障害を「親が認めない」お話と、精神障害者からのお願い

最近2020卒の営業と情報交換のため、大学の就職課を訪問しまくっている。

そこで、「どこに行っても必ず聞く話」があるので今日はご紹介しようと思います。

まず。ここ2・3年のトレンドを紹介します。

【一昨年】

・障害学生の就活早期化

・軽度身体障害の学生はすぐ決まる

・重度身体、精神が課題


【昨年】

・更なる就活早期化

・軽度身体は1度イベントに行けばオファー殺到

・重度身体も普通に活動すれば決まる

・精神、発達が課題


【今年】

・身体の話は出ない(ほっといても決まるから)

・精神、発達も活動すればまあ決まる

・精神、発達で手帳取得に踏み切れない、親が反対するケースが課題


お分かり頂けますでしょうか。

今一番の課題は「就職出来ないこと」ではないのです。

「障害を認めたくないと言う意識」なのです。

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↓こちらの記事にも少し書いたけど

【発達・精神】障害者手帳のメリットはこんなにある!

今、大学側が一番頭を抱えているのが

「精神・発達障害で、親が障害者手帳取得を認めないケース」。


分かるわー。

私自身、親に反対されて手帳なしで10年過ごしたから分かるわー。

「私もそうでしたよー」と就職課の人に言うと

「えっ?どうやって親を説得したんですか?!」と身を乗り出して聞かれるが

悲しいかな、「自分で勝手に取得して親には事後報告」と言うあまり円満でない過程だったので「説得」はしておらず…参考にならないですよね(^_^;)

ただ一つ言えることは

「結局、手帳取得しないと首が回らなくなる」

と言うこと。

そう言うと就職課の方に「親御さんにぎんさんの当事者としての話を聞いてもらいたい」と言われるので

「呼んでいただければいつでも話しますよ!」とは答えているが、実際、

「そういう人の話を聞こう」と言う前向きな親であれば、そもそも手帳取得に反対しないと思うのだよね。


しかしです。


親に苦しめられた私のような事例を二度と繰り返して欲しくないので声を大にして言わせてもらうと

「子供の選択肢を親が減らすことは、子供を不幸にする」

と言うこと。肝に銘じて欲しい。

手帳を取ると選択肢がせばまると思い込んでる方が多いですが、選択肢は間違いなく広がります。


手帳の申請をしていないだけで、障害者であることに変わりはないのですから

躊躇う意味が分からないのです。

いや、気持ちは分かりますよ。

「障害じゃなくて性格なんじゃないか」

「障害者手帳を取ったら差別されるんじゃないか」

「健常者枠で普通に就職して欲しい」

さまざまな気持ちがあることでしょう。

しかし、一見複雑に見えるこれらの気持ちが発生する原因はシンプルに1つしかありません。

なにかって?

「精神障害者をあなたが差別してるから」です。


「いや差別してないし!」

たいていの方はそう思うでしょう。

でもですね

考えてみて下さい。

「普通に働いて普通に幸せになって欲しい」

親ならきっと思うシンプルな願い。

この言葉には既に差別意識が無意識に含まれています。

「普通、とは健常者のこと」

「障害者は普通じゃない」


「手帳取得して障害者雇用枠で働くことになったら、普通に働いて普通に幸せになって欲しいと言う夢が壊れてしまう。そんなの認めない!」

そんな親のエゴが、無意識のうちに手帳取得をさせないと言う行動に現れているのです。

「普通とか普通じゃないとかどうでもいいから、とにかく幸せになって欲しい」 って思ってもらえませんか?

それだけで子供の負担はかなり減り、選択肢も広がるのです。

子供本人が、考えた上で「手帳を取得せず生きる」道を選ぶのなら良いですが

親に選ばれてしまう。これ以上の悲劇はありません。

私からのお願いです。

どうか、本人に選択させて下さい。そしてその選択を否定せず、応援して下さい。

障害者の保護者のみなさんに。届け!この思い。



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