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あい・うぉんと・ゆー

「…アイワナユー」
次の小節で来るのがわかっている歌詞を呟いた。

「脱ごっか」

予定通りのアイワナユーがスピーカーから流れる部屋で、ゆっくりと時が止まった。予想もしていなかったセリフに気が動転している。なのに首謀者はニコニコといたずらっ子の顔をしているじゃないか。

「うん。
ーーじゃぁ新しいビール持ってくるよ」
精一杯の強がりを残して冷蔵庫に向かった。

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637字
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アバラ通信

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