宝くじにおける当選確率のゲームによる体感獲得と購買意義について

年末ジャンボ宝くじの抽選日だ。1等前後賞で10億円と
夢が膨らむ。ドリームジャンボ(1等前後賞で5億円)、
サマージャンボ(同7億円)など他の宝くじに比べ当選額
はダントツだ。

1等だけでも当選すれば7億円だが、
当選確率は2000万分の1とのこと。

「2000万分の1だろうが何だろうが0ではない。
買わなきゃ当たらないじゃないか!」
と気色ばむ向きもあるやもしれない。

だが、これはこういうゲームとほぼ同じだ。
(あくまで1等狙いの場合)

300円でまずコインを1回投げる。裏が出れば終了。
表が出れば続けて10個のサイコロが載ったお盆を
ひっくり返せる。10個全てゾロ目で7億円。

どうだろう?

100枚宝くじを買うとて、このゲームを100回
やるのと同じと考えたら、どうにも
“ 起こり得そうもない感 ” 半端ないではなかろうか。
(ちなみに, 無論50回前後はコインの段階で終了となる)

ではこのゲーム、数学的に一体何回くらいやれば成就
するのだろう。そう、およそ2000万回 ― 確率から
考えて当然 ― だ。

やれやれ、救われそうもない話か。

いやいや、こう考えたらどうか。

ソフトクリームだ。なぜソフトクリームを買うのか。
食べたら冷たくて甘くてやわらかくて・・・
旨(うま)いからだ。

食べ終わればおしまい。
一時(いっとき)の旨さのためだけに買うわけだ。
一時、ドーパミンがあふれ出るから。

宝くじも同じだ。なぜ宝くじを買うのか。
大当たりしたら家建てて車買って旅行して・・・
(本気混じりに)夢想できるからだ。

抽選が終わればおしまい。
一時の夢想のためだけに買うわけだ。
一時、ドーパミンがあふれ出るから。

決して宝くじで殖財を志向すべきでない(※)。
ソフトクリームで健康を志向するようなものだから。


※ 宝くじが "愚者の税金" と呼ばれる所以である。

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