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便利だぜ!せいろ のはなし

ワイフが爆発し、冷凍の味坊セットを買った。

味坊↓

美味しい羊肉とかが食べられる中華料理屋さん。


羊肉が好物の鬼とワイフは、コロナ禍で店舗には赴けず、しかし自粛生活も飽きており、刺激を欲していたのだ。スパイスまみれの羊肉を、熱い点心を。

購入手続後、冷凍セットは迅速に送られてきて、我々は久方ぶりのウキウキ感を味わった。羊肉の串焼、水餃子、焼売、小籠包。ワイフは冷凍庫を眺めてはニヤニヤしていた。夜な夜なあんどんの油を舐める化け猫のような様である。

しかしここで一つの問題が。羊串はトースターで焼けばよいし、水餃子は鍋で茹でれば良い。だが点心は蒸さなければならない。

この味坊セットの点心は、もちろん電子レンジでも調理は可能だ。うちには鍋にすっぽり入れる簡易蒸し器もある。しかし、それはきっと、味坊の点心ではなくなってしまう。

これは魂の問題である。

せいろを買わねばなるまい。





せいろとは、鍋の蒸気を食材へ浴びせて火を通す調理器具ってことだけは知っていた。ちゃんと調べてみたら、せいろ本体とそのフタ、湯を沸かす鍋のセットで初めて使えるらしい。せいろをセットできる段差のついた専用の鍋があり、直径に合うものを使う。

調べてわかったが、蒸気がサイドからもれなければ家にある鍋も使えないこともない。でも鍋のフチへ載せることになるから、ちゃんと確認しないとぐらついて危ないし、蒸気が漏れる。そもそもぴったり載るせいろを、手持ちの鍋と合わせずに探すのはかなり至難の業だ。使っている鍋を店に持っていかないとまず無理だろう。セットで買うのが無難だ。

または、せいろと鍋の間に挟む、穴のあいた円形の金属板を購入すると良い。これだと鍋とせいろの直径に差があっても使える。今せいろを使う人で専用鍋を買わない人は、だいたいこれを使っているようだ。んだば板買えばいいべな。んだんだ。





味坊セットが届いた日まで、ワイフはあれでもねぇこれでもねぇオラの村には電気がねぇと色々探していたようだが、さっさと食わせねぇとしばく派の鬼がジョイフル本田にあるのを見つけていたので買いに行く事に。

ジョイフル本田には、せいろ本体が直径違いでいくつかあったが、なんと専用の鍋は無かった。「もともと使っている方が買い替えられるように…」と店員談。うーんなるほど。たしかに鍋なんてなかなか壊れないから在庫があってもな…。しかし金属板もない。板はあれよ。

なんかめちゃでかい蒸し器なら農業コーナーにある…とのことだったが、我々はファーマーではなくオーガとサイコパスなので却下。

結局、木でできた直径20cmのせいろ2段+フタと、しつこい確認の末、直径がピッタリで安定して載せられる、安くて浅いアルミ鍋を購入。全部で5000円もしなかった。





my new gear …


使う前に濡らす。木だから濡らさないと、焦げたり焼けたりして痛む。あとおそらく、木の繊維の隙間に水分を含ませて蒸気が逃げるのを防ぐんだと思う。

濡らしたせいろにトレーシングペーパーみたいなほうのキッチンペーパーをセットし、点心を置く。蒸気は通すし汚れにくい。せいろを重ねて蓋をし、鍋にセッツ。蒸気が出ないといけないから、火は強めがいいようだ。

羊肉はトースターで焼き、水餃子は別の鍋に湯を貼り茹でる。





で"き"た"か"も"ーーー!!!


心を落ち着けて、まずは焼羊肉。おぉ、あの味だ…スパイスの正義、やや臭さもあり…臭くなければ羊の意味がない。餃子はブリンブリン。エビサイコー…ビールを飲む。あぁうめぇ…。

さて、いよいよ点心はどうかしら…一口食べる。ん?つめてぇ…中がまだつめてぇ…加減がワカンネな…悲しみが我らを襲う。湯気はでているのに…見た目では中まであたたまったかの判断が難しい。

再度蒸す。これでどうだべ…

うまーーーー!!!!!


小籠包はふんわりジュワーで、シュウマイはみっちり感が損なわれず、肉がギュワンとしている。多分電子レンジだともっとキュッ!ピー!という感じだと思う。わかりますか?ついて来れなければ置いていきますからね。ワイフもお"い"し"い"か"も"ーーー!!!などと泣き叫んでいる。そう、泣きそうになるほどだった。

大変に満ち足りた夜であった。
またお店に行きたいねぇ、などと話しながらゆっくりと食し、過ごした。




数日後、この新しいおもちゃで、なにかこうドーーンとしたものが作りたいな!!!!となり、レシピを調べて鶏肉、ナス、もやしを買ってきた。

これを

こうして

こうじゃ。

(このレシピ↓を自分ちの味にした)

https://kenokoto.jp/36859#23


切って載せて蒸して出してソースかけるだけ。鶏は箸でほぐれるしナスはとろける。ナスはもう少し固くても良かったね。ソースのおかげもあるが、マジの中華料理屋で出てきてもおかしくないクオリティであった。



もちろん、ただ蒸すだけでも食えるようになるので楽だ。

枝豆やサバ缶もおいしく蒸せる。酒飲みには最高だと思う。なんせうまいのに油も使わずヘルシーなのだ。

二段あると二人の一食になる。道の駅で買ってきた地元の食材、蒸すだけでかなりうまい。豆腐も蒸すと味が濃い気がするし、皮を剥いだナスを蒸して醤油とおかかをかけたものもかなりうまい。シメの麺とかは食べるけどね。

余ったやつをパスタに和えたりしても!!!うめぇ!!!!!

これをこうしてこうじゃの豚バラバージョン。「ぜってぇうめぇから!」とワイフがこさえて、ぜってぇうめかった。



使い終わりも簡単で、かたく絞った布で拭くだけ。うちはキッチンペーパーで拭いている。汚れがひどいなら、たわしでガシガシ洗う。洗剤は使わない。洗うたびに痛むので気をつけるべし。水分を取り、乾燥させる。一晩サーキュレーターの風を浴びせているとだいたい乾く。

重要なのは、「せいろは消耗品」だということだ。使えばいつか壊れるのは何でもそうだけど、せいろは竹とか木を蒸気に曝すので、ダメージが入りやすいようだ。壊れたら買い替えていくものらしい。もちろん「ちゃんとしたもの」は結構高いし、壊れにくいようだ。




せいろを見て触って買いたい方は、今はせいろ自体がなかなか置いていないので注意すべし。

KEYUCAではセットで売っている。店舗にあるかはわからない。浅草のかっぱ橋商店街にせいろを山積みにしているお店もある。鍋もあるんじゃない?横浜中華街にもある。高いようだけど。この前成田山に行ったらセットで売ってたな。金物屋さんとかにはあるかもしれない。探すなら足を使うのが捜査の基本だって山さんも言ってたろ新人。あ、お前あだ名はふかし芋ね。あ、さつま芋いいな。次やろ。

電気式のものもあるらしいが、ガスの火よりも蒸気は弱く、調理に時間がかかるらしい。でも一人暮らしだったり火が怖い場合、こちらがいいと思う。酒飲みは特にね。





これからの時期、旬の野菜や肉まんなどを蒸していこうと思います。

おしまい。
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