【制作解説】のどかな草原のBGMの作り方【ゲームサウンド】PART2

続いてPART2です。記事の長さがちょうどよいくらいまで書いてみます。

ステップ3
メロディメイキングで演出をコントロールする

先ほどの続きから作っていきます

まずはこちらを確認してください

のどかな草原_Flute2

冒頭からのメロディの流れに対して音程を比較的下げることによって音楽的な緩急のバランスを取っています。と同時に、伸ばした音を多くすることによって同じような効果を得ています。

伴奏のコードは7小節目から

C/G/F/G

となります。

次はこちらです

のどかな草原_Flute3

11小節目からのメロディについて
こちらは曲の冒頭のメロディのアレンジとなります。
軽く遊び心ですが

E→G D→G
ミソ レソ

という動きだったのに対し

E(A)→G(E) D→G
ミ(ラ) ソ(ミ)  レソ

といった具合に新しい音程を挟み込んでいます

このようなアレンジは違和感が出ないように自然な範囲で行うのがコツです

冒頭のメロディーの要素をくみ取りながら、全く違う印象を与えることができるので、メロディを繰り返す際に作曲面で悩んだら
このテクニックを是非使ってみてください。

・13小節からのメロディラインは高い音を使って印象的に伸ばします

・14小節の最後の2音は12小節目と同じ音程でかつ音符の長さが違います
※リズムが違うけど同じ音程というのはモチーフの考えに基づきます

・15~16小節は動かして展開を付けます。
リズム的に展開を付けているのが15小節2拍まで
跳躍進行によって音程的に展開を付けているのが15小節3拍目の動きです

・16~17小節はフレーズのラストです。様々なパターンが考えられますよね
印象付けたい内容に応じてフィーリングで作ってみましょう。と同時に次のフレーズへの布石や流れのコントロールとも考えるべきです。

伴奏のコードは11小節目から

C/G/F/G/F/G/C/C

となります。

如何でしょうか、メロディラインによって印象は大きく変わります
ゲームサウンドにおいてBGMだからメロディラインを平たくするか
それとも特徴的なメロにするかなど場面やシーンの要素によって
求められるものは大きく異なります。

ですが一つの方向性に検討を付けて思い切って作ってみましょう

メロディアスな草原 平たいフレーズの草原
民族打楽器を使ったリズミカルな草原
ストリングスを用いた壮大な草原

そしてそもそもゲームのサウンドであれば、大本の世界観が御座います
そして同時にイベントシーンや戦闘中、探索中などの状態もありますよね

それらすべての要素から「ゲームの場面を最大限に引き立てるBGM」を
作ることが最善だと思います。

シナジーの効果を期待して、あえてロックサウンドやEDMを盛り込んでみたりなど、様々なシチュエーションが考えられます

ですがまずは題材となったもののイメージをサウンドを通じて
プレイヤーやリスナーに伝えられるようになりましょう!

PART2はここまでとなります。
続いてPART3です。

ありがとうございました。


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