8/23 日記 「未来の道路」

寝る直前に布団の上で座りiPadから日記を書いていくつもりだったのだが、このタイミングでキーボードの電池が切れPCを点けるハメになってしまった。明日のジョルジュちゃんは忘れずボタン電池を買えるのだろうか。
丁度良く視点を向けられたので今日は未来の話をしよう。

日本語ラップに聞き始めてから1年弱。と言っても浅瀬でおそるおそる足をつけているだけだが、それなりに楽しめている。
一番好きなアーティストは?と聞かれたら間違いなくPUNPEEと答えるだろう。ヒップホップの入り口になってくれた影響もありつつ(半分は星野源だけど)、この人が作っている世界観 楽曲のコンセプトが非常に肌に馴染む。

始めてこれを聴いて MVを見たとき冗談でなく泣いてしまった。同時期にバック・トゥー・ザ・フューチャーをモチーフにした創作を自分も行っていたのもあって、敷き詰められたディティールに与えられる多幸感でいっぱいいっぱいになった。
悲しいことよりも幸せなことで涙を出せるのが数少ない自分の好きなところだ。
この楽曲が収録されたアルバム「MODERN TIMES」は一曲一曲が物語的な連なりを持っていて、2057年の年老いたPUNPEEが「音楽がこの国で腫れぼったくなる前の話」をするところから始まる。「若い頃の自分は勇敢で真っ直ぐな男だった」と語る老PUNPEEだが、実際の2017年は……。そんな内容だ。

直近の楽曲でも、すっかり太って息子からも疎まれる2037年のPUNPEEが登場した。
別の形で落ちぶれた自分を作り続ける姿はまるで、いまが充実してるから未来がどうあっても関係ないと言っているようで、憧れてしまう。散りばめられたBttF的なガジェットたちが、あのとき思い描いた未来がいまじゃないことは喜ばしいことだと言ってくれたようで、救われている。
なんてったって自分は過去のあらゆる決断を後悔しているし、満足のいく選択ができるようになるのはもっと先になるだろうなと思う。その時間を支えてくれるのが音楽を含む創作たちであってほしい。
MODERN TIMESのジャケットアートに描かれている「ゼイリブ」のように、この世界はいまの自分の想像を上回るかたちをしていてほしい。ゼイリブの世界は絶対嫌だが、思いもしなかったことに気づいていけるようになりたい。気づくための日記だとも思う。

自分の感情と結びつく文章を書くのは想像以上に時間と体力を使う。特に「したい」「ほしい」「なりたい」が上手く出てこない。室温は低いはずなのにいやな汗がどんどん出るし、普通に吐きそうだ。それだけやって苦労と言語化できた文量が釣り合っていない。ここまで苦手だったか。

別に怒ってないってさ
未来は

明日の自分は怒らないでいてくれるかな。もう少し明るいことが書けるといいな。

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