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インターナショナルスクール新プラン

アンドレイ、ミア、二人の講師陣を幼稚園に呼んでミーティングを行った。

独りよがりなパフォーマンス

説明会の内容を二人にも共有し、今後のレッスンプランをどのようにするかを話し合った。

基本的には二人とも僕の意見に賛同しているようで、やはり英語習得に関しては週5日が理想。

最低でも週3日は必須だという。

しかし、現実問題顧客のニーズはそこにはない。

もちろん全くニーズが無いわけではないがとにかく現時点での僕のスクールに関しては、それを求めている方はいない現状である。

そこで僕は考えた。

まずはやはり窓口を広げるべきなのではないかと。

求められていることを行うべきではないかと。

僕はこれまでも、自分がやりたいことを優先して、それを理解してほしいという考えで生きてきた。

そのため音楽も皆が聞きたいであろう音楽というよりも、自分のこだわりを貫くスタイルで行ってきた。

しかし、その結果、かなりの少数にしか届けられなかったし、届けられたところで本当のコアな思いが伝わっていると思えたことは非常に少ない。

それよりもみんなになじみのあるカバーソングをカラオケで歌ったほうが、僕の思い入れとは関係なく称賛されたり、喜ばれたりしたのだ。

そう考えたら、結局自分の思いなんてものは独りよがりであって、他人には関係ないことのほうが多いのかもしれない。

むしろそこを切り離して考えられることのほうがビジネスの観点からすると必要なスキルなのかもしれない。

この時僕は、あることを思い出した。

昔、僕はある有名な歌手を発掘して世に送り出した有名音楽プロデューサーに歌を誉められたことがあった。

しかし、ある点についてダメ出しをされた。

「君は十分に歌がうまいよ。だけど、なんかいつも余計なことをするんだよね~。」

「それってわざとやってるの?であればそれは個性ではないよ。」

「個性なんてものは意識しなくても普通にやっても自然と溢れ出てしまうものであって、出そうと思って出すものではないんだよ。」

「気持なんかも込めなくていい。ただロボットのように、淡々と正確に歌えばいいんだよ。」

その時僕はなんだか複雑な気持ちになったことを今でも覚えている。

それまで気持ちを込めることで、見えないけれど伝わるものがあると信じていたし、多くの人も同じように信じているであろうと今でも思っている。

しかし、実際はそういうことではないのかもしれないという、新しい視点をもらった。

別に有名プロデューサーが言ったからどうこうというわけではなく、

単純に、この考え方を知ったことで、自分の中に新しい感覚が芽生えたのだ。

ある意味少し納得したということだ。

それをきっかけに自分のパフォーマンスをなるべく客観視するようになった。

気持ちを込めているように表現できることだってパフォーマンススキルだ。

逆に気持ちを込めていても、後ろを向いてうつむいて歌ったのでは相手に伝わらないであろうということは簡単に想定できる。

だから、それらの経験を踏まえて、このようなプランを用意したのだ。

週5日コース

週3日コース

そして、週1日コース

である。

しかし、時間に関しては学童のスタイルで少し長めの約3時間。

3時半に来てもらって6時半までの間を英語環境で過ごすというものである。

英語習得のカギは、とにかく時間。

そして、英会話や環境に対しての慣れである。

この事実をしっかり伝えれば、実際に必要なことを提供するといったことも、ある意味僕の思いとして含むことが出来るし提供できる。

そのうえで顧客のニーズにこたえることにもなるのではないかと考えたのだ。

アンドレイ、ミアもそれには賛成である。

そしてもう一つアイデアが浮かんだ。

体験レッスン

プランが出来あがったところで、保護者に連絡を取ろうと考えたが、その前にあることを思いついた。

無料体験レッスンである。

まあ特別なアイデアではないどこの企業もやっていることだが、やはり内容を観てもらったほうが安心して預けてもらえると考えたのだ。

本レッスン開始を5月のゴールデンウィーク明けに決定した。

4月は新学期が始まり新しいクラスにも慣れる時間が必要であろう。

今日は4月の半ばに差し掛かろうというときだった。

ということで、4月いっぱいは体験で通ってもらえるようにしたらどうかと考えたのだ。

一度や、二度では生徒たちはもちろん、こちらも雰囲気がつかめないと考え、

とにかくまず環境と講師陣に慣れてもらって、気持ちが前向きになった状態で本レッスンを始めたいと考えたのだ。

ここで体験してもらって子供たちが通ってみたいと考えてくれるかどうかが一番大事になる。

楽しく学べる場所であることで、親と生徒両方に納得してもらうことを目指すことが最善であろう。

僕自身もクラスで英語を教えるのははじめてだ。

体験レッスンは僕にとっても体験レッスン。

そうと決まれば、早速レッスンプランと無料体験レッスンに関してのチラシを準備してすぐに保護者の方に連絡を取らなければ時間がない。

そして同時に、以前、アンドレイに相談しながら決めたレッスン内容に沿って、レッスンに使用する備品を手作りしなくてはならない。

果たして本当にこの短期間でスクール開始をするなんてことが可能なのだろうか!?

未だに実感が持てていないが、こういう時こそ感情に揺さぶられることなく、ロボットのように目の前に現れたタスクをこなすことが実は重要なのかもしれない。

さて、もくもくとやるか。


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