小学生英会話教室の準備
来週にはチラシをお渡ししますと伝えてしまった僕、とにかくそれまでに決めなければいけないことがたくさんあった。
インターナショナルスクール開校?
全く予想すらしていなかった流れに戸惑いを隠せないが、そんなことを言っている場合でもない。
まず決めなければいけない事項を具体的に上げるとこのようなものだ。
①レッスン内容
②レッスン時間
③レッスン費用
お母さんたちと話をした次の日、早速昭彦先生と打ち合わせを行った。
まず初めにイメージする英会話教室はというと、在園児向けの課外レッスン同様、幼稚園の教室を使用して小学校下校後の時間に合わせて開催するというもの。
卒園生であれば場所見知りはないし、在園時のお残りさんや先生たちも園にいるので親御さんも安心であろうとのこと。
確かに話を伺っていると現実味が湧いてきた。
レッスン内容に関しては僕のやりやすいように行ってほしいと言ってくれた。
そして、そうこう話していると、あるイメージが浮かんできた。
それは、学童である。
初めは英会話を学べる塾のようなものを思い浮かべて打ち合わせが始まったが、話が盛り上がるにつれてお預かりも兼ねた英語環境でお預かりをする学童のようなものはどうかという意見が出だしたのだ。
正直これは僕の中でしっくり来ていた。
というのも、僕が思うに英語を話せるようになるために一番必要なものは、とにかく膨大な「慣れ」。
なるべくたくさん英語を聞き、声に出し、読み書きもバランスよく行うことに尽きると考えているので、いわゆる塾といった形で週に1,2回くるだけではいくら子供の柔軟な脳みそであっても正直会話が出来るレベルにはならないと思っている。
そうなってくると時間帯は大体15時半~18時半頃。
そして完全に英語環境で毎日開催。
メインは週5日で通ってもらい、最低でも週3日というのが理想だ。
公立の小学校に通いながら、英語環境にどっぷり浸かれる「インターナショナルアフタースクール」!
こういった形なら、ある程度の英語力が見込める気がした。
イメージがどんどん膨らんでくる。
なかなかこういう学童は存在しないのではないか!?
難しいか?とも考えたがそんな時思い浮かんだことがあった。
アンドレイが以前働いていたスクール「キッ〇〇ゥ〇」だ。
結構有名なスクールで、外国人と英語環境で過ごす学童コースも兼ねているという部分では似ているように思えた。
実際のレッスン内容は詳しくはわからないが、結構人気もあるようだ。
送迎用の専用バスも町でちらほら見かける。
そう考えると、先駆者ではないが逆に実際にそのようにすでに成り立っているビジネスであるということは心強かった。
迷っている時間はない。
とにかく駆け出してその後調整すればいいや、くらいに考えてひとまず方向性は確定。
ひとまず方向性が決まったのでこの日の打ち合わせは終了した。
その後、次は費用の計算をすることに。
これに関しては一クラス何人にするかによっても大きく変わってくる。
学童ということもありいわゆるガチガチにレッスンを行うというよりも英語環境でカジュアルな時間を過ごすといったイメージを持っていたので、ある程度人数がいてもよいかと考えていた。
施設使用料をお支払いすることも必要だし、外国人講師に支払う給料も必要だ。
この時点では、やはりアンドレイ、そしてミアに講師として担当してもらうことを考えていた。
そうして検討した結果ある程度の見積もりが算出できた。
そして最後にレッスン内容だ。
これが正直一番しんどかった。
漠然とであればどのようなことをするべきかはわかる。
僕自身が学んできた経験からいろいろと自分なりに完成されたメソッドを持っているからだ。
しかし、それを実際に他人に教えるために形にしようと思ったことが無い為、どういう流れで行ってどのくらいの時間配分にすればいいかなどが全くわからなかったのだ。
課外レッスンに関しても考えなければいけなかったので、遅かれ早かれ取り掛かる必要のなる課題ではあったが、早急にとなると結構大変である。
そこで、実際に講師を行っているアンドレイに相談することにした。
ひとまず、この件に関して話をするととても前向きな意見をくれた。
実際の内容を教えてもらえる範囲でヒヤリングした後、よさそうなアイデアはアレンジして取り入れさせてもらうことにして、僕自身が考えるメソッドと組み合わせてコンテンツを考えた。
これまた備品がたくさん必要で課外の備品プラスアルファで膨大な量の工作を行うことになった。
そうこうしていると、チラシをお渡ししますと言ってからすでに一週間が経とうとしていた。
数カ月先の予定まではさすがに決められていなかったが、頭を抱えながら脳みそを数日間いじめ抜いた結果、なんとかスタート時の全体像が見えてきた。
内容、費用、時間。
粗削りだが、とにかく何とか決断を下した。
そこで、まずはこのスクールに関して説明会を行おうと考えた。
昭彦先生曰く、すでに数名検討してくれている卒園生のお母さんたちがいるとのことだ。
しかし、それだけでは十分な人数が望めないことが想定される。
そこで、まこと幼稚園に通える範囲の小学生たちに道端でチラシを配って宣伝しようと考えたのだ。
スクールの内容を記載したチラシを作成。
僕は、実際にスクールを行うことになったことで、このスクールのコンセプトをしっかりと伝えたいと考えた。
しかし、チラシにそのすべてを説明出来るほど情報を乗せられるわけではないので、動画を撮影してチラシにQRコードを張り付けておけばそこから見てもらえるのではないかと考え動画も撮影した。
その動画がこちら。
ここまで整ったところで昭彦先生に協力していただき、いざチラシ配りに近くの小学校に向うことに。
難しいところが広範囲に宣伝できないところだ。
学童ということは、親御さんが仕事や何らかの都合で家を空けているため、その間お預かりをしてもらう場所。
そのため小学生が下校後歩いてこられるレベルのところでないと成り立たないのだ。
つまり、かなりエリアが限定させる。
実際に視野に入れたのは3つの小学校だった。
ビラ配りなんてどれだけぶりだろうか。
昔カナダに住んでいるときに、ナイトクラブのビラ配りを日雇いで行っていたことを思い出した。
あの時は、まさかいつの日か幼稚園の先生と一緒に小学生にチラシを配りに行く日が来るなんて一ミリも思っていなかった。
そう考えると、本当にいろんな経験が出来ているんだなぁとつくづく感じた。
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