哀しむ人

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最近の記事

新庄剛志さんから学んだことー”日常”は誰が作り出すか

 新庄剛志監督(現:日本ハムFIGHTERS監督) のこと。何か書いておきたいと唐突に思った。なぜか不思議にこの人と、チームの若い選手たちが気になって仕方がなくなぜか毎日野球の試合を見ている自分がいる。なぜだろうと思い、その理由をここに記す。  私は、それまで野球などはなくなればいいとさえ思ったいたので、彼に限らず、野球選手全般にまったくの無関心だった。が、彼が監督なる前に、バリ島で「もう一度プロ野球選手になる」とインスタで報告してるのを見た。「みんな夢を持っているかい?」

    • 三浦瑠麗氏の本を読んで―わきまえた女に冷めてしまった女性

       最近、テレビ出演はしなくなったと噂で聞くが一時期は、「テレビの政治部門」というきわめて男性的な空間で、非常に優秀な才能を発揮しその中で「わきまえた女」のポジションを確立していた三浦瑠璃氏について述べてみたい。  私は彼女と1歳違いだ。そしてキャリアも似ている。顔を合わせたことは一度もないが、彼女がどう20代を生きたか、特にアカデミックな世界で彼女が体験したことは、同世代として肌感覚でとても理解ができる。まったく主義主張に感心はしないし、主張もよくわからないものばかりなので、

      • 中世社会でのミソジニー -織田信長の行動から

         現代社会のおいても根強く残る「男村」に、「わきまえた女だけ入れてやる」という構図。そこに、垣間見れる女性への憎悪。このようなものの起源はなにか。私の専攻していた近世社会ではあまりにも事例が多すぎるので、今回は、中世で最も有名な人物といっていい織田信長を取り上げたい。  はじめに私は織田信長についてなにかまとまって研究したこともないし、まったく詳しくはない。事実関係の誤認や、最近の研究動向について詳しくないことを改めて謝罪しておく。正直、彼なら、みな理解しやすいだろう、とい

        • 朝日新聞記者による蓮舫氏への攻撃

            朝日新聞社の記者 今野氏によるTwitter(現:X) での執拗なまでの攻撃についていろいろな意見が出ている。これについて書いておこうと思う。  これについては、朝日新聞を”不遇にも””不当に”扱われたという経験を持つ元朝日新聞社記者である佐藤章氏がyoutubeチャンネル一月万冊で解説をしている  失礼だとは思うが、この動画を私は、まじめには視聴していない。字幕を出して流していただけだ。正直、あまりにも不快だったので。その上で佐藤氏の意見は一貫して、「朝日新聞社自体が

        新庄剛志さんから学んだことー”日常”は誰が作り出すか

          男性コミュニティに苦しめられる男性たちとその末路

           日本社会の多くの部分が男性優位なコミュニティで構成され、そこに出入りを許可される女性と、許可されない女性がいることは、書いた。ここでは、そこに所属している男性たちがどのような経緯をたどるかを考えてみる  女性の多くはこの排他性を感じつつ、告発してもいいことはないのでそこに適応するか、適応できていない女性を攻撃することでコミュニティ内での地位を獲得する。「こいつはわかってる女」と思ってもらえれば、そこでの地位が保証される。  が、このような排除の論理の主体者である男性たち

          男性コミュニティに苦しめられる男性たちとその末路

          ”ツイフェミ”の罪―ある青年との対話から

           ツイフェミとは、主としてツイッター(現x) においてフェミニズム的な言説で、創作作品などを批判する女性を言う。これを許せないという青年と長い対話を行ったのでその成果を記し、当の”ツイフェミ”の方の誤解を解きたいとも思う  ツイフェミ批判に明け暮れるようになったきっかけを青年は「好きな創作作品を揶揄されたこと」、「話に入ってきてほしくない」と思ったと語る。これほどわかりやすい話はないのだが、彼らにとっては、ネット上というのは閉鎖されたコミュニティでありそこに土足で入り込んで、

          ”ツイフェミ”の罪―ある青年との対話から

          日本ハムFIGHTERSを応援する「私」

          突然だが、昨年あたりから熱心に、ほとんど毎日、日本ハムファイターズを応援するようになった。野球などというのはホモソーシャルな世界の極みであり、これまでずっと嫌悪して忌避していたが、何か心境の変化があったのか、今は、これなしでは生活できないレベルで入れ込んでいる  現状、FIGHTERSは弱い。負けてばかりいる。たまに勝つと大騒ぎだ。 そもそも野球のルールすらよくわかってない私から見ると、別に勝っても負けてもどうでもいいのが本音だ。だが、選手の方もまわりのファンの方も勝ちたい

          日本ハムFIGHTERSを応援する「私」

          「私」のこと

          自己紹介を兼ねて  私は、15年くらい前まで都内の私大で働いていてそのままそこに就職して生涯を終えると思っていた。そこを辞めてしまった理由については、傷つけたくない人を傷つけたくないので、多くは語らない。  が、そのときに漠然と感じていたのは「なんとなくの居心地の悪さ」だった。研究活動は好きだったし、恩師たちに感謝もしていた。同期とも比較的良好な関係にあったと思う。   一方で私は共産主義、社会主義を標榜する知的集団がどうしても苦手だった。思想的には共鳴できても、なんとはなし

          「私」のこと

          循環するミソジニー ~石丸現象に思うこと

          石丸氏の言葉に通底する”響き”  東京都議選があり、現職の小池百合子氏が再選した。一方で世間の関心は彼女ではなく、2位の160万票を獲得した石丸氏に向けられているように私は感じる。  私は都民でもないし、安芸高田市民でもないので彼の政策の是非にはまったくもって関心がない。ただ一貫して彼の言葉、に違和感を感じていた。そしてその違和感が、彼の支持者から発せられる言葉に共通するものだと思ったゆえ、ここに記しておく。  1つ目はすぐにわかることだが承認欲求だ。これ自体はなんの問題もな

          循環するミソジニー ~石丸現象に思うこと