足があったりする。
僕は10年以上、0→1をやっていますが、実践でやってみて足りないところを修正して、どんどんナレッジをバージョンアップしています。
なので、元々あるものをベースに作ったフレームワークもありますし、1から僕が作ったフレームワークもあります。
これをやり始めたきっかけとして、今思えば簡単なことなのですが、あるフレームワーク使って2ヶ月かかってしまったということがありました。
でも2ヶ月もかけてやっていたら、俺の給料とんでもないことになってしまって、これじゃ本当の意味で生きていけないと思えたこともありました(笑)
Gota: そういうことだったんですね。
既存の考えだと時間がかかりすぎだとお感じになる出来事があった。
安達: そうです。
だから、半分の時間や3分の1の時間でやる方法はないのだろうか?というのを常に考えてナレッジを作っています。
Gota: 安達さんが0→1に特化した、他の人が言っていないフレームワークを生み出してるところは、SEREALにおける強みだと思っています。
それを学べる醍醐味がSEREALに入ったらあると思うのですがいかがでしょうか?
安達: そうですね。
僕の提供できる価値としてそれはあると思います。
たまにX(Twitter)でもフレームワークを出してますが、本当はそれの100倍ぐらいの量のナレッジやフレームワークがあって、それをちゃんとお伝えすることができるというのは社員にとって魅力なのかなと思います。
Gota: ですよね。
先日もX(Twitter)で一般的なスタートアップフィットジャーニーの進み方とは違う図を安達さんが出していて、それが一部のプロダクトマネージャーたちの中で話題になっていました。
スタートアップフィットジャーニーは、順番に進んでいくのではなく、そのフェーズやフィットは循環する、という図でした。
安達: 「ジャーニー」などのフレームワークは分かりやすさはあるのですが、ある意味で誤解を生むとも思っています。
それが僕には課題に思えてしまって、みんなにわかってほしいという思いであのポストをしました。
(上記のリンクからSEREALの仕事の進め方事例を見ることができます)
「立ち上がること」「誠実であること」が求められる
Gota: マインドやバリューについても説明してもらえたらなと思います。
こだわってる部分はどこでしょうか?
安達: はい。
僕らの会社の行動指針・バリューで言うと、まずはパートナーのスタートアップと一緒に「共闘」する、ということです。
「共闘」とは何かというと、同じゴールを目指し、同じコミットメントをして、同じリスクを取る。
ただし、同じリターンももらえるというのが共闘だと思っています。
それができるデザイナー、エンジニア、プロダクトマネージャーを僕らは会社の中に抱えていますし、新しいメンバーも求めてます。
マインドに関して、先ほどの説明と被りますが、失敗することを前提に再度立ち上がれるかどうか。
あと、かなり大切にしてるのが、嘘つかない・誠実であるということ。
これはなんでかというと、荒波の中で一緒に船を作りながら航海してるためです。
誰かが嘘ついてしまうと、チームの中に疑念が生まれてしまいます。
そうなると、これは間違った情報なんじゃないか?、真実ではないのではないか?となり、真実を理解しにいくという、余計なタスクが生まれてしまったりします。
みんなが同じゴールに向かっていて、それに対してちゃんと誠実に向き合っている前提でないといけない。
Gota: すごいわかりやすい例えでした。
マインドについては、公開されている会社概要資料には他のものもいっぱい書いているけれど、でもレジリエンスさや誠実さに対して強く力点を置いてる、ということを知れてよかったです。
質疑応答
上場よりもデファクトスタンダードを目指す
Gota: ここからは僕から気になったところについて、お話を伺痛いと思います。
まず今後、会社・事業をどうしていきたいですか?
20名キャップというお話もありましたが。
安達: 1つは、大きなテーマとして、スタートアップスタジオのデファクトスタンダードを目指しています。
例えばウェブデザイン会社と言えば、どういう事業をしているのかをイメージしやすい。
あのような感じで、「スタートアップスタジオ」というのがイメージしやすくなればといいなと思ってます。
なので、僕らが1つの解を示して、それを真似するような人たちが増えてくるといいと思ってます。
Gota: なるほど。SEREALは上場を目指してるわけでもないのでしょうか?
安達: そうですね。
スタートアップスタジオの会社で上場を目指すようなプレイヤーが出てきても面白いと思いますが、
僕らは上場目指すより、デファクトスタンダードになる、元祖になることを目指してます。
Gota: ちなみに、なぜ福岡発なのでしょうか?
安達: これは、本当にたまたまです。
僕が大学から福岡にいたので福岡で始めやすかったためです。
あとこれもたまたまなのですが、ちょうどそのタイミングで福岡がスタートアップ支援に力を入れ始めていて。
Gota: そうですよね、ちょうど市長さんも変わったりしていました。
安達: そうです。
そういった外部環境も相まって、福岡でやってるというのがあります。
フルリモートで、フルフレックスな働き方
Gota: パートナーさんは東京の会社が多いんですか?
安達: もちろん東京もいます。
でも働き方として、弊社はフルリモートなので、メンバーは福岡以外にも鹿児島とか東京とかにもたくさんいます。
ただ、最初に始めたのは福岡でしたので、福岡をふるさととして、どうにかしたいみたいな想いもあります。
Gota: 福岡に住んでいるメンバーが増えてきてるのでしょうか?
安達: 福岡に住んでるメンバーは3~4割ぐらいですかね。
Gota: 色んな地域でも働けるフレキシブルな会社であるということですね。
ビジネスにおけるボトルネックは人材
Gota: 話が変わりまして、ビジネス周りもぜひ聞きたいと思っています。
今の事業・ビジネスにおけるこのボトルネックはどこに感じていますか?
安達: これは明確に採用です!人材がボトルネックです。
Gota: SEREALにとっては人が資源、人が商品ですからね。
安達: ハイスキルを持っていて、かつ高いマインドを持ってる人というのはまず少ないです。
もしそうだったとしても、上場企業や、レイターのスタートアップで高い報酬もらっていたりします。
そういった方々が、わざわざスタートアップスタジオに入って、何個も何個も0→1をやりたいのかと問われたら、難しいところもあると思います。
そういうこともあり、リターンを返すことにこだわりがあります。
Gota: 0→1人材って、どんな会社でも「欲しい!いない!」といっていますよね。
一方でそういった人材が、一部のメガベンチャーなどには集まっている印象もあります。
そういった人材が流動していないのがボトルネックということですよね。
Part4「SEREAL:プロダクトマネージャーなどの業務内容・待遇は?」に続く
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