技能実習生の失踪
こんにちは。グローバルネットワーク協同組合 鹿児島営業所の二木です。
さて、今回の内容は「技能実習生の失踪について」です。
失踪があることは否定できず、その内容や実態を知ることで事前に失踪しない環境づくりの一助になることを祈っています。
技能実習生の失踪状況
(ここでの失踪とは、出入国在留管理庁に「行方不明」を自由とする届出件数の事です。)
国籍別で失踪人数が一番多いのは「ベトナム」。ベトナムが一番、実習生の人数が多いからどうしてもこうなってしまいます。
失踪者数の割合から見ると「カンボジア」が一番多いです。その次が「ミャンマー」です。
全体の割合から言うと技能実習生に対して1.8%の人が失踪してしまっていまます。
メディアの報道で技能実習生が失踪して事件や事故を起こすのを見聞きすることがありますが、上記のデータからもわかるように40万人の一部が起こしたり、巻き込まれたりしているのです。
失踪の原因
少し古いデータではあるのですが、平成31年3月28日付けの法務省技能実習制度の運用に関するプロジェクトチームの「調査・検討結果報告書」を基に失踪の原因を見ていきます。
失踪者からの聞き取りだけでなく、実習実施機関への調査などできる限り客観的に判断できるように配慮された調査で実情を把握するうえでとても参考になりました。
実習実施機関が失踪技能実習生に対する不正行為の疑いが認められた事案として
・残業時間等不適正
・時間外労働等に対する割増賃金の不払い
・最低賃金違反
・契約賃金違反
・賃金からの不適当な控除
・人権侵害
当然ではあるのですが、報道等で見聞きする内容と一致しています。
具体的な事案も記載されており、
・定額の基本給として月額6万円しか支給されず、月平均60時間の残業につき時給700円しか支給されていなかった。
・在職中に最低賃金の改定があったにもかかわらず実習実施者の支払い給与額が改定されなかったため、約6か月間、最低賃金未満の賃金しか支払われていなかった。
などがありました。
約束違反をしているのはどちらなのかという話のような気がします。
また、これらの事案を見ていると監理団体は何をやっているんだろうと疑問を持ちます。
きちんと巡回して、実習生からの聞き取りを行ったのか?
実習実施者を監査して、不備の書類や疑問点をきちんと実施者に伝えて改善できなかったのか?
そもそも、実習実施者に技能実習生を受け入れてもらう前に十分に技能実習制度を理解してもらえていたのか?
これらの事案を確認することで、今後同様なことをきっかけに技能実習生の失踪者が一人でも少なることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
貴重なお時間を頂き、ありがとうございます。
今後も技能実習にまつわることを発信してまいりますので、応援よろしくお願いします。
鹿児島県の技能実習の受入れは
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