見出し画像

香港赴任時代に感じた人生の情熱的な生き方 

1 サービスアパートメントでの生活


二〇〇六年、私は香港に駐在をスタートしました。住居は、会社が準備をしてくれた香港の九龍島の先端にあるオーシャンビューに面したサービスアパートメントで1人暮をスタートしました。当時まだ香港がいろいろな政治状況の変化や、デモなどが行われる前の非常に活気のある、牧歌的な時代だったと思います。


そこは、景色も良く、近所には、各国料理や中華料理も安くて美味しく、物価も東京の6割位で、すごく初めて香港に駐在する立場としては、買い物天国であり、非常に楽しい生活でした。


そこで私は香港に慣れるまで少し戸惑いもありましたが、暫くすると、都心で便利で、施設に恵まれたプールや、ジムや、ショッピングモールも併設されており、恵まれた住環境であると思えてきました。


出国前に先輩上司より、次のようなアドバイスを頂きました。

「海外駐在とは、完全に現地の住民になりきること・現地の方の気持ちや同じニュースを観たり、同じ食事を取って心底、彼らが毎日どんな事を感じているか?思っているかをしっかり理解せよ」


確かにこのような素晴らしい住環境は、駐在員の特権であり、ともすると勘違いをしがちであります。しっかり地に足を付けて、現地の方々の気持ちが分かるような日々の生活をするべきであると思いました。


またある映画を見ることで、現地への理解が深まった経験があります。


香港映画「Days of Being Wild」

邦題[欲望の翼」ウオン・カーワイ監督


これを観た時に、改めて自分は、「今香港という海外にいるのだ」、という実感を持ちました。それまでは何かフワフワしたような旅行者のような、感覚をもっていましたが、この映画を期に、香港に生きる若者やその地の現地の人々の生活を目の当たりにしたような気がしました。


それからというものは、海外赴任をする際には、現地の生活がリアルに描かれた映画を事前に数本見ることにしています。

日本に帰任する直前に、そのアパートの受付にいた香港人のスタッフの方に、私の現地メンバー(約100名)に向けた最後の手紙を、広東語に翻訳を依頼しました。その受付の方は涙を流しながら、その翻訳文を書いてくれました。


香港に住み始めた頃に、道を聞いたり、クリーニングを相談したり、掃除用具を借りたりなど、本当にお世話になった人たちです。良き場所であれば、良き仲間にも巡り会い、良いサービス・時間も受けられると言うことだと思います。改めて、素晴らしい場所を会社には提供してもらったと思います。


2 日本文化が好きな香港人


香港人は、日本製、日本と言う文化、日本食と言うものに非常に良いイメージを持っています。私が香港に行った時にも、「君は日本人なのか?」と少し嬉しくなるような反応いただき、すごく心に晴れると感じました。本当に親日派であると感じました。


また香港には、多くの日本食料理や、お寿司や、麺類などのレストランも溢れ美食の天国です。「味は、四川にあり」と言われるように、香港には、あらゆる食が集まる国です。

少し歩けば、世界中の料理が堪能できるそんな国です。


そして香港の方々の特有な模倣能力(同じようなものを真似て、作り品質を上げていくような努力)に秀でており、市場には所謂模倣品のような物が多数ありました。


それは、製品やサービスや事業の内容なども即真似て、即市場に投入するというスキルがあるようです。香港の親御さんは、自分の子供の為に、小さな会社を作ってプレゼンをすると言います。


しかし、そんなエネルギーの溢れる街、香港が日本人の私には、非常に住みやすい場所でした。


もし海外に赴任する際には、現地の方々と、魂でつながり、切磋琢磨する同志になってもらいたいと思います。

更に細かい内容はこちら(キンドル)

▼2045年というグローバル社会に生きる君へ: ロンドン・香港・モスクワ海外駐在で気づいた大切な事


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?