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エコノミーとエコロジー

生まれ故郷の北海道に帰ってきて、小さなカフェを作り、自家焙煎を初めてもう16年になる。

エコノミー(経済)とエコロジー(環境)というのは、どちらかといえば相反するイメージを持つ言葉だが、実はこの二つの言葉は同じ語源を持っている。

ギリシャ語で「家」を意味する「オイコス」がその語源だ。
古代ギリシャにおいて「事業」はすべて「家業」であった。
そのそれぞれの家業を運営する方法論を「オイコス」の「ノモス=法、慣習」と呼び、これがエコノミーとなった。
また、それぞれの家業が共同体の中でうまく共存できるようにする取り決めなどを「オイコス」の「ロゴス=理性』と呼び、これがエコロジーとなったそうだ。
さらに、この共同体の中の共存の知恵が、あらゆる生物の活動の中に認められ、現在のような「環境」という意味に転じていったという経緯がある。

家業というキーワードから派生した「経済」という言葉が、内的努力による発展と、周囲との互恵関係との両輪で形成されていたという発見に大きな影響を受け、家を店舗にして夫婦だけで経営する店を作ろうと、2007年に札幌の宮の森に「カフェジリオ」を作った。

新しい時代の「オイコス」になれているかは心もとないが、皆様、ぜひよろしくお願いいたします。

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