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【股関節】自分の体を思った通りに動かせる練習をしてからスポーツをやろう【頭と首のつなぎ目】

今回は自分の体を正しく感覚することの重要性について、できるだけシンプルにお伝えできればと思います。

スポーツをやっている人、スポーツをやっているお子さんの親御さん、運動が苦手な人にとって何らかのヒントになったら幸いです。

また、体調不良の改善にも役立つかもしれません。

🔹目次
・思った通りに動いてる「つもり」
・自分の動作の基準を知る
・感覚がズレやすい「股関節」と感覚を助けるヒント
・ボディマッピングと体調不良


思った通りに動いてる「つもり」

さて、今回のタイトルは武井壮さんが「オトナの学校」という講義で話していた内容から引用しました。

武井壮さんというと「百獣の王」「有名人の倒し方」など謎イメージが先行しますが、10種競技や陸上競技のマスターズ大会など、様々な競技で結果を出してきた人です。

どうやってそんな偉業を成し遂げてきたのか、武井さんの考え方には何かヒントがありそうです。

下の動画の、8:00あたりから大体12:00くらいまでが今回の記事でキーになります。とてもいい講義なので、お時間あればぜひ全体ご覧ください。

サクッと済ませたい方用に要点を引用しておきます。

🔹問題
・毎打席ホームラン打ちたいのに打てない
・偶然でしか上手くいかないものにこれから先10年かけなきゃいけないっていうのが凄い心もとなかった
🔹気づき
・キャッチボールしてんのとかを(ビデオカメラで)撮りだしたら、全然違うことやってた
・西武ライオンズのピッチャーの真似して投げてたのに、フォームが全然違う
・まっすぐ腕を横にあげましょうっていったときに、最初上に上がっちゃったんです、肩よりも手が高いところに
・見えてないところは腕をまっすぐ上げることもできないんだ
↓↓↓
「〜したいと思ってできるのは、目に見えているものを自分の体に運ぶことだけしかない」
「思った通りに動いてるつもりなだけで、思った通りに動いてなかった」


🔹対策
「自分体を思った通りに動かせる練習をしてからスポーツをやろう」
↓↓↓
・自分の体がだいたいその辺にある感覚をゼロの時より明らかにはっきりわかるように
・全部の関節で色々だんだんやっていって
・写真とかをみると、自分の体をその形にする能力だけは、一ヶ月もあれば高くなる

思った通りに動いているつもりなだけで、思った通りに動いていなかった。

これは、感覚と実際がズレているということです。

これが小学生の頃の話。。。
武井さんめっちゃクレバーだなと思います。

自分の動作の基準を知る

続いて、下のボーリングの記事の記事にある「真っ直ぐ引いて、真っ直ぐ振り下ろす」というところを読んでみてください。

誰でもストライクをとりたいですよね。
でも、まっすぐ投げているつもりが、腕をうまく振り下ろすことができずにボールがずれてしまう。

本来は体幹の動作などもっと複雑なんだと思いますが、一番大切なのは考え方を理解することなので、ここではシンプルに肩関節だけにフォーカスしてみましょう。

肩関節は球関節で、色々な方向に動かすことができます。

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ボーリングの球を投げる場合は「伸展、屈曲」の順番で動かします。

上の記事では、ボールが思った通りに投げられていないことについて

腕の引きが身体寄りの左方向に強く引いた場合、ボールのリリースは右に流れやすい
逆に、右方向に強く引いて脇が開いて投球するとボールのリリースは左に流れやすい

と解説しています。

簡単に図示してみましょう。

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本来青のラインでボールを投げたいのに、赤やオレンジのラインで投げてしまうということですね。

動作を振り下ろす動作に水平伸展、水平屈曲が加わった状態です。

感覚と実際がズレているので、まっすぐのつもりがそうじゃない動作をしている。

どのようにこういった感覚と実際のズレが起きてしまうか、これは人によって様々だと思いますが、一例としてはこのような理由が考えられるのではないでしょうか。

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武井さんのいっていたように、人間は常に自分の動作を見ながら行っているわけではありません。

そのため、視覚以外の感覚を頼りに動作を行います。
ここで視覚の代わりに基準にした感覚がズレていると、「思ってたんと違う動き」が引き起こされます。

極度の運動音痴の人は、このズレが多い人だと思います。
僕たちは何が正しいか一度も教えてもらってないので無理もありません。

できれば、そういう教育を小さい頃にできたらなとは思いますが、小さい子が飽きないようにするためには結構工夫が必要なことだとも思います。ここは考えていきたいです。笑

とにかく、まずはそのズレの存在に気がつかなければ、いくら練習をしても結果は運です。

たまたま感覚がズレていない人が成長する。でも、何がどう成長したかわからないので怪我なんかを拍子にズレが生じると修正が難しいです。

逆に、このズレにアプローチしていくことで、身に付く練習をすることができれば、着々と成長していけるのではないでしょうか。少なくとも動作については。

感覚がズレやすい「股関節」と感覚を助けるヒント

よく「股関節の重要性」が語られます。

股関節は臼状関節ですが、動きの幅が狭いくらいでだいたい肩と似たような構造になっています。
しかし、体の奥の方にあるので触って確認することは難しいです。

股関節を正しく感覚できないと、脚を正しく動かすことができず、動かせない分を腰などが「俺が代わりにやってやるよ!!」とカバーし、負荷がかかります。

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股関節は、上半身と下半身を繋ぐポイントですが、ここが感覚できていないというのは「上半身と下半身の区切りがどこかわからない」状態です。

例えば、この状態で走ると、脚を上げた時に足につられて骨盤が後傾し、背骨が後ろに引っ張られてしまい、重心が後ろにズレることでスピードが落ちる原因になります

まず、どこまでが上半身なのか感覚を合わせることで、股関節を正しく動かすヒントにしたいところです。

ここで重要なのは「座骨」です。

骨盤の一番下、座った時に感覚しやすいとんがってる骨です。
これは紛れもなく上半身の一番下です。

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人によっては、感覚が鈍くてなかなか認識できないかもしれません。
意識していなかった場所については、往々にしてあります。

感覚が鈍いことで、ズレを引き起こすケースも多いです。

次は、「座骨までが上半身」という基準をヒントに、そこを意識して体を動かしてみましょう。

前屈する場合は、座骨の前方が伸びていくのをイメージしてみてください。

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何も意識しない時より、腰椎の後弯は少なくなるはずです。

最初は難しいですが、正しいお辞儀などはこういった動作ですので、慣れておくといいです。

また、体の側方、太ももの骨の上の方に転子部というところがあります。
さわるとボコッと膨らんでいます。

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股関節はだいたいこのボコッの横、坐骨のとんがったところの上より少し前あたりにあります。

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このように、認識しやすい骨を感覚して、それをヒントに探るのも大切なアプローチ方法の一つです。


ボディマッピングと体調不良

股関節のように、どこかよくわからずに使っている状態というのは好ましくありません。

同じような考え方に基づいて、体の地図を作るようなトレーニングをボディマッピングと言います。

みなさん、首と頭のつなぎ目はどこだかご存知でしょうか?

骨格的には青のライン、だいたい左右の耳と同じくらいの高さなのですが、 整体師の知り合いに聞くと、人によっては赤のライン、だいたい顎のラインで首と頭を分けている人が少なくないようです。

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これでは、動くべきところが動かなくなってしまうのはなんとなくわかるかなと思います。

実際、頚椎の上部はズレやすいポイントとされています。
頚椎のズレは、いわゆる自律神経系のエラーを起こしやすいため、体調不良とも直結します。

股関節が正しく感覚できていないことで腰痛になったり、頭と首のつなぎ目が思っていたところと違うことで体がだるくなったりする可能性がある、ということがお分りいただけたでしょうか。

こういった感覚と実際のズレについて、逃げずに解決していくことは、運動のためだけでなく、健康な生活にとっても重要なことかもしれません。

最後に、ボディマッピングについて読みやすい本を紹介しておきます。




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