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「女性ホルモンとあなたらしい生き方」Lean In Tokyoイベントレポvol.2

writer/篠原舞

2020年12月19日、Lean In Tokyo主催のオンライントークイベント「キャリア・ライフプランの選択肢を広げよう〜女性ホルモンとの付き合い方〜」に弊社代表の長谷川が登壇しました。

本記事では第二部「私のLean In Story」の様子をレポートします。

▼第一部のレポートはこちら(公開後にリンクをはる)


ーLean inとは、「一歩踏み出す」という意味です。長谷川さんは、これまでどんなLean inをしてきましたか?

大学では研究者を目指していたのですが、「研究と産業の橋渡しをするVCの仕事がしたい」と考え、アクセンチュア、ロンドン留学、ゴールドマン・サックスとキャリアを積み重ねてきました。「将来VCに行く」という明確なゴールがあったため、都度意識してLean inしてきたというよりは、常にゴールに向かって頑張っていました。

アクセンチュアでは様々なストレッチできる経験を積むことができました。

入社して2ヶ月目で参加したプロジェクトでの出来事です。なかなかアポイントがとれなかったクライアントに会えることになったのですが、急なことだったので先輩は不在。自分一人で資料を作って行ったら、すごく突っ込まれて。散々な結果になってしまいました。
すごく落ち込んだのですが、しばらく経つと「頑張ったな私」と思えるようになって。それ以来、大抵の修羅場は平気になりました。それに、ボコボコにされたクライアントにも最後にはちゃんと認めてもらえました。

2年目の時に参加したのは、会社としても初のクライアントという責任重大のプロジェクト。地方で上司と二人だったのですがその上司が途中で脱落。その時は周りの人たちの力を借りながら、なんとか完遂しました。

ギリギリのラインで頑張る、という経験を繰り返すことによって、自然にLean inできるようになったのかなと思います。

やれると思ったら、なんとかなる。そう思えるようになったのは、助けを求めたら答えてもらえるという環境のおかげもありました。

社会で頑張る以上、組織で人と一緒に頑張ることがすごく重要です。そのため、いかに周りを巻き込めるか?というのは意識していました。

MBA取得のためにロンドンに留学していた時も、周囲を巻き込むために意識して行動していました。言語や文化背景が違う相手とは常に想いを発信していました。

当時はファイナンスの勉強とネットワーキングをすることが主な目的だったので、その領域に関する人と繋がろうと、学内のVCクラブで発信していました。その結果、学校のメンバーにインターン先を紹介してもらったり、VCクラブではヘルスケアVCのリーダーとしてイベント企画をしていたので、登壇依頼という形で学外の人に繋がったりすることができました。


ーなぜ「起業」というLean inをしようと決めたのですか?

起業に至った理由は3つあります。
1つ目は、ホルモンの領域に課題があったからです。
私自身の経験として、生理が止まったり、生理前に気分が落ち込んだりと、ホルモンに起因する体調不良に悩んでいました。体調管理ができれば、もっと仕事が頑張れるのに。どうにかしたいな、と思ったのです。

また、働きすぎて倒れた時に受けた検査の体験があまり良くなかったのも、起業の後押しになりました。検査には半日かかる上、結果が出るのにはさらに時間かかる。結果が出ても、納得感のある説明が受けられない。そんな状況を変えたいなとも思いました。

2つ目は、日本の医療の女性を取り巻く環境に驚いたからです。
日本ではほとんどの人が健康保険に入っているなど、医療へのアクセスがすごく良いんです。けれど、実際は婦人科に行きにくかったり、情報になかなかアクセスできなかったりと不便なことも多いなと感じました。

3つ目は、起業にチャレンジしてみたかったからです。
ロンドン留学から日本に戻ってきた後、留学時代のパートナーの別れ、さらに妊娠していた子どもを諦めるという経験をしました。キャリアもプライベートもまっさら、何も無くなってしまった感覚に陥って。その時強く思ったんです。やりたいことをやらないと、人生後悔するなと。だから起業に挑戦する道を選びました。

ーLean inすることに不安はありませんでしたか?

正直、不安や恐怖といった感情を今までもったことがないんです。小さい頃からやりたいことに没頭できる環境だったということもあり、不安よりも新しいことをやるという好奇心の方が優っていて。

おそらく不安になる原因って、人と比較してしまうからなのでなないかなと思うんです。あの人のようにならなきゃいけない、でも自分にはなれないかもしれない…というところからきているんじゃないかなと。

私は「自分にしかできないこと」をやりたかったんです。だから人との比較はする必要がないなって。自分が描くゴールに辿り着くことが目的だったので、不安を感じなかったのだと思います。

人は、「自分がやりたいこと・ニーズがあること・得意なこと」、これら3つの領域が重なることをやると幸せに感じます。

さらに自分が輝く方法は二通りあって、一つは特定の領域だけで一位になる、一点突破すること。もう一つは領域の掛け算をすることです。私の場合は研究とビジネスの掛け算です。掛け合わせるほど、ニッチになり、カテゴライズされなくなります。私にしかできないことができるようになるんです。そうすれば不安よりも楽しさが増すと思います。

それでも不安に陥ってしまうときは、おすすめの方法が5つあります。

1つ目はアファメーションとジャーナリング。「自分はできる!幸せだ!」という自分を肯定する言葉を思い浮かべたりノートに書いたりすることで、自分の感情と向き合い、整理することができます。私はこれを習慣化することで、だんだんとネガティブな思考が消え、希望しかない!という状態になったので、おすすめです。

2つ目は運動。単純に身体的ストレス耐性が上がるだけではなく、「あと10回腕立てできたら幸せになる!」と小さな成功体験を積むことで精神的にも強くなります。

3つ目は、自分のコントロールできることだけに集中すること。人の気持ちはコントロールできません。変えられるのは自分だけです。だからこそ、「自分が幸せだと思ったら幸せ」なんです。そんな風に考え方を変えました。

4つ目は、five by five rule。「悩んでいることは、5年後も自分にとって重要か?」という判断軸を持つこと。もし重要じゃないなと思ったら、5分以上考えない、というルールにしました。

5つ目は付き合う人を変えること。"You are the average of the five people you spend the most time with (一番時間を共にする5人の平均が自分) とよく言われているので、自分の視線を上げてくれる人やポジティブにしてくれる人とより時間を共にすることを意識するようにしました。

ー最後に、長谷川さんがLean inし続ける理由を教えてください。

理由は3つあります。

1つ目は、成長したいから。私は好奇心の塊なので、まだ見ぬ世界を見たいんです。できるなら、あらゆることを経験し尽くして死にたいんです。

特に女性という生物だからこそ経験できることってたくさんあると思っていて。楽しいことも大変なことも含めて、経験できる幅が広いから、それを余すことなく経験したい。挑戦し続けることで辛いこともあるけれど、それも含めて人生楽しいなと感じています。

2つ目は、一歩踏み出す中でいろいろな人と関わり合えるから。会社員時代よりも、起業してからの方が人にお願いすることが圧倒的に増えました。その中でたくさんの人の経験や思考に触れ、すごく面白いなと感じると同時に、自分の中にふつふつとエネルギーが湧いてきて。だからこそ、これからももっと様々な人と関わり合いたいなと思っています。

3つ目は、「自分がいなかった世界より、いた世界の方がほんの少しよくなってる方がいいな」と思ってるからです。だからこれからも挑戦し続けて、少しでもプラスの爪痕を残せたらいいなと思っています。

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~ canvasの最新情報は、こちらで発信しています ~

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2021年1月27日(水)に開催されるfermataさんとのオンラインイベントに長谷川さんが登壇します!
Femtech Fes! vol. 18
「ホルモンケアとFemtech〜生理から妊娠、更年期まで〜」

<トークテーマ> 
 ・あらためて学ぶ「女性ホルモン」とその影響
 ・海外のホルモンケア & Femtech 事例
 ・ホルモン数値を知ることで、どのように自分の未来を描けるのか?

■日時:2021年1月27日(水)19:00 ~ 20:00
■参加方法:ビデオ会議システム「Zoom」
■参加費:無料
■申込方法:イベント専用ページよりお申し込みください
https://femtechfesvol18.peatix.com


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