【 記事 】「現実逃避、死を意識する」

人間は弱い。精神的に弱い、脆い。
精神的安定が危うくなってくると、何かに依存しやすい。酒、タバコ、恋人、カネ、ギャンブル、セックス、甘いもの、ジャンクフード、買い物、嗜好品、過食、鬱、暴力など。挙げたらキリがない。

人間の社会の枠から完全に外れて、一般的な生活水準を維持できない人間はどうなるか?衣食住が当たり前に維持できなくなり、その結果一日の食べるものすら満足に得られない人間はどうなるか?突き詰めれば突き詰めるほど、「死」というものを意識し始める。それは生きている人間にとってはすごく怖いことに違いない。自分が死んで、自分という存在がなくなり、この世にいることができなくなるという恐怖心だ。それは未知の世界だから余計に恐ろしい。

しかし、生活を立て直すことは不可能なところまで来ている。「働けよ」と言われても働けない。働きたくない。こんな腐りきった社会でまっぴらゴメン。今の社会は「働く=奴隷」と同じ。カネのために自分の人生を切り売りする行為に過ぎない。それは本当の意味の「働く」ではない。カネのために自分の人生と時間を売る。カネのために企業の奴隷になる。そんなことをしていったい何になるのか。

カネは金ではない。
「カネ」
人を支配するために作られた偽物の金融システム。カネでがんじがらめにされて、カネがないと生きられない、カネがないと何も食べられない、カネがないと何も手に入らない、カネがないとどこにも行けない、カネが、カネが、カネが。。。

バカバカしい!ふざけるな!クソったれが!!
死んだほうがいい。絶望しかない。どうしても現実逃避になる。
毎日酒を飲んで、頭クラクラになって、朝まで呑んでいる。寝て、起きて、寝て、起きて。何もやる気にならない。誰とも話さない。自分の頭の中は政治や社会や人に対する憤りばかり。この国はバカばかり。酒でも飲まなきゃやってられない。

毎日毎日そうやって暮らすうちに、いつしか一日が終わり、一ヶ月が終わり、一年が終わって行く。今年も何もできなかったと思いながら、落胆と絶望しながら年だけ食って行く。
カネのない国に行きたい。こんな星に生まれた意味が解らない。自分が誰なのか何なのか解らない。国も社会も人も嫌いでしょうがない。この星は争いと騙し合いの星だ。人と人が協力して思いやって共存し合うということができない最低レベルの星だ。自然も動植物もいい迷惑に違いない。こんな星から出て行きたい。人間なんか何千年経っても、本質なんかまったく変わらないに違いない。どいつもこいつもだ。

死を意識する。自殺か、自然死か、野垂れ死にか、病死か、カネがなくなって生きられなくなったら、死を選択する以外に道は残されていないのだからな。