NICUのこどもたちに漆の積み木と心を届ける
先日次男が産まれ、家族の生活リズムもガラッと変わった7月。
月に1〜2回更新してきたブログも、久々になってしまったことも、こちらを言い訳とさせてください。
そして小学一年生の坊主が夏休みの間、週に3回お弁当を持っていくということを、妻から突如知らせを受けたので、戸惑いつつもここは父の腕の見せ所。
料理初心者な私が息子のお弁当づくりに奮闘しているところをInstagramのストーリーズでさらしております。
これがなぜか好評で、ご当地のお出汁や家業でつくっておられる鰹節を送ってくださる方も。ありがとうございます。
みなさんの応援を背に、これからも頑張ります!
今日はテレビ取材について。
今回ありがたいことにドキュメンタリー番組に取材をいただいたので、その経緯や流れ、そして取材によって一気に進んだKINDIの積み木プロジェクトについて記事にしたいと思います。
LIFE 夢のカタチ
阪急梅田本店POP UPに来てくださった方の大行列を見た番組作家さんが、このブログとInstagramをみてくださり取材に繋がりました。
やっぱりコツコツ文章はのこしておくもんだなぁ。と思う今日この頃。
がんばってブログも書いておこう。
今回取材いただいたのは、朝日放送の"LIFE夢のカタチ"さん。
佐々木蔵之介さんがナレーションを務める、夢を追い情熱を傾ける人に密着する30分の人間ドキュメント番組。1ヶ月間みっちり取材いただきました。
今現在走っているプロジェクトを取材いただきましたが、活動の情報量が多く30分では全く収まらず、ディレクターさんも「かなり広く浅くという内容になりました。汗」と、言っておられました。
でも、各活動の想いの部分はしっかり伝わったことが観てくださった方からの反響をみるとわかります。
番組は生い立ちからスタート。家業の仏壇屋の漆塗り職人として生まれ、その幼少期のころの想いを取り上げてくださってます。
当初は家業を友達に言うのが恥ずかしかったことや、
学校の道徳の授業で、「仏壇屋さん」と書いて、「プロ野球選手」と書き直したことを、母に見られてしまったこと。
そして、とっさに「恥ずかしかった」と言ってしまったことなどを、蔵之介さんがわかりやすくナレーションしてくださり、、、
人生の生い立ちを語ってもらうなんてなかなかない経験で恥ずかしくもありましたが、そのときのことを母にインタビューしてくださっていたのも、なんだか感慨深かったです。
今進めているプロジェクトや、応援してくださっている方々の声、そして普段ご一緒させてもらってる職人さんとの関わりを紹介してくださり、1ヶ月の間に計24時間もの間カメラを回してくださいました。
KINDI漆おもちゃプロジェクト
そして、中でも取材いただいたことによって大きく動いたのがこのプロジェクトでした。
木や布のおもちゃは抗菌処理の関係から病院内に持ち入ってはいけない。だから「木に触れたことのないNICUの子どもたちに漆のおもちゃを届けよう」と、東北大学病院の看護師石田渉さんと一緒に始めたこの活動。
(今までの動きはこちらの記事にて。)
多くの方から寄付いただいた積み木を、一旦こちらで管理し、漆塗りをしてくださる方々を募り、配送させていただいたり、イベントにて手渡しでお願いしています。
数ヶ月かけて漆を塗ってくださり、それを「病院に寄付する」というタイミングで、
まさかまさかの取材のお話をいただいたのが、我ながらとんでもないご縁と不思議な引き寄せの力を感じた出来事でした。
東北大学病院
本来第一弾の寄付は、"秋ごろ''に(東北大学病院看護師の)石田さんを通じて渡していただく予定で、関わってくださっているみなさんにもそうお伝えしていました。
なのでもちろんその時期に合わせて漆塗りを進めてくださっている方がほとんどで、急遽6月に第一弾を寄付するというのも、初めは悩みました。
でも、寄付の時期を早めてまで取材をいただいた理由は2つありました。
一つはプロジェクトに参加してくださったみなさんに、「お届けするところも含め、映像としてお伝えする機会をいただいたこと。」
そしてもう一つは、それにより「このプロジェクトのことを、より広めるきっかけになる」と思ってのことでした。
東北大学病院は、日本でも有数の規模の病院であることもあり、本来なら僕たちは石田さんに届けるまでが限界。
その後は石田さんを通じて寄付いただく予定でしたが、今回朝日放送LIFE夢のカタチスタッフさんと石田さんの熱心な働きかけにより、寄付のシーンや子どもたちが積み木で遊んでくれるシーンまでみなさんにお届けすることができました。
病院の先生や看護師さんも、「病院には扱えるモノも規則があるけど、そんな中でここまで心温まる寄付は、本当に嬉しいです。」と、絶賛してくださいました。
実はこの日、プロジェクトをスタートして半年以上が経ちましたが、石田さんとお会いするのは初めて。
昨年の夏、木のオーナメントを漆塗りさせていただいて以来のご縁で、こうやって病院でお会いすることになるとは思ってもみませんでしたが。
本当にご縁とは不思議なモノです。
子どもたちが遊んでくれているところも...
本来なら、子どもたちが積み木で遊んでくれているところの撮影は予定していませんでしたが、病院の関係者さんや親御さんが活動への理解を示してくださり実現しました。
石田さんは、「日々看護師をしていて、こういう経験をすることはなかなかない。本当に感動しました。」とおっしゃっていました。
以下、看護師の石田さんに今回の想いを綴ってくださっています。
この活動で伝えたい想いは、オーナメントを初めて使ってくださり、この活動にも賛同してくださっているご家族の想い。
「リトルベビーの世の中の理解が進むこと」
そして、「漆の積み木だからこそできる、子どもたちとその家族の笑顔に繋がる活動」を目的に進めていきます。
GNUの活動理念である、「漆に繋がる人をふやし、感動を分かち合う」
石田さんが感じた、多くの方の応援や漆という非効率な塗料が生み出した感動。
そして、TVを見てくださったみなさんが感じた感動を、また誰かに分かち合っていただけたらと思います。
漆の歴史が日本で9000年続いてきたのには理由があります。
耐水性とか、抗菌性とか、耐久性とか、、それ以前に、人の心を感動させ続けてきたらからこそ。
この本質的なことを、これからも伝え続けていけたらと思います。
GNU urushi craft / 中川喜裕
GNU urushi craftは、「漆文化を広めよう」を合言葉に、様々な”漆の新たな可能性”を探り、5代目塗師中川喜裕が”ヌーの群れ”と共に、漆文化を広める挑戦を続けるプロジェクトであり、コミュニティーであり、アウトドアブランド。
tsumiki salon KINDI / ちひろ
「子育ては幸せなもの」という、自身の出産後に感じた辛い経験を経て積み木に救われた感動を伝えたいと2023年12月活動を開始。
保育士であり二児の母であるCHIHIROが、おもちゃコーディネーターの知識をもとに、積み木の魅力を発信。
「子ども漆器」の開発も手がける。
募集後即完売の積み木サロンも不定期開催。
石田 渉
NICU 新生児特定集中治療室 看護師
救命救急士をしていた父の影響で、幼少期から誰かのために仕事をしたいと考えるように。少年時代に、男性看護師との出会いをきっかけに看護師を目指す。
漆塗りのオーナメントをきっかけに、病院の特殊な環境にいる子どもたちに、本物に触れ合える機会を提供できる可能性を見つける。
夢は「漆の積み木を病院の子どもたちへ。」
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