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おしゃれは初恋

今日はアフタヌーンティーに行く用事があったから久々に時間をかけてメイクした。

いつも私は外出するときはメイクや服、アクセサリーを決めて、髪を巻いて、と忙しないのでだいたい準備時間が1時間ほどかかる。

こう時間がかかるとなると外出するのってやっぱめんどいな〜と思う。それと同時に全身キラキラと可愛いで塗装して、それを見てもらえるというのは幸せなことだなと再確認する。やっぱり人と会うのも捨てたものじゃない。

元々自分はコンプレックスの塊だった。肌は汚いし、顔はパンパンだし、スタイル悪いしお腹出てるし。自分の見た目が嫌いで、毎日学校から帰って和室にある古いドレッサーで1時間ぐらい自分の顔を眺めていた。もっと目が大きかったら、ぼつぼつした毛穴がなかったら。自分が汚くて気持ち悪い生き物にしか見えなくて殴ってやりたい気持ちだった。

そんな私を救ってくれたのがおしゃれだった。中学生の頃は自分の体型が嫌いでダボッとした服ばかり着ていた。なにがおしゃれか分かっていなかったので単品で可愛い!と思った服(レースやフリフリ盛りだくさんの服)で全身を固めてゴテゴテしたコーディネートをしていた。

でも、クラス会で可愛く見られたくて、親と着る服を買に行ったとき、シンプルで上品な紺のトップスを買ってもらった。これがま~自分に似合っていて、人生で初めて、自分意外とイケてるのでは!?と思えた。友達にも「え!?なんか今日雰囲気違うじゃん!いいね。」と褒められた。その体験が幼心にすごく嬉しくて、それからどんどんおしゃれにハマっていった。

貴重なお小遣いを使ってファッション雑誌を買い始めたり(最初non-noを買うときは、こんなもさいガキが買う雑誌じゃないぞ!って店員さんに思われてないかビクビクしてた。)、試着室で何着も服を試したり悩んだりした。最初は似合わない服を買ってしまったりだとか、ビミョーな組み合わせをしてしまったり、色々失敗はした。でも、おしゃれについて考えたり挑戦するたびに、自分が雑誌で見たキラキラしたモデルの子たちに近づいてるようで嬉しかった。素敵なコーディネートをみると、小さな頃おもちゃの宝石を見て感じたようなときめきや憧れが込み上げてきた。

高校生になってメイクを始めた。気になる顔の赤みを下地が消してくれたり、パンパンの顔をシェーディングが引き締めてくれたり。まるで魔法みたいだと思った。毎日毎日メイクを練習していくうちに、メイクは欠点を隠すだけじゃなくて、長所を引き立ててくれることを知った。今まで自分の欠点しか目に入ってこなかったけど、自分の高い鼻や大きい目が好きになった。

そして、ファッションもメイクも自分に最適なものがわかってきた今、私は自分が大好きだ。どんな憂鬱な朝でも、身支度という儀式をひと通りこなすと「うん。今日も自分可愛い!」と心の底から思えるようになった。自分を好きになれるって強い。どんなことがあっても私は自分自身の味方でいれる自信があるし、その自身があるからこそ、ちょっとやそっとでめげたりしない。こんな未来が待ってるなんて、中学生の頃は予想もできなかった。

結局、何が言いたいかというと『おしゃれは初恋』なのである。おしゃれを通していっぱいドキドキウキウキさせてもらった。初めて自分自身のことを好きになれた。この思いが死ぬまで続くといいな、と思ってる。目一杯おしゃれして、目一杯楽しんで、目一杯自分が大好きなまま死にたい。そんなことを思った休日だった。

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