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【NTTコミュニケーションズ様:新入社員研修事例】360人を夢中にさせた海外ベンチャー企業へのリアル課題解決研修とは

2021年11月9日(火)第279回グローバル人材育成研究会は「2022年新入社員企画のポイント」をテーマに開催。NTTコミュニケーションズ株式会社様より以下2名様をゲストにお迎えし、当社よりご導入いただいた「海外ベンチャー企業へのリアル課題解決研修」について発表いただきました。360人の新入社員を魅了した研修の全貌と舞台裏をたっぷりとお話しいただきました!

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NTTコミュニケーションズ株式会社
ヒューマンリソース部 人材開発部門 第一グループ 第一チーム 主査 
  都築 和久(つづき かずひさ)様  
ヒューマンリソース部 人材開発部門 第一グループ 第一チーム
  奥山 亜美(おくやま あみ)様  

「フロー:夢中になる」を作り出す新入社員研修

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前半は当社代表福田より「2022年新入社員研修、企画のポイント」をお話いたしました。グローバル化・デジタル化が待ったなしで加速する現在、より強く、一人ひとりの社員の自立が求められています。どうすれば新入社員を早期から自立した人材として活躍できるよう、育成できるのでしょうか?

「ストレッチ課題」でフロー状態を創り出し、
 成長を加速させる

人が最も学び、能力を発揮するのはいつかというと「フロー状態」、つまり「周りも見えないほど、夢中になって没入している時」だと言われています(チクセントミハイ 1996)。フロー状態は「難易度とスキルのバランスが良い時」にこそ作り出されます。チャレンジングな課題で自分自身を「ストレッチ」させる経験が、その後のキャリアにつながるのです。新入社員育成においても、しっかりとした事前準備の上、キャリアの早い段階で「濃い経験」を持つことが、その後の経験学習のサイクルを加速させるのです。つまり、挑戦レベルが高ければ、心配→不安→覚醒→フロー(夢中)状態になりますんが、挑戦レベルが低ければ、無感動→退屈→リラックス→コントロールになってしまいがちです。事前準備を経てフローの状態にもっていくことが非常に重要です。

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当社では、NTTコミュニケーションズ様をはじめ、このような「ストレッチ」経験を促進する新入社員研修を様々な形態で、各社様と実施させていただいています。どの事例でも、自分自身の限界に挑むこと、そしてその境界線を越える「越境」経験をデザインすることを主軸においています。

今回ご登壇いただいた、NTTコミュニケーションズ様の事例では、新入社員が「海外ベンチャー企業のリアル課題解決」に挑む、というものでした。

たった3日で、海外ベンチャー企業の課題解決に挑む、というチャレンジングな課題でしたが、終了後のアンケートでは、5段階評価において「5:非常に有益」が90%以上を超えるという、驚異の数字を記録。1カ月間の研修の中で、一番の満足度となりました。

その成功の秘訣は?何がポイントだったのか?について、都築様、奥山様に舞台裏をたっぷりとお話いただきました。

NTTコミュニケーションズ様 360人の新入社員が挑んだ、海外ベンチャー企業のリアル課題解決

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NTTコミュニケーションズ様において、若手社員900名の育成をメインミッションとして取り組まれている都築様・奥山様。

かねてからワークスタイルの変革を推進されてきたNTTコミュニケーションズ様ですが、コロナ禍を機に、2021年の新入社員研修は完全「オンライン」で実施されました。課題となったのが、オンラインであっても「新入社員が本気になれて、配属後にすぐに成果を出せる」ためのプログラム作りでした。

そこでご提案を差し上げたのが、「海外ベンチャー企業のリアル課題解決」。実在する企業のリアルな課題、たとえば「ケニアの人たちにどうオンラインで中古バイクを購入できる顧客体験届けていくか?を考え、提案してください。」といったテーマが提示されます。5-7名グループで、その顧客に対して、準備を含め3日間でソリューションを考え提案するというものです。

これまでの新入社員研修で行っていたプロジェクト型ワークは、あくまで「ビジネスシュミレーション」。よりリアルなワークができないかと検討されていました。「研修で実在企業を前にリアルな提案の場を実現できるなんて、目から鱗だった」と導入が決定。

中にはリアルだからこそ難易度の高い課題も。「新入社員に、本当にできるのか?」と考えながらも「『リアル』な悩みごとだからこそ、本気で取り組める。」と、決断。実際、終了後には受講者の新入社員の皆さんからは、以下のような声が続々と寄せられました。

「今までの研修の中で一番大変でしたが、その分一番楽しく、実りあるものだった」
「3日間頭をフル回転した。顧客の本当に欲しているものを察する難しさや、仕事は一人ではできないということなど、今後社会人として自立していくにあたってのキーポイントを経験できた

「画一的に教える」のではなく「成長を支援する伴走者」

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研修を通じて貫いたのは「安心して挑戦できる環境を作る」「可能性を信じて任せる」ことでした。

「限られた時間でチームで成果を創出する、その上でを顧客の本質的な課題は何かを見抜く力を身につけてもらいたいかった。だからこそ、提案も自社商材に限らないと決めました。そして、失敗してもいいから思いっきりぶつかって学んできてください、と伝えました。全力だったからこその成長があったことを本人たちも感じてくれたのでは。また、それを通じて、早期の自立・配属先での立ち上がりに寄与できたのではないかと考えています」

発表当日の朝は画面越しにもかなりの緊迫感と高揚感が感じられ、3日間の間には、さまざまなドラマがありました。各クラスのファシリテータから進捗状況を密に連携し、サポートを徹底。初日はシュミレーションを行い必要な視点を体得した上で本番に臨む、終了後は起業家との対話の場も設ける、全体のリフレクションにも時間は十分確保するといった全体のデザインを、議論を重ねながら丁寧に設計していきました。

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NTTコミュニケーションズ様では、若手育成の方針を「画一的に教える」のではなく「成長を支援する伴走者」として掲げられており、研修全体だけではなく現場での育成方針まで一貫して「信じて任せながら、必要なサポートやフォローを万全に行う」ということを体現されています。

たとえば、新入社員研修でもアウトプット主体とし、ITプラットフォームを駆使し協働・学びあいの場築かれています。お互いへのフィードバックが当たり前の文化を醸成しながら、精神面・体調面でのフォローなど、手厚いケアを徹底。新メンバーの受け入れノウハウをまとめたオンボーディングハンドブックも公開されており、配属後の上長・トレーナーにも連携されています。

ご一緒させていただいて強く感じたのは「常に主体は『新入社員』であるべき。成果につながる『成長』を加速する学びのためにできることをしたい」という、決してブレない一貫したお二人の姿勢でした。その確固たるビジョンと適切なサポートがあってこそ、どんなことにも意欲的に取り組み、経験を成長の糧にできる学びの場が作られていくことを改めて感じました。

都築様、奥山様、ご参加いただきました皆様、ありがとうございました!

「チャレンジをデザインする」

本事例のように、新入社員研修をはじめとする若手育成においては「何を教えるか」以上に「どう経験をデザインするか」がより重要になってきています。当社では下記のような様々な切り口から、ソリューションをご提供しています。お問合せは こちら から。

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また、ストレッチ系研修を考えるにあたっては、その後に「希望の配属にならなかった」「業務に乖離がある」という「現場とのギャップ」にどう対応するか?に備えることも重要です。

これには、キャリアは100%意のままにコントロールできなくとも、「良い偶然」を引き寄せるような行動を普段から行い続けることの重要性を、フレームワークを使って理解を深めておく、ということも有効です。ご興味のある方は、是非以下もご参照ください。

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