第8話 炉開き(若手の間では…)
祇園石段下いづ重の大政(以下大政)
これ椿の木の火鉢らしいで。
祇園石段下いづ重の小政(以下小政)
朝から火いれて鉄びん磨いてはりましたで。
ヅヅ
火鉢に栄養あげなあかんちゅうて。かづら清さんの椿油ぬって磨きたおしたはりましたよ。
大政
又、これから春先まで『火の用慎、火の用慎』て言うで。
小政
今日は雨で杯が落ち着いてるから。灰渡してきれいにしとけとか言うで。
ヅヅ
ズクズクのふきんで拭くのやない、乾拭きせーとか言うで。
大政
鉄びんの向きがあかんとかも言うで。
小政
火箸をまっすぐ立てときちゅうで。
ヅヅ
原了郭さんいって香煎買うて来いって言うで。
大政
辻利さんいって抹茶買うて来いちゅうで。
小政
豊田愛山堂さんいって梅が香買うて来いちゅうで。
ヅヅ
みかん焼いたり、おもち焼いたり、干し芋焼いたり、冬が来るね。
こうして今年も怒涛の秋冬に突入していく…
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